オールラウンダー廻(2) (イブニングKC)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063522815

感想・レビュー・書評

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  • 修斗とは1984年に、初代タイガーマスクとしても知られる佐山聡氏が創始した「打・投・極」を理念とする総合格闘技の草分け的競技です。
    現在よく知られる総合格闘技団体とも関係が深く、多くの選手を輩出してきました。
    例えばPRIDEやDREAM、戦極などで活躍する選手では、桜井"マッハ"速人、五味隆典、青木真也、川尻達也、宇野薫、山本"KID"徳郁、ヨアキム・ハンセン、J.Z.カルバンなどは修斗を代表する選手だと思います。

    そして、この作品はアマチュア修斗に打ち込む高校生、廻(メグル)が主人公のお話です。


    現在、このマンガは2巻まで発売されています。
    まず1巻冒頭では、廻と幼馴染の喬(タカシ)の少年時代が描かれ、その数年後、修斗をはじめた廻は喬とデビュー戦のリングの上で再会します。
    喬の歩んできた道は壮絶なものであり、その環境の違いから、かつての友人である廻を敵視します。
    試合は廻が喬の空手仕込みの打撃圧倒で圧倒される展開で、スリーパーによって絞め落とされ敗北します。

    ここで描かれる喬の少年時代の凄惨さや、試合後の「俺はあいつが昔から嫌いだった」という台詞などから、滑り出しでは重いマンガというイメージを持ちました。
    しかし、廻が修斗に本気で打ち込みはじめるあたりから、印象は変わってきました。
    特に2巻では、打撃コーチのまりあ、キックボクサーのマキも加わり、にぎやかになりましたね。
    1巻では連敗した廻も2巻で初勝利をおさめますし。

    最初は平凡な選手だった廻も、まりあとのスパーリングや初勝利によって、少しずつ才能の片鱗が見えてきました。
    喬は打撃を得意とするストライカータイプ、練習仲間の勇大は寝技での攻防を得意とするグラップラータイプ、廻は学習能力が高いため、おそらく修斗の理念「打・投・極」を体現したオールラウンドなタイプに成長していくのではないかと。
    (ちなみに、実際の選手をこのタイプに当てはめると前者から順に、ミルコ、ノゲイラ、ヒョードルになると思います。)

    他、このマンガは総合格闘技の練習風景や、技術、試合運びなどがとても丁寧に描かれており、総合ファンが納得できる内容だと思います。
    加えて、読んでおくと総合の試合を観戦する際もより楽しめるかもしれません。
    他、格闘技で食べていくということの厳しさといったリアルな描写と時折出てきますね。

    プロではなくアマチュアを描いたといった点が面白いと思いましたし、特別な才能を持つわけでもない廻が格闘家としてどう成長していくかというのも、現実に即して想像しやすく、設定が功を奏しているのではないかと。
    ともあれ、今後楽しみな本格的格闘マンガです。

  • ノンオイルのツナ缶 やっぱ自分がやられた技はそのままにしとけないモンだよ わかっててもやられちゃうんですよ…それが「必殺技」というものよ 肩の三角筋 168cm バック・ステップとパーリングで攻撃を全部封じられたな 横蹴り キック・ボクシングの打撃と総合格闘技のそれとはやっぱり違うからな 首相撲の基本はね蛇のポーズ‼︎この手の形‼︎ オランダの女はもっとデカいわよ! バスケとかバレーとか女王様とか あーマキちゃんは「ツンデレ」だから やっぱりお約束っていいものよね♡ タックル切って投げを潰して蹴りまくる バタ足からバーピー… 足を取らないよう後ろに放り出すようにして腹でもって上から相手を潰すんだ こちらも脇を差して「四つ組み」の体勢に持ち込む それレスリングの意義を根幹から揺るがす発言 ムエタイ式の戦い方の定石だよ パスガードして横四方に押さえた! 足関で秒殺かあ 後楽園ホール 御指導御鞭撻の程を 舞台に上がる役者と同じようなモンで… グラップリングルール スパイラルガード たぐり=アーム・ドラッグ 戦々兢々と

  • キレイどころが出てきた!「EDEN」より女の子が可愛いのが嬉しいです(笑)ツンデレの「デレ」部分を早く見てみたい。

  • 格闘漫画で女子選手登場、なかなかなかった。あ、ライスショルダーはあったか。

    細かい技の繰り出し方から極め方など素人の私でも分かりやすかった。経験者なら尚面白いかも。

    初登場のマキちゃんが総合格闘技の意義を根底から崩す発言にざわざわした。

  • 最近すっかりテレビで格闘技を放送しなくなった。
    ボクシングぐらいか。

    痛いのは全くすきじゃないので、
    格闘技などもってのほか、
    たまにみてたんだけどね。

    なんだかよくわからなくて、
    極まればすごいと思うんだけど、
    なぜ決まるのかよくわからない。

    そのわからないが多少わかるようになるかもしれない本です。
    打、投、極、高校生が習得していく過程で技術の解説があるからです。

    ただ、小笠原に勝てたのはなぜでしょう。
    キャリア的には無理だとおものですが、
    小笠原がなめていたのかなぁ。

  • 整理ついでに久々に発掘したので登録。

  • 女性の格闘家が出てくるのは、一味違って面白い。先生のお約束のいたずらナイス!

  • マキちゃんイカす←主人公は…?

  • 2010 8/19読了。ACADEMIAで購入。
    ちょうどこのあたりの話を連載時に読んでいなかったのだがやっと読めた・・・地味にどんどん面白くなってきている感じがする。

  • しっかりした伏線が、今後の期待感を膨らませる。
    格闘技を知らなくても楽しめるかも。試合に負けた時の悔しさなどは、競技に限らず湧くもの。
    そういった心理描写も面白い。

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著者プロフィール

1970年、秋田県生まれ。大学在学中の1995年、『カラスと少女とヤクザ』がアフタヌーン四季賞秋のコンテストで入賞し、デビュー。1997年より同誌にてSF長編『EDEN』を初連載。以後、『オールラウンダー廻』『ソフトメタルヴァンパイア』を発表。2019年より月刊少年マガジンにて『愚者の星』を連載中。

「2022年 『愚者の星(8)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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