神戸在住(10) <完> (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
4.09
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本棚登録 : 231
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063211825

感想・レビュー・書評

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  • 長期連載漫画はダレるもの。
    おもろくなくなったら容赦なく途中離脱するべき。
    という私の概念を覆す千秋楽を迎えたのです、神戸在住

    刊を進むにつれておもしろくなっていくという不思議な漫画であった
    作者に魅せられたということかしら、
    気づかぬうちにりっぱな信者になっちゃったのかしら

    桂たちの卒業式の話を読んでな、
    「ああ、終わりを迎えちゃうんだな」と
    なんともいえぬ感慨

    終わって欲しくなくても、終わりは、来る

    卒業しても桂たちの日常は続いていくのだ

    信じて、
    神戸在住

  • ドラッグ的「ていねいな暮らし」モラトリアムにぴったりと張り付く直接的な喪失、そして死。全10巻という長さをもって語る必然性に満ちた、時間を描く傑作。震災被害について取り組んだ創作としても飛び抜けて引き込まれる当事者性の描写によってまれにみる強度を有す。死ぬとき棺にいれるのは、きっとこんなマンガ。

  • 何気ない日常にいろいろな珠玉の人間模様が交わるドラマ。悪い人間が出てこないのが人によっては残念かもしれない。

  • 読み終わった
    1人の大学生の出会いや別れがあふれている漫画やった
    主人公が純粋で真面目な目を通して語られるから、色んな人の存在も存分に織り交ぜつつ、卒業までをみることが出来た
    最後の手紙はベタやけど、ウルっと来てまうわ
    新しい生活がある始まるというか、あくまでも大学生という人生の数ページっていう終わり方
    出会い別れ変わっていくのだなぁと言う事
    そんで色んな人が色んな場所に住んでんねやなぁと言う事

  • 阪神大震災から20年が経つ。「20年かぁ」と思う。20年て、これくらいの距離感かぁと思う。同居人は自分が生まれる20年前のニュースを検索していた。

    1月17日の晩には、神戸の地元局・サンテレビが制作した「神戸在住」のドラマ放映があった。ふだんはテレビをほとんど全く見ないが、事前に放映情報を入手していたし(劇場版の映画もあって、こちらのチラシも入手していた)、木村紺の原作マンガを同居人が読みこんでいることもあって、録画して、続けて2度見た。
    http://www.sun-tv.co.jp/kobe-zaiju

    原作マンガは震災後に神戸へ越してきた大学生を主人公に、周囲の関西人の震災話もところどころに出てくる話だが、ドラマは、震災後に生まれた「今の大学生」が主人公になっていた。

    私も原作マンガの『神戸在住』は途中まで読んでいたが、私よりずっと読みこんでいる(今は電子書籍で全巻もっている)同居人が、ドラマの中に出てくるエピソードやそれぞれの人物像がマンガでどう描かれているかを合間に解説してくれる。

    ドラマを見たら、原作マンガを読みなおしたくなって、数年前に同居人の持ちものを寄贈した図書室から1~8巻を借りてきた(電子書籍を10巻も読むのはしんどそうなので)。寄贈した時点で8巻までしか揃っていなかったが図書室の蔵書は増えるわけもなく、またこんど寄贈してもいいしと9巻と10巻を注文して買った(このたび復刊されたそうだ)。

    3日かけて、1巻から順にじーっと読む。ああ、ドラマにはこのエピソードが使われていたんやなーなどと思いながら。8巻までは同居人がもっていたので読んだ記憶があったが、9巻と10巻はやはり読んでいなかった。

    主人公の辰木桂[たつきかつら]は、父の仕事の都合で、家族で東京から神戸へ越してきた、おとなしい大学生。一家が住むのは、震災から半年後にできたマンション。桂は、神戸の山手にある大学の美術科に通う。親しくなった周囲の学生から震災の経験を聞く、というかたちで、マンガにはたびたび震災のことや、その爪痕が描かれる。

