ほしのこえ (KCデラックス)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (227ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063349849

作品紹介・あらすじ

長峰美加子(ミカコ)と寺尾昇(ノボル)は同じ高校を目指す中学3年生。受験を控えたその夏、ミカコはふいに国連宇宙軍に選抜され宇宙に行く事を、ノボルに告げる。ミカコの最終的な目的地は太陽系外縁部。宇宙と地上で連絡をとりあうふたり。しかし、人類が初めて体験する距離は、ふたりの時間や心を、決定的に隔ててゆく…。’05年の発表から増刷を重ねるロングセラー。コミカライズの傑作と呼ばれる作品が電子書籍でリリース

感想・レビュー・書評

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  • 『会いたいよ』

    *****

    2039年、地球外生命体の存在が実証され、第一次火星有人調査隊が調査中に壊滅。
    謎の生命体はタルシアンと呼ばれ、それらを調査し、追うためのプロジェクトが組まれていた。
    そして、そのメンバーとして選ばれる人々は宇宙へと旅立った。
    中学3年生のノボルのガールフレンド、ミカコもその一人であった。
    宇宙と地球、メールのやりとりを続け、お互いを想い合う二人だが、距離が離れるにつれ、メールが届くまでにかかる時間も半年、1年とどんどん増え…。

    *****

    原作は新海誠さん。
    『秒速5センチメートル』</a>を観たことがあるのみなのですが、この『ほしのこえ』が切ないのは新海さんの仕業!?という感想が先ず。
    やはり、完全オリジナルではないからか、他の作品とは少し違う空気を持っています。
    相性が良いのか、切なさや苦しさが他の作品より強めな気がする。
    表紙だけ見ると、全然想像つきませんが、ロボットが出てきたりと、佐原ミズさんの既刊読者は一瞬ぎょっとするかも。
    宇宙人との対戦?もあります。
    でも、メインはあくまで、宇宙と地球、離れることになってしまった二人のラブストーリー。
    ひとくちで言うと、それに尽きるのですが、1冊通してしっかり切ない気持ちを感じることができる。

    メールが届くまでに、半年、1年、8年とかかるようになり、二人の間に流れる時間が違うため、年齢も差が開いていく。
    不安と愛しさが募っていく。
    宇宙ですよ、宇宙…何て大きくて、信じられない、というか想像も追いつかない距離なんだろう。

    恋をして、悩んで、苦しんで、また前を向いて。
    新海さんの作品が持つ”切なさ”をしっかり描いているように感じ、良かったです。

  • この人の漫画がとても好きだと言ったら、留学祝いだとG公がくれた。
    モノローグが素敵で淡い絵、淡い雰囲気に良く合っている。
    『バス走る』も『マイガール』も好き。
    後からじんわりくる感じ。

  • アカン。
    生徒がビブリオバトルで紹介してたので学校図書館に入れてくれと頼んでいたら、なぜか漫画版が入ってしまった。取り敢えず読んで、これは彼女のビブリオバトルがなければ意味わからんと思ったから★四つだけど、意味わかっちゃってるからホンマ泣けるぜよ。

  • 佐原ミズさんの絵がすごくあってた。
    綺麗で切なくて心情が絵に溢れていて、素敵だった。
    最後のミカコちゃんの気持ちを想像して、夢が叶ったような輝かしい未来を思い描く気持ちが私にも伝わった。
    寺尾君との距離が8年から0年になるミカコちゃんを見てみたい。世界観がすごく素敵でした!

  • 近未来の地球。火星の有人探査によって地球外生命体の存在が実証されて以来、激変を続ける世界。
    普通の中学生だった長峰ミカコは、国連宇宙軍の選抜メンバーに抜擢される。
    タルシアンと呼ばれる宇宙人と戦う為、ロボットに乗るパイロットとして。
    携帯メールで地球にいる想い人・ノボルと連絡を取り合うものの、お互いのメールが届くまでは5日以上かかる。
    お互いを励まし合い、メールを続ける二人だったが、ミカコの乗る宇宙船が地球を遠ざかるにつれ、その間隔はどんどん大きくなってゆき…。

    新海誠さんの映画「ほしのこえ」のコミカライズ。
    評価がわりとよかったので買ってみたが、思っていた以上に当たりだった。
    ともかく映画では端的にしかわからなかった世界観や、二人の関係、タルシアンのことなんかが詳しく描かれていて、映画の補完としても素晴らしい出来。
    個人的には綺麗だけど悲しい終わりに見えた映画と違って、明確に二人が最後に会うことができそうな、希望ある終わり方なこの漫画版はすごく好き。
    絵も綺麗で繊細だし、二人の心情がよく描かれてて共感しやすかった。
    SFにありがちな時間差が切なくて泣ける。

  • 繊細で切ない気持ちになった。原作となる映画を見たのは随分前になるので「好き」という感情しか思い出せないし、佐原ミズは初めて触れて作家だけど、自分の感覚で作品を再構成していると思う。こういった再構築をされた原作者って幸せな気がする。

  • なんだかよくわからなくて、4回ぐらい読みました。4回読んだら流石にわかりましたが、読みやすいものではなかったですね。でも、絵も話もすごく凝ったものでした。

  • 【あらすじ】
    長峰美加子(ミカコ)と寺尾昇(ノボル)は同じ高校を目指す中学3年生。受験を控えたその夏、ミカコはふいに国連宇宙軍に選抜され宇宙に行く事を、ノボルに告げる。ミカコの最終的な目的地は太陽系外縁部。宇宙と地上で連絡をとりあうふたり。しかし、人類が初めて体験する距離は、ふたりの時間や心を、決定的に隔ててゆく…。’05年の発表から増刷を重ねるロングセラー。

    【感想】
    あんまりにも悲しくて切ない物語だと思った。読んでいて胸がぎゅっと締め付けられるようだった。でも、遠く離れていても、何年も何年も、互いを想い続けるのってすごいなあと心からそう思った。

  • 原作のアニメを知らずに購入。
    しみじみとよかったです。
    壊れた髪留めのことをメールで送るのが、心が離れていってる今だからできる謝罪だと思うと切なくて。どんなに距離が開いても、蜘蛛の糸のような細い縁を切らせまいと、メールを送り続ける姿は、ただただ愛おしくて。
    そして平和な地上にいるノボル君は、思いを寄せてくれる女の子に出会ってしまって、寂しさも引きずっていて……。
    距離が二人を分かつこともあるけれど。最高でした。静かに感動しました。

  • ただ、ただ切ない…
    こんなに切なくなる話だったとは!!(ノд-。)クスン。

    2046年。
    長峰ミカコとノ寺尾ボルは中学3の同級生。
    一緒にコンビニ行ったり部活をしたり同じ高校に行こうね。なんて…
    何気ない日常をおくっていたが
    ミカコは国連宇宙軍に選抜され宇宙に。
    携帯でメールのやり取りをしてるが、
    地球から離れるたびにメールが届く時間も遅くなり、
    そして2人の間に流れる時間も変わってくる。
    ノボルがメールを待たなくなった頃、
    1年かかってミカコの想いが(メール)がノボルの元へ…
    そして今度、想いが届くのは……

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著者プロフィール

佐原ミズ:代表作は、TVドラマ化もされた「マイガール」、「ほしのこえ」(原作:新海誠)、「鉄楽レトラ」、「バス走る。」など多数。

「2020年 『尾かしら付き。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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