恋と禁忌の述語論理 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 256
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062990387

作品紹介・あらすじ

解決したはずの殺人事件。
癒やし系数理論理学者の証明で
世界は反転する……!!


真実は、演算できる。

大学生の詠彦は、天才数理論理学者の叔母、硯さんを訪ねる。独身でアラサー美女の彼女に、名探偵が解決したはずの、殺人事件の真相を証明してもらうために……。
詠彦が次々と持ち込む事件――「手料理は殺意か祝福か?」「『幽霊の証明』で絞殺犯を特定できるか?」「双子の『どちらが』殺したのか?」――と、個性豊かすぎる名探偵たち。「すべての人間の思索活動の頂点に立つ」という数理論理学で、硯さんはすべての謎を、証明できるのか!?

感想・レビュー・書評

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  • アンケートに答えて頂いた本。
    表紙も登場人物も漫画のようで戸惑っているんだけど、謎を解く過程がまた難しくて。
    申し訳ないけどほぼ飛ばし読み。
    最近、うちで家の人とチビずが見ているEテレの「ロンリのちから」みたい。あの番組でさえ内容が頭に入ってこないというのに。

    3つの殺人事件がある。
    それぞれに個性的な探偵が登場する。探偵の出した結論に違和感を抱く詠彦くんは叔母の硯さんへ相談に行く。
    探偵があまりにも個性豊かすぎるので、彼って作家志望?と途中から思い始めた。
    現実味が薄いというか。
    けど、ラスト章でそうきたか!
    なるほど上手く絡めたのねー。

    ミステリよりも彼と彼女の思わせぶりな態度と言葉にジレジレしてニヤニヤする。
    それが楽しかった。

  • あ、ウエオロさんみっけ!という儲け物なデビュー作。ただし、数理論理学の部分は単なるお飾りとして片付けてオッケーです(各探偵の推理ミスは学問の力を借りんでも割と明白。まぁわからないなりに楽しいけど)。デビュー作ということで色んな要素を目一杯詰め込んじゃってごめんなさい!って感じですが、最終章で連作として綺麗にまとめてあるのはなかなかお見事で、その後の活躍も宜なるかな。

  • びっくりするほどロジカルで、高校で数学をⅡBまでしかやっていない自分としては非常に読むのに疲れた。というか細かいところは理解できていない。ただ、ひとつひとつの事件とその解決のロジックはとても美しく面白いし、どんでん返しにも驚いた。

  • まさかあのウエオロさんがここに出てくるなんてっ…!
    この人の書く作品のキャラクターはみんな大好きだ。

    キモであるはずの数理論理学はストーリーとしてはやや取ってつけた感があって、別にそれ抜きでも硯さんの能力なら推理できたのではと思うんだけど、普通に斬新で面白かった。大学で少し記号論理学を学んだけど、その奥にこんなに深い世界があって、色んな体系があるとは知らなかった。数理論理学、勉強したくなったよ(笑)
    数式や学問の話がばんばん出てきて、しかも別に読者にちゃんと理解させる気がない。まさにナイトメアモード。これがデビュー作だっていうからすごい。

  • 基本的に理系な人生を歩んできた私だけども
    「真実はいつもひとつ 」な小学生(高校生?)には、大人になったらちゃうねん、と突っ込んでいる私には、
    理系ミステリと言われてちゃうねん、とは思う

    でも、人生に数学は不要、と言われれば、
    ちゃうねん、三角関数が直接必要なんではなく、
    理詰めで考えるトレーニングが必要ってことやねん
    と思う、そんなお話でした。

  • 最近流行りの理系ミステリー。数理論理学を使って謎解きをするという発想と他の名探偵の推理を検証するという筋立ては面白いが、論理学ならではの切れ味が十分生かされているとは言えず、謎解きのすっきり感は薄い。今後に期待。

  • 数理論理学。チンプンカンプンである。無能な私は、探偵である美人叔母さんにひれ伏すしかないのであった。論理学とミステリの組み合わせは、本格ミステリファンは歓喜喝采である。本作は一般のミステリファンを取り込むには素晴らしい設定をこしらえた。叔母に気に入られながら、なんともこそばゆい関係性の主人公。ライトな語り口と、ガチガチの論理の応酬。表紙に騙されて買った少年たちよ…こちらの世界は楽しいよ…

    「スターニアスと命題論理」
    「クロスノットと述語論理」
    「トリプレッツと様相論理」
    連作短編。別の探偵が解いた事件を、論理学によってさらに追求する。この趣向がたまらなかった。誰に機会があったのか?大勢の人物から犯人を絞り込めるか?複雑に見せて、実はシンプルな解。特に双子の洋館事件には感動した。論理学でトリックを導きだす。絶対に穴なんてない筈の案件を、みごとに裏返してみせる。

    本作はここで終わらない。最終章こそ真の論理学の骨頂。
    ここにきてメフィスト炸裂である。論理学の鋭い刃。こういう趣向だったのかと唖然とするであろう。

    そのかのシリーズは大好きである。デビュー作からこの作者は、切れ味抜群のロジックで本格ミステリ界へ降臨しているのであった。

  • そもそも数学的な事がちんぷんかんな上に、キャラクターの個性がかなり強くて。ラノベな感じは嫌いではないけど、男性向けなのかなあ?あまりハマらないと言うか。論理を除けば読みやすくはあるけれど。うーん。シリーズものだけど続きを読むか少し悩みます。

  • ライトノベル的な設定ではあるなぁと思う。数学的なスキームを持ち込んで謎解きという形は、結果として少々無理がある設定だったかなぁと思う。推理や操作を専門とする人ではない人が素人探偵として参加するものは数あれど、ロジカルといえば確かにそうなんだけども、そのロジカルさはどの程度「人」に応用できるのかという点でなんとなく無理さを感じてしまう。ロジカルじゃないとそれはそれで不満なので、わがままだなと思う(笑)

  • ミステリにつきものの「論理」だが、きっちり数理論理学にまで落とし込むとは、何ともためになるお得な一冊である。キャラ・駆け引きのわかりやすさもあるし「数学ガール」のように漫画化しても良いと思う。その辺を差し引いたミステリとして読むと意外性は少ないが、新機軸として評価していいと思う。7.5

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著者プロフィール

井上 真偽(いのうえ まぎ)
神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
2017年刊行の『探偵が早すぎる』は2018年に滝藤賢一・広瀬アリス主演でテレビドラマ化された。

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