ヒストリエ(2) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1824
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063143591

作品紹介・あらすじ

『寄生獣』で世を震撼させた岩明均氏が漫画家としてデビューする前から温めていた物語、それがこの『ヒストリエ』。舞台は紀元前、後にアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの波乱に満ちた生涯を描いた歴史大作です。蛮族スキタイの出身でありながらそれを知らず、都市国家カルディアでギリシア人養父母に育てられたエウメネスは、そのおかげでギリシア的教養を身につけることとなる。ある日養父がスキタイ人に殺され、自分の出自を知ったエウメネスは奴隷の身分に落とされてしまう。それが彼の波乱の旅の始まりだったのです。

感想・レビュー・書評

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  •  毎夜のように夢に現れる、舞うように剣を振るって戦う謎の女。金貸しテオゲイトンに虐待されるトラクスとの不思議な意識の疎通と妙なシンパシー。拳闘(パンクラテイオン)の比類無き才能。家族の何気ない態度。その全てが、エメネウスにまつわる「ある秘密」を示唆していました。
     が、これらの「違和感」は、トラクスがテオゲイトン一家を惨殺し、カルディアから逃亡を図ったことを機に、一気に意識の表面に吹き出します。
     父・ヒエロニュモスを謀殺した部下・ヘカタイオスの口から語られる、エメネウスの出生の秘密。大地と記憶が揺れ動く中、エメネウスの境遇は激変することに。

     なぜヒエロニュモスがエメネウスを引き取ったかについて、本巻の最後で異なった解釈が語られます。そして、その真相は母の記憶の中で、読者にだけ明らかにされるのですが、この描き方が上手い!
     真実と、真実を裏付ける事実がバラバラに描かれ、それが出会うことのないまま失われていく。それが、ある日突然、今まで疑いもなく信じていた自らの境遇を根底からひっくり返された、エメネウスの儚いまでに脆いアイデンティティを象徴するようだった。

     物語が一気に動き出し、この先の展開が気になるところです。

  • スキタイの奴隷トラクスが引き起こす惨劇。この一件から、エウメネスの出自が明らかになり、豪商ヒエロニュモスの息子から蛮人奴隷となる。

  • スキタイの奴隷を開放。剣を手にすると数十人を切り殺した。圧倒的な強さ。スキタイ人であるアテネウスには手を出さず。
    少年アテネウスが瀕死のスキタイ人を発見。
    育ての父にそれを知らせるかが返り討ちにあい死ぬ
    部活の仕業とアテネウスは疑う。アテネウスの才能を評価していた父が死ぬと奴隷扱いになる

  • 生まれついての能力に差があるんだから仕方がない 舞でも舞っているように軽やかで 遊牧民族スキタイは_世界で最も勇猛で_誇り高くそして…残忍である 人の心は弱いもの…と言うよりかなりあやふやで変形しやすいものだという事をこの経験は学ばせてくれた 一つ眼巨人・キュクロプス ヒエロニュモスは僕の品質管理をする義務があるんだアンカー風邪なんかひかせちゃ駄目さ 敬い慕って 精確な情景が夢に現れるとおり

  • ホメロス『オデュッセイア』を読まなくては.
    テオゲイトンのように他者を奴隷(社畜やいじめ)扱いしたひとは,スキタイ人のトラクスの報復のような目に遭ってもおかしくはないのよね.

  • うす気味悪い話。殺人シーンが多くて衝撃的だが、どんどん読んでしまった。怖いがこの先が気になって仕方がないです。

  • 岩明均 漫画 歴史 ヒストリエ アフタヌーン 古代ギリシア 講談社 歴史漫画 レンタル 家族所有 エウメネス ベルシア アリストテレス トラクス スキタイ人 奴隷

  • 2006-00-00

  • 綺麗な目

  • エウメネスの若き日の物語。奸計にはまった事から、養子になった衝撃のエピソードを知り、夢の女剣士の謎が解ける。おぼっちゃんから奴隷に転落し、物語は動きだす。面白い!

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著者プロフィール

1960年7月28日生まれ。東京都出身。1985年、ちばてつや賞入選作品『ゴミの海』が「モーニングオープン増刊」に掲載され、デビュー。『寄生獣』で第17回講談社漫画賞(1993年)、第27回星雲賞コミック部門(1996年)受賞。2003年より「アフタヌーン」にて『ヒストリエ』の連載中。

「2004年 『雪の峠・剣の舞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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