山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063523911

作品紹介・あらすじ

現役猟師、兼マンガ家。岡本健太郎による狩猟&ジビエ喰い実録日誌。ウサギの唐揚げ、カモのロースト、カラスの焼き鳥etc、山グルメ満載!山で迷ったときの心得などサバイバル術も満載!都会を離れ、故郷に戻った男は山に遊び、お気に入りの空気銃「エースハンター」と自作の罠を手に、今日も鳥や獣と勝負する。鳥羽僧正よ、刮目せよ!これぞ二十一世紀の鳥獣戯画だ!(※最後の二文は内容とは関係ありません念のため)

感想・レビュー・書評

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  • ハト、食べたい!!カラス、食べてみたい!!
    でも、それ以上に自分も狩猟をしてみたい!!!

  • 職業:猟師と聞くと、女子が逃げていく…と言う描写が入っているが「野蛮」「なんの為にやるの?」と言う言葉が帰って来るのは「スーパーに行けば殺さずに(自分で手を下さずに)肉が手に入るのに」と言う意味も含まれている言葉だろう。何故、自ら殺すのか。それは食べる為である、と言う結論着けている訳でもないのだが、単にスポーツとして「獲物を撃つ」だけが目的の人間の方が「野蛮極まりないな」と改めて考えさせられた漫画だ。

  • 久々に面白い漫画と出会いました。
    猟師である作者のドキュメンタリーなエッセイ漫画。
    絵はいまいち(失礼!)ですが、知らない世界が広がり、面白さがグングン伝わってきます。
    自分は猟師にはなれない…と思いつつ、猟師の友達欲しい、と痛烈に思いました!

  • 20140428読了。
    猟師のマンガ。知らないことだらけでかなり、かなり面白い。
    狩猟免許の種類が4つもあるだとか、自分の知らない世界、でもちょっと興味のある内容が書いてある。
    鳩を食べるのