もやしもん(1) (イブニングKC)

  • 講談社 (2005年5月21日発売)
3.83
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感想 : 852
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  • 本 ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063521061

作品紹介・あらすじ

菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男坊、沢木惣右衛門直保。彼は東京の某農大に入学する。農大を舞台に、沢木と研究室その他の仲間達、そして菌が活躍したりしなかったりのキャンパスライフ。大学生活のモラトリアム感と、菌が満載の「もやしもん」。あなたもぜひ、かもされてみてください。


感想・レビュー・書評

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  • 11巻まで読了。


    デフォルメした菌類を見ることができる主人公が、農業大学の面々と楽しい学園ライフを送る、という話。アニメ化もされているし、テレビドラマにもなったので、名前は有名。でも、今回読んでみてこういう話だったのか〜と驚いた。内容は、かなり学術的な話になっていて、菌類の話から発酵、酒造、農業の話まで多岐に渡って含蓄に富む。


    ものすごく内容が深いのに特に原作者がいないのは、その分、編集者がサポートしているからだろうと思った。単行本で雑誌と帯にコメントなどが書かれている漫画は、編集者がかなり内容に関わっていると『マンガ夜話』で言われていたのを思い出す。でもストーリーの作り方や、解説が分かりやすいのは作者の力量があるからだなぁと。


    そのためか、11巻読むまで普通の漫画の二倍から三倍くらいの時間が掛かった。私は料理マンガとかの説明シーンになると読み飛ばしがちなのだけれど、この漫画は、知識欲を程よく刺激してくれるのでついつい読んでしまう。菌類のデフォルメしたキャラが説明するという可愛さもあるし、樹教授の小さな文字も読むのにあまり苦にならなかった。女性のキャラクターが全員気持ちのいい性格をしているのも良いところ。


    物語的には大学生活を描くことに主軸が置かれていて、個性的な登場人物が大暴れするという学園モノのフォーマットに忠実に作られている。そして、農業大学という専門性の高いところが舞台になっているので、高校が舞台の漫画よりもスケール感が大きいという魅力があると思う。イベントごとの大騒ぎぶりが尋常ではなく、私がいた大学はこんなんじゃなかったけれどな〜と思うものの、専門的な大学だったらこういう世界もアリなのかな〜と許容できる部分があった。『ああ、女神様』と学園の描き方は似ている。


    11巻でようやく1年間が経過したという感じで、読むのに時間が掛かるのとあいまってボリューム感がとても大きい。このボリューム感が「充実した学園生活」の羨ましい感じを演出している。物語は酒造がメインになっていて、その他にもチーズや味噌といった発酵食品などが取り上げられている。大学で日本酒を醸造しようという縦線に、いろんなキャラクターの人間関係の横線が作られていくのも楽しかった。


    個人的に好きなエピソードは8巻のビールとオクトーバーフェスタの回。ああいうビール祭りには私も参加してみたい! と思った。

  • ためになる漫画。可愛いキャラに凝った設定。必見!

    あらすじは菌が見える青年が農大に入学。教授、先輩、同級生との出会いを経て成長していくという農大キャンパスライフを描く。

    菌が見える。というのはもう完璧にフィクションで主人公は菌がデフォルメされた可愛らしいキャラクターとして見えている。
    菌。とは一般的な菌の事で、作品中の菌は拡大したものを作者がまんまデフォルメしている。

    内容はストーリーパートと説明パートの大きく2つにわけられ、主人公達が活躍する通常のストーリーと菌やキャラクターが時に日本酒とはなんぞや。を説いたり、表皮常在菌にはこんな役割が?!などためになる知識を噛み砕いて説明するパートに分かれている。

    ストーリーはギャグありシリアスあり笑いあり、恋愛あり、微笑ありと目まぐるしく展開されていく。


    文字数が多く、単に漫画として読むのは非常に面倒に感じてしまうかもしれない。
    しかし、ストーリーに菌の知識などをうまく載せているので楽しみながら勉強になる情報を仕入れる事ができる。
    特に、酒については多々、話が挙がっているので酒好きにはぴったりのネタがごろごろ転がっている。
    しかも、菌をキャラクター化する事で親近感も持たせており、そのキャラクターは子供たちの人気も獲得し、絵本にまでなった。


     話も斬新で展開が全く読めないところも魅力の一つです。
     好きなのは枠外のキャラクター説明と作者のつぶやき。意外とツボです。
     そんな
     ためになる漫画。ぜひ、ご一読を!