    阪神大震災のとき、大阪ではもっとも被害が大きかった豊中(服部在住)で、震災のときに家がつぶれてがれきの中から引っ張りだされたという鈴木さんが同じ美術科の学生として登場。神戸の避難所の話も、そこでボランティアに関わった学生の語りとして描かれ、20年経つとはいえ、3.11を挟んだこともあり、読んでいて、うっとくるものがある。

    桂が本好きで、話のあちこちに本ネタが出てくる。同じ大学で授業が週に一度同じという伏っちゃんと本の貸し借りをする場面もあり、高校や大学の頃に私もしょっちゅう本の貸し借りをしていたので、なつかしさをおぼえた。ある研究室が溜まり場のようになっていて、そこでみんながしょっちゅうコーヒーを飲んでいるので、マンガを読んでるとむしょうにコーヒーが飲みたくなった。私が大学のときに溜まっていた研究室も、先生がコーヒーいれるのが好きで、よくコーヒーを飲みながら本の話をした。

    今回読みなおして、日和[ひなた]さんが透析をしていることや、ろう(難聴?)の早坂さんのこと、日和さんの友人のリチャードさんがALSを患っていたり、喫茶店のマスターがゲイだったり… 読みなおすまでこうしたことは忘れていた。こんなに本の話があったんやなーとも思った。

    そして、神戸、姫路、大阪と絶妙に書き分けられる関西弁や、ボケツッコミの描き具合。関西のマンガやな~と思った。

    描かれるのは、桂が大学に入ってから卒業するまでの4年間。高校時代や子ども時代の話が差し挟まれたりもするが、それも大学生の桂が回想するかたちだ。その4年間をぐっと感じたのは、桂一家のお隣に住む木下さんちのいつこちゃんの成長。お腹のなかにいた子が最終巻では3歳になる。

    震災から20年、あのころ生まれた子たちが成人するというだけの時間を、マンガを読みながらじーっと感じた。

    (1/19-22了)

  • 気持ちを打ち明けられ、断ったけど、その後も変わらず接してくれた弟の親友のエピソード。キネマの小西さんが、日和さんの死を語ったあと、自らのことも語ってくれて、「もしも自分の命が残りわずかやってわかったら、そしたら会いに行くと思う。それでやっと会いに行けると思う。人生の最後に何らかの価値を見出すために」と語るシーン。親友の鈴木さんが、人が死んだときにどんな顔をしていいかわからない、とうちあけてくれたシーン。が特に心に残る。最後は、あたたかく送り出されるような心持ちに。/お互いに本を貸し借りしてた伏見さんがくれた木地雅映子「氷の海のガレオン」、卒業した部室に残して来た一冊、テリー・ビッスン「世界の果てまで何マイル?」は手にとってみたく思った。

  • 社会人になってから初めて読んだ。
    昔とは違うところで懐かしかったり羨ましかったり思いを馳せる。

  • 号泣。素晴らしい最終巻。カバーをめくると男女あわせて実に60人以上の登場人物がカーテンコールに応えている。その誰の顔を見ても、それぞれのエピソードが鮮やかに蘇る。まるで本当に彼ら、彼女らと知り合っていたみたいだ。私たちは桂だったのだ。
    この巻の白眉は何といっても鈴木さん。まさか彼女に泣かされるなんて! あなたの大切な友達を、下の名前で呼び合えるようになったきっかけは、何でしたか?

    2012年1月17日 読了。

  • いい漫画でした。これを持って、神戸を訪れてみたい。

  • シリーズ10冊すべて読んでこそ価値あり。
    何十回と読み直す。
    いつまでも続いて欲しい物語。

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著者プロフィール

1997年、投稿作品『神戸在住』にてアフタヌーン四季賞を受賞。同作品は2006年まで続く連載作となった。2002年には第31回日本漫画家協会賞新人賞も受賞している。その他の連載作品には、京都の女子高を舞台にした柔道漫画『からん』、ボクシングを題材にした『マイボーイ』がある。
現在は月刊good!アフタヌーン誌上で焼き鳥チェーン店を舞台にしたコメディ『巨娘』を連載中。

「2018年 『巨娘(5)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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