もしかして彼女はレベル97 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062990707

作品紹介・あらすじ

和風魔法美少女・出屋敷市子vs.美人女子大生陰陽師・禁野いかが。渋谷の素敵ラウンジの異空間で突如巻き起こる魔法対決の行方は?(「大人気ない大人には敵わない」)ほか、最高レベルの魔法を使う中学生と護法である妖怪たちの短篇4編を収録!

感想・レビュー・書評

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  • 『娯楽』★★★★☆ 8
    【詩情】★★★★☆ 12
    【整合】★★★☆☆ 12
    『意外』★★★☆☆ 6
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★☆☆☆ 2
    「作家」★★★★★ 5
    【尖鋭】★★★★☆ 12
    『奥行』★★★★☆ 8
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》74 B

  • 出屋敷市子シリーズ第3弾で4編収録。
    女子大生陰陽師・禁野いかがとの対決、閉鎖寸前のSNSのサイバー妖怪の話など。
    雀がなぜ天狗になったのかの過去がわかって面白かった。やはり狐は腹黒いし、大雅はこじれている。

  • レベル97になった少女の妖怪奇譚。
    市子はまだまだチートだけれども、最初に比べれば確かにレベルダウンしてきていて、普通の少女のように笑うようになってきた。
    今回もどの話も面白かった。大雅のめちゃくちゃ根深そうな闇がかいまみえる。あの人前回でわかりきっていたけれどめちゃくちゃ地雷持ちであった。
    雀の話が一番好き。テンポが良いコントのようで愉快だった。っょぃ。
    テルミィの話も好き。昔なつかしわたしたちの世界で言うミクシィみたいなSNSの話。切ない余韻を残しつつ謎の大事ハッピーエンド(???)になってくれるの珍しい。

  • ついに陰陽アイドルとご対面の上、驚きの現実。
    神経逆撫でにしてタコにされた男幽霊その後?
    何故『彼』は天狗になってしまったのか。
    死んだ友人からメールが届いた、という友人の話。

    またどこへ走っていくんだこの話、のオンパレード。
    陰陽アイドルとの繋がりにびっくりですが
    子供とはいえ、大好きなお兄さんの言動に
    何かおかしい、と思わなかったのか。

    タコにされた幽霊に関しては…うんまぁ仕方ないかと。
    顔がよかろうが悪かろうが、生者だろうが死者だろうが
    この上から目線の言い草に引っかかるのはいないかと。
    ドMなら…いける??
    いやでもプライド高そうですし、お断りしたい。

    常識人の枠組みに入れたい、と思ってしまった話。
    再び自分として生きていけるならいいのかも、ですが
    ここまで頑張らねばならんのなら、考えもの。
    ブラックですから、仕事内容が。

    この流れでいくと、案外普通の話だった最後。
    今度はそっちに行くか! でしたし、めくってすぐの
    作者の言葉の意味も分かりました。
    いやでもあれをするには…色々キャラ作らないと?w
    ネットの中で楽しく、幸せに、変わらない生活を。
    魔法少女の友人の叫びと葛藤はよく分かります。
    分かっているのに、何も打つ手がない。
    自分がものすごく無駄なものに思える。
    ただ焦るだけの自分が、どうしようもないという現実。
    うっかりそれを人様にあたってしまうのも
    青春ではありますが。
    相手がきちんとその辺りを考えてくれなければ
    自分だけが気まずい、という…。

  • 2017/05/20-06/01

  • 08/26/2016 読了。

    図書館から。

    雀の話が多いよな…。
    雀は元人間だからかな、芹香に近い気がする。

  • 少女向けSNS「テルミィ」閉鎖。さびれた電脳空間に集う少女たちは……。和風魔法少女・出屋敷市子と妖怪たちの大人気シリーズ!

  • 88の妖怪を使役する黒縁眼鏡の中学生・出屋敷市子の物語第3弾。短編3つと中編1つ(66p,52p,28p,107p)。


    「大人気ない大人には敵わない」
    市子の親戚で前作の甲斐田尚暉の師匠にあたる女性・禁野いかが、が、市子にケンカをふっかけ霊能バトルして史郎坊を人質にとる。
    その目的は10年以上疎遠になっていた市子の父・大雅のことが好きで会いたかったからだった。
    史郎坊を返してもらうため大雅はいかがと対面。
    喜ぶいかがだったが、大雅はいかがをあっさりフる。
    市子も本領発揮していかがを圧倒。
    最終的に親戚付き合いのため市子はいかがとLINE交換した。


    「死なないのと生きているのとは違う」
    幽霊の少年が市子に告白するがあっさりフられ、更に市子によってタコにされてしまう。


    「歴史はいつも教わったのと少し違う」
    雀が死んだ人間から鞍馬の天狗になった経緯云々の話。


    「貴方の人生は貴方のものではない」
    閉鎖間近のSNSサイト『テルミィ』。
    『テルミィ』内には言霊の渦で自我を形成した妖怪が住み、いじめられてた子や地震で頭を強く打った子の魂がいた。
    ネット内の交流だけで彼女たちは満足してしまっていて、サイト閉鎖により魂まで消滅してしまうことにも鈍感になっている中、
    市子の友人・芹香もその中に入ってしまう。
    市子は『テルミィ』内に侵入。
    サーバー閉鎖によって消滅してしまう寂しさから少女たちの魂を捕らえていたという今回の騒動に対し、
    市子はサイバー妖怪を神に昇格することを条件に、囚われた人々を解放することに成功する。

  •  作者の前書きに噴いた。
     相変わらずの話芸だよなぁ。そしてこれ読むと八百万の神様怖い。

     この巻の最終話にどきりとする。
     ありえそうな展開。ありえそうな人、仮想現実。
     この作家さんのすごいところは1話1話の密度が濃いこと。普通に長編書けるネタなんじゃないのって言う……。
     1巻から読み返したくなる。

     萌えに関してすごくあざとい。自覚的過ぎて逆に萌えないレベルであざとい。
     すっごいかわいい子が合コンとかで「私可愛くないんだけどさー」って絡み始めるのに似てる。ちょっと離れてみてると面白い。

  • このシリーズのテンポが好き。ネット内の話はさっぱり頭に入らなかったけど面白かった。

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著者プロフィール

1977年生まれ。大阪府出身。
追手門学院大学文学部卒。
『パラダイス・クローズド』で第37回メフィスト賞を受賞し、2008年にデビュー。
以来、「THANATOS」「完全犯罪研究部」「レベル99」シリーズ上梓のほか、ドラマCDのシナリオも数多く手がける。
2018年に上梓した『火の中の竜 ネットコンサルタント「さらまんどら」の炎上事件簿』 (メディアワークス文庫)が、新聞や小説誌の書評コーナーに取り上げられ、大きな話題に。
近著に『レベル95少女の試練と挫折』『五位鷺の姫君、うるはしき男どもに憂ひたまふ 平安ロマンチカ』『探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿』『探偵は御簾の中 鳴かぬ螢が身を焦がす』『FGOミステリー小説アンソロジー カルデアの事件簿 file.01 』(共著)などがある。

「2022年 『探偵は御簾の中 白桃殿さまご乱心』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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