ヒストリエ(3) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
4.02
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本棚登録 : 1796
感想 : 62
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063143959

作品紹介・あらすじ

『寄生獣』で世を震撼させた岩明均氏が漫画家としてデビューする前から温めていた物語、それがこの『ヒストリエ』。舞台は紀元前、後にアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの波乱に満ちた生涯を描いた歴史大作です。蛮族スキタイの出身でありながらそれを知らず、都市国家カルディアでギリシア人養父母に育てられたエウメネスは、そのおかげでギリシア的教養を身につけることとなる。ある日養父がスキタイ人に殺され、自分の出自を知ったエウメネスは奴隷の身分に落とされてしまう。それが彼の波乱の旅の始まりだったのです。

感想・レビュー・書評

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  • 読ませるなぁー。エウメネスの成長が感じれて楽しい。しかし、どうしてこう大人びているのか(笑)。
    奴隷からアルゴ号、ボアの村、ティオスと激動するも落ち着いた展開。その中で大きな問題が起ころうとしている…?
    エウメネスの話に関して「書物から得た知識の多くがほったらかしにしておけばいつまでも“他人”なのだが、第三者にわかりやすく紹介してみせることで、初めて“身内”になってゆく」という説明は印象的だった。

  • ヒエロニュモス家の実権を握ったヘカタイオスによって、奴隷としてオルビアの商人ゼラルコスに売られるエウメネス。幼少からずっとその家の次男として育ってきたエウメネスは、去り際に堪えきれずに叫ぶ。このシーンと、後に続くカロンの独白が凄まじい。
    オルビアに向かう船が難破し、エウメネスはボアの村の人々によって救われる。ここで村の住人としてエウメネスは一時の安寧を得るのだが。

  •  カルディアのお坊ちゃんから一転、奴隷として売られることになったエメネウス。
     胸に去来するのは、楽しかった日々、家族との思い出。その全てが、出生の秘密と共に欺瞞と化したとき、エメネウスは絶叫します。
    「よくもぼくをォ!!
     だましたなァ!!」

     胸中に複雑な思いを抱きつつも、希望を捨てずに自由を求めよと言ったヒエロニュモス家の奴隷・カロンの言葉は、意外にも早く実現される。
     エメネウスを買ったゼラルコスの船は、道中で奴隷の反乱に遭い、ゼラルコスは奴隷達に惨殺される。ゼラルコスのもとで、エメネウスはアンカタイオスの卵の塩漬け(キャビア)の研究をするはずだったが、もしそうなっていたらそれはそれでそれなりの生活を送れたのかも知れない。
     ともかく、元主人たちを惨殺した奴隷達は嵐に遭い、当然船を操縦することができずに船は沈んでしまう。

     漂着したエメネウスを助けてくれたのは、パフラゴニアのある集落の人々。そこでエメネウスは、文化の違いに戸惑いながらも、村の一員として過ごすことになる。
     ここでエメネウスが、村の人たちにギリシアの知識(歴史・神話・物語)を提供するところが面白かった。セミナー業の走りというか、物々交換の交換物として「情報」を提供しているのは、梅棹忠夫風に言えば「情報産業」の嚆矢と言うことになるだろうか。

     予想だにしなかった生活から一転、田舎での穏やかな日々が過ぎていく。が、その平穏な日々にも、突然の暗雲が立ちこめる―

  • 「よくもだましたアアアア!!」 ネタとしてもガチとしても楽しめる、やっぱこの作者すげー。

  • 高価格で買われた。自分の母が大勢殺した為、その遺族に支払う為。帰り道の船で奴隷が反乱。
    主人は惨殺。奴隷は全員去勢された恨み。
    船の操縦が出来ず遭難。エウメネスだけが男
    使い道があるので助けられた。
    この町は砦。かつては戦いがあった。剣の修行に参加。テオロドス神話を村人に話す。
    村人が荷物を運ぶ途中に殺害。殺した兵士を見つけるとギリシア軍。

  • やと傭い人 顕彰碑 要するにキャビアである 元主人に対する奴隷達の憎しみは凄まじい 村は市へ朝貢ちょうこう 「書物から得た知識の多くが_ほったらかしにしておけばいつまでも”他人“なのだが」「第三者に解り易く紹介してみせる事で」「初めて”身内“になってゆく」

  • 素直に面白い、また買う予定。

  • 1〜3読了
    名作と言われる『寄生獣』が怖い(グロい)の苦手だからか、画との相性か読めなかった。
    本作もやっぱり苦手な表現がある。
    でも歴史マンガという事で読めている。
    内容は面白い。まだ新たなところが始まったばかり。
    この先も読むか悩ましい。

  • 2010-5-23

  • 奴隷になって、どんな暮らしに転落するのかと思ったら、またまた数奇な運命ですね。奴隷のいない村で、暮らしも落ちついたようですが、なにやら不穏な雲行きになってきました。次巻の展開が楽しみ。

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著者プロフィール

1960年7月28日生まれ。東京都出身。1985年、ちばてつや賞入選作品『ゴミの海』が「モーニングオープン増刊」に掲載され、デビュー。『寄生獣』で第17回講談社漫画賞(1993年)、第27回星雲賞コミック部門(1996年)受賞。2003年より「アフタヌーン」にて『ヒストリエ』の連載中。

「2004年 『雪の峠・剣の舞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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