君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から (現代ビジネスブック)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062952071

作品紹介・あらすじ

ハーバード大、エール大からスイスの幼児向けボーディングスクール、インド式インターナショナルスクールまで、「グローバルで勝つこと」をめざす教育は、どのように行われているのか? 
そこに飛び込んで成功した日本人は何が違うのか? 
どうすれば、「3時間睡眠で頑張る」各国の人材と渡り合うことができるのか?

政治家として、ビジネスマンとして、研究者として、グローバルの第一線で戦い続けてきた著者。日本という国が停滞している今、日本人に「未来に向けて準備して、世界と戦い、勝ち残れ!」「日本の若者には、グローバルで戦える素晴らしいポテンシャルがある」と熱く呼びかける。
・アメリカの高等教育は日本の60倍も魅力的だ
・アメリカの若者はなぜ死ぬほど勉強するのか
・ハーバードの有名教授も驚いた慶大生の優秀さ
・日本人が殺到するインド式インターナショナルスクール
・欧米に引けを取らない世界No.1シンガポール大の底力
・5歳の子をヨーロッパに留学させた夫妻の英断
・コロンビア大で最高のカリキュラムを修めた日本人
・日中の「秘密結社」で東大生を圧倒した北京大生
・日本唯一の独立系ビジネススクールは世界最高レベル
……など、著者にしか語れない国内外のトップ教育のリアルな最新事情と、未来を担う若い世代に向けた激励のメッセージ、そして、「こうすれば勝てる」という、世界との戦い方のアドバイスがぎっしり詰まった一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 日本人が殺到するインドのインターナショナルスクールとか、5歳の子供をスイスに留学させた話とか、これから国を超えて教育投資する親は増えていくだろう。
    大学の「秘密結社」のような組織があることに興味を持った。
    大学時代のネットワークが社会に出てからも活かされていく。
    高校や大学など多感な時期に海外に出て、異文化に浸かることは得難い体験だろう。

  • 世界の多様性を知る本。明治時代の第一世代は、皆欧米に留学していた事実を振り返ると、戦前戦後の日本の偏狭性が目立つだけ。
    学歴を補う教養、世界観や将来への展望を養う経験が必要ということ。アメリカだけが世界ではないが、多様性の中で過ごすことは重要。

  • 教育方法について、世界との戦い方を教わりました。それを私なりに解釈して、息子に伝えました。

  • 大体のことには賛成、ただ一面的なエリート像なきがする。

  • ●2013年、ハーバード大学への入学願書は前年の15%を上回る3万5000通以上が集まった。4年前から50%以上も増えている。名門校への願書はアメリカ国内から送られる分も増えているが、それより増加率が高いのは、海外から来る分だ。

    ●リー・クアンユー氏が指摘する、日本停滞の理由・・・組織の命運は、優れた指導者を生み出す仕組みがあるか否かにかかっている。これは国家でも企業でも、昔から当たり前のことだが、その重みは近年、ますます増している。

    ●アメリカの学生の膨大な読書量・・・アメリカ企業の経営陣が、アメリカの大学教育を受けた人材を評価しているポイントは①圧倒的な読書量、②その読書で得た豊富な知識を背景にした仮説検証訓練、③リーダーシップ(自己と他者を管理する能力)
    読書とは、自分から能動的に知識を獲得しに行く行動である。大学では、その行動をとる「癖」をみっちりたたき込まれる。学生が読まされる量たるや半端ではない。大学や専攻によって差はあるが、エールやハーバードの教員や学部生によると、1回の授業の予習量は100ページを超えるという。ただしこれは、他の科目の予習があることも勘案すれば、英語のネイティブの学生でも完全読破は無理なレベルだ。最初、最後、真ん中を斜め読みして、テキストの全体を大まかに把握させるための訓練なのかもしれない。

    ●東大ブランドに国際的な価値はない
    外国人学生は手厳しく語る。
    「東京大学とレジュメに書いても(日本以外の国では)就職のインパクトになりません」
    東大から海外に留学している学生も自虐的に言う。
    「このままでは東大は国内だけで『名門だ』と威張っている平壌大学みたいな学校になってしまいますよ」

    ●5歳の子どもをスイスに留学させた日本人夫妻の英断
    報道によれば、日本の若者たちは近年内向きになたっというが事実をきちんとみれば、正しくは「グローバル化への対応を早める若者と、内向き志向を強める若者に二極分化している」というのが実態だと私は考えている。
    ある医師夫婦は低年齢での留学を考える際にこう語った。「まず、子供たちが25歳になったときの世界を想像し、そこから逆算して、受けさせる教育を考えました」
    「5~6歳では子供がかわいすぎて手放せない」という意見に対しては「正直、子供たちをスイスに連れていって親だけで帰ってくるときはとても辛かった。でも今振り返ると結果的にはよい選択だった。子供たちは幼少時にボーディングスクール留学をすませたおかげで、セルフコントロールができるようになり、後がとても育てやすかったんです。幼少期に留学をすませておいて10代の子を手放すなんて無理ですよ。今、娘たちと暮らす生活をフルに謳歌しています。我が家にとっては『まずボーディングスクールありき』で我が家は正解だった。」

    ●激変の時代、世界で戦うために何を学ぶべきか
    「激変の時代に求められる」とは、「グローバル化とテクノロジーの進化に拍車がかかる時代に対応できる」という意味だ。大きく速い変化が続けて起こり、国と国がますますつながりを強めていく今後、多様な価値観や情報を知った上で、精度の高い決断ができる人材が必要になる。
    「英国における重要な課題は3つあります。それは教育、教育、そして教育であります。」byトニー・ブレア(1997年)
    日本が直面している課題も、まさに同じである。教育を変えずして、日本の再生はない。

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】377||T【資料ID】91131277

  • この人の存在は恥ずかしながら知らなかったが、グローバルスタンダードでない日本の高等教育にかなりの問題意識を持ち、変えようとしている尊敬すべき人でした。

  • 読了

  • 世界の教育に焦点を置いた本。小学校や高校での留学も書かれており、前2作に比べて、裾野が広い。「声を出すこと」への課題については、考えさせられた。

  • アメリカは知のデベロッパーになっている。
    場貸し業を営んでいる。世界の英知を集めて時刻のために働いてもらう仕組みをうまく作り上げている。

    圧倒的な読書量
    その読書で得た豊富な知識を背景にした仮設検証訓練
    リーダーシップ
    徹底的に読まされる。
    読書とは自分から能動的に知識を獲得しに行く行動であり、その癖を大学時代につける。仕事も人生も答えのない課題とのであいの連続。望ましい意思決定ができるようになるには自分で答えを出すという訓練を積み重ね、その能力を磨くしかない。

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著者プロフィール

田村耕太郎(たむら・こうたろう)

国立シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院 兼任教授
米ミルケン・インスティテュート フェロー/一橋大学ビジネススクール 非常勤講師

早稲田大学卒業後、慶応大学大学院(MBA)、デューク大学法律大学院、イェール大学大学院各修了。オックスフォード大学AMPおよび東京大学EMP修了。

証券会社社員、新聞社社長を経て、2002年に政界入り。10年まで参議院議員。第一次安倍政権で内閣府大臣政務官を務めた。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。

その後、イェール大学研究員、ハーバード大学研究員、世界で最も多くのノーベル賞受賞者(29名)を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を歴任。他、米国、シンガポール、イスラエル、アフリカのベンチャーキャピタルのリミテッド・パートナーを務める。

「2023年 『地政学が最強の教養である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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