- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062991216
作品紹介・あらすじ
日枝山王大学の民俗学研究室に所属する橘樹雅は、研究テーマ「出雲」についての見識のなさを担当教官・御子神
伶二に指摘され、現地に旅立つ。出雲四大神とは何なのか、伊弉冉尊を偲ぶ「神在祭」とは? 雅が向かう黄泉比良坂では、髪を切られ、左眼に簪を突き立てられた巫女の遺体が発見される。知られざる歴史の真実を描く新シリーズ!
感想・レビュー・書評
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殺人事件はただのにぎやかしというか、付け足しみたいなもので大したことはない。古事記に載っている出雲での素戔嗚尊の八岐大蛇退治や大国主命の国譲りが出雲風土記にないことや、出雲大社の主神が実は大国主命ではなく素戔嗚尊であるなどという出雲に関する作者の考えを物語の中で述べたに過ぎない。小説としてはいまいちだよなあ。まあ、出雲に関するいろいろな謎には興味が惹かれる。出雲大社より同地にある熊野大社の方が本当は格が高いとか、櫛に関する呪術的な意味合いとか。奥出雲に関してはちょっと触れただけで尻切れの感じ。全体に中途半端かな。出雲大社の大国主命が正面ではなく西を向いていたり、天照大神が日没の西の果てにまつられているなど、作者が他の本で述べていたようにどちらの神も追放された怨霊なのだろう。素戔嗚尊もそうかな。
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出雲の国を舞台に繰り広げられる、連続不審死事件と出雲神話の奥に秘められた真相を描く物語。
あの世とこの世の境界と言われる黄泉比良坂でのいきなりの残忍な事件をスタートに、心は出雲の地に引き寄せられた。
古事記等、薄っすらとしか知識がなかったけれど、民俗学研究室の主人公 雅と、鬼の棲む国 出雲の歴史、出雲神話の真相に迫っていく感覚は読んでいて素直に面白かったな。
簪、櫛に秘められた意味、なんて奥深いのだろう。
エピローグがこれまた興味深く読めて満足。出雲の地、ますます知りたくなる。-
こんにちは(^-^)/
高田さんと言えばQEDしか知らず…
QEDも読んだ事ない(〃∀〃)ゞ
民族学っていいよね。面白そうだわ。こんにちは(^-^)/
高田さんと言えばQEDしか知らず…
QEDも読んだ事ない(〃∀〃)ゞ
民族学っていいよね。面白そうだわ。2019/10/28 -
けいたん♪(●'∇')ハロー♪
そうそう、QEDが有名なんだね♪私、初読みよ⸜(๑⃙⃘.๑⃙⃘)⸝♡
民俗学、ミステリとか絡めてあると読み...けいたん♪(●'∇')ハロー♪
そうそう、QEDが有名なんだね♪私、初読みよ⸜(๑⃙⃘.๑⃙⃘)⸝♡
民俗学、ミステリとか絡めてあると読みやすいよね。
これも読みやすかったよ♪途中睡魔が来たけど(笑)。
古事記とか今さらだけど読みたくなったわ٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
2019/10/28
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ちょいと変化球っぽい古事記解題かと思って手に取ったら、小説だった。しかもミステリーだ(古事記解題には違いないんだが)。
4~5日旅行しただけで「謎」が解けるのか、そもそも大学院に進もうかという学生が准教授に罵倒されるような中身なのか、お話としてはややリアリティに欠ける。
そもそも、殺人事件は必要なんだべか。
「素戔嗚尊」や神様の名前や地名に頻出する「櫛」の隠された真実など、古事記解題の部分は面白かった。
「鬼棲む国、出雲」と「オロチの郷、奥出雲」の2巻あり。 -
大学院生になったばかりの橘樹雅は、研究テーマに『出雲』を選ぶ。しかし、それを聞いた担当教官である御子神伶二に、出雲に対する見識のなさを指摘され、それならば、と資料を手に出雲へ発つ。
そこで実感したのは、「出雲」そして「大国主命」の周囲にある数多の謎。そして、神話について回る「櫛」の存在だった。
御子神が指摘した『出雲国風土記』最大の謎とは。「櫛」とは一体何なのか。なぜ出雲は「鬼棲む国」なのか。
正史から隠され続けてきた、真の出雲を追う旅情歴史推理小説。
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新シリーズは、正史から隠され続けてきた真の出雲を追う旅情もの。
裏の目的が「縁結び」と、主人公がほどほどに俗っぽいのが、読者との距離が近くていい感じに本筋との橋渡し役になっている。一冊ごとに明らかになる真相はパズルの一片であり、シリーズが完結して初めて古代出雲王国全体が明らかになるのだろう。
そしてもう一つ、犯人が事件を起こした動機や背景がなかなかに特殊だったが、これもまた、謎を解く一片なのだろうか。 -
ずっと読み続けてきた作者なので☆4つだけど、3つなのかな?
というのは、現代の殺人事件がどうにもよく分からない、出雲にかかわる主人公の動きとの関連が薄くて、それがどうにもよく分からない、という感じを受けます。
ずうっとその傾向はあったのですが、今作はそれがもっとも強いかな。
だから、この本をもって、出雲を回るには最適!と思いました。
QEDシリーズから、そういう使い方が楽しいかもしれないと思っていましたが、この本はその印象が最も強い感じです。
これまで、何度か作品の舞台となってきた出雲・出雲系神話のオサライ、という雰囲気。これからどうなるのか、次作に興味津々です。 -
高田崇史の最新刊でさらに新シリーズ。主役は橘樹雅という民俗学の院生、キャラ的には相原美緒のようなイメージで場違い感があるが、これはこれで先々育っていくとう流れになるのか、それとも奈々のような本人は意識しないながら、良いヒントセリフを言わせる立ち位置に置くのか、どうなるのか。さらに、なんとなくタタルと御名形を足して二で割ったような准教授の御子神と、助教らしき女性波木、こちらは神の時空系の感じ。相変わらず殺人事件は要らなさ加減がすごすぎて、逆に要るもんなのかもしれないと思えてきたような、、こないような。とりあえず、第一感はそんなに目新しい説もないですが、雅がテーマに決めた出雲でフィールドワーク兼縁結び祈願に殺人事件に出くわすというルーチン。出雲大神四柱、杵築大社(出雲大社)の大国主命、熊野大社の熊野大神の櫛御気野命、佐太大神社の佐太大神、野城の社(能義神社)の野城大神。今までずっと高田本を読んできたファンにはベース知識があるので、だいたいどういう方向で論じられていくのかが透けて安心感はある。やはりQEDに比べ大変軽く、尻切れトンボというか竜頭蛇尾、オチなし地獄です。欲を言えば、せっかく髪と神、櫛と奇と面白いプロローグシームだったのに、そこらへんいまいち掘り下げられることなく定番的なことしか触れなかったのが残念。もっとディープなところまで行ってほしかった。軽い薀蓄ミステリとして非常に楽しく読めましたが、ファンなので点が甘いかもしれない。次巻も絶対すぐに読みます、楽しみです。
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出雲に隠された謎とは。
櫛とは何を示すのか、素戔嗚と出雲の関係は?など盛りだくさん。
出雲大社以外は行っていないのでまた行かねば。
そしてまさかの続く。次巻持越し。 -
新味は無い。
高田さんは、キャラクター造型に変化少ないな。