  • 菌が見える主人公が農大で活躍する!…というストーリーではなく、むしろあまり話さない。でも主人公目線というか細菌が話しかけてきたり、味噌、ワイン、ビール、日本酒、チーズなど「醸された」食品を味ではなく製法や歴史、文化の側面から深く掘り下げていく漫画です。

    感想は、一冊読むのにめちゃ時間かかるやん!

    これは勉強だね。でも面白いよ。特にお酒好きな人には!

  • 設定が衝撃的で、絶対面白いと思って読みました。
    菌関係の話は面白いですが、キャラの性格が現実離れした人ばかり…。読者を置いて行きがち。基本うんちくだらけのマンガで、上から目線のうんちく語りキャラ達がなんとなくめんどくさい。偉そうな割に、内容は間違ってる事が多い。
    菌しか出てこない話が時々あり、それに癒されます。

    絵があまり上手くないです。アニメの方が絵が上手く、話も暴走してなくて、原作より面白かったかも。

    余談ですが私も生物学専攻なので、菌は見えませんが、少しだけ'感じる'ようにはなりました。蓋開けとくと菌が入るなーとか、これ3日経ってるから菌増えてきてるだろうな、とか(笑)
    このマンガを読むと少し世界が変わるかもしれません。

    • amateruさん
      ほんとにその通りですね!

      菌の世界を学問で学んだわけではないのですが、この作品のおかげで菌を感じるようになり、世界が変わりました^^
      ほんとにその通りですね!

      菌の世界を学問で学んだわけではないのですが、この作品のおかげで菌を感じるようになり、世界が変わりました^^
      2016/08/29
  • お友達からお借りして読みました。
    全巻読み終わって、『この漫画に出会わせてくれて本当にありがとう!!』と、お友達に全力でお礼を言いたいです。

    舞台は東京の農業大学。
    最近は荒川さんの銀の匙とかで農業系のお話が話題を呼んでますが、こちらのお話は農業のもっともっと深い所のお話。
    主人公は実家が「もやし屋」を営んでいる菌を肉眼で見ることが出来るという男の子。『菌が見える』って、そんな発想聞いたことないですよね。目からうろこ。しかしこの設定がまた面白いんです!!
    空気中を漂う菌たち。私たちの体に無数にくっついている菌たち。菌って聞くとなんか嫌なイメージを持ってしまうんですが、この漫画を読むとガラリとイメージ変わります。
    菌たちが可愛らしく描かれている、という点ももちろんありますけど、お話が進むにつれ菌たちがもたらす奇跡が本当に素敵なのです。
    普通の漫画とは違って、ストーリーとは別に菌についての説明や菌を使った様々な発酵物に関する説明も盛り沢山です。きっと全部読めばそれだけで一気に雑学が増えます(笑)
    ただ全部読むのは結構大変…(笑)

    1巻~13巻まで様々なシリーズが展開されていますが、どのシリーズも甲乙つけがたいほど面白い。
    菌が見える主人公沢木の成長と、仲間たちのそれぞれの恋愛と。新しい仲間を加えて行われる未来と。全部がちゃんとまとまっていて、最終巻は最終巻に相応しいほどの良作。ここまでちゃんとまとまっているのもなかなかありません。
    でもでも、この先ももっと読みたいってよくももちろんありますけどねー!!
    何にしても、読んで損はありません!自信を持ってオススメします!一度読めば菌たちの虜になるはず!(笑)

  • 気になっててやっと読み始めた!
    菌が可愛い、、、。あんなふうに見えたらなぁって思っちゃう
    早く全巻読みたい(^-^)♡

  • 肉眼で菌が見える若者が、某農大でいろんなものと一緒に成長したりしなかったり。

  • 有名かな?何故か菌が見えるという大学生が主人公の奇想天外な設定の農業大学キャンパスライフ作品。
    全13巻にて無事完結。
    これまた好きな雰囲気なんで全巻所持してます。

  • 面白いし、ためになる。
    マンガの良さを認識した。

  • かもすぞ

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著者プロフィール

大阪府出身。1997年に『日本政府直轄機動戦隊コームインV』でデビュー、初連載。1999年、『神の棲む山』(『人斬り竜馬』所収)でちばてつや賞準入選受賞。「モーニング」連載の『週刊石川雅之』などを経て、2004年より「イブニング」で『もやしもん』を連載開始。

「2013年 『もやしもん(12)限定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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