ダンテ神曲浄罪編・天国編 (講談社コミックス)

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  • コミックス
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・マンガ (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063137095

感想・レビュー・書評

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  • 数年前に友人宅で途中まで読んで強烈なインパクトを残した漫画を、最近ふと思い出してまた読みたくなり、この天国編も合わせて購入しました。

    詩人ダンテがひょんなことから地獄を旅するという御話で、14世紀の宗教観なので違和感の有る所も多いのですが、その地獄の責めの恐ろしさたるや、「悪い事をしたら地獄に落ちる」と、純粋な子供でなくても信じてしまいそうです。しかし昨今の「自分さえ良ければ良い」的な日本の風潮を正すには、こういった考え方も必要な気もしました。

    それぞれの地獄に理由が有るもの印象的です。『人間は死んだら天国か地獄かを通り抜けないと生まれ変われない』という大前提があって話が進むのですが、まず驚いたのは、信仰の無い者は天国にも地獄にも行けないということです。ずっと入り口で呻き声を上げています。では何か信仰してればいいのかと思えば、何と異教徒は地獄でさらに激しい責め苦に遭ってるではないですか。では信仰していればいいかといいますと、やれ大食いですとか人を騙したですとかホモですとかヤリチンですとか何だかんだとイチャモンがついて結局酷い責め苦に遭ってるのです。天国の設定も有りますが、この判定基準では殆どの人間は地獄行きでしょう。否、私の場合は無宗教だから地獄の入り口でヌボーっとなるのでしょうか。否、一応仏教系の高校を出てるので異教徒の責め苦が待っているのでしょうか。

    この漫画、ラストが強烈です。地獄変のラストは、ダンテが号泣しながら歓喜の表情で『ベアトリーチェ(死んだ奥さん[天使])!!』とドアップで叫んでいて、天国編は、尋常じゃない光の差す中で、ベアトリーチェと並んで満面の笑みで終わります。正直なところ内容もさることながらこの最後の1コマのインパクトを堪能したかったのです。

  • この巻だけ画像があるからここにレビューを書こうかな。カテゴリは「息をするのが楽になる」にしたけれども、本当は気がすうっとする、としたほうがいいかも。悪行を犯した魂が地獄で苦しめられ、過ちを犯した魂が浄罪界で修行を続け、清らかな魂が天国でまばゆいばかりの光となる。そんなことが物語りの中で実現していることを見るのが、気がすうっとして安らかに眠れる感じになる。世の理不尽が正される世界がそこに描き出されているというだけで、救われる部分が、魂のどこかにはあるのだと思う。

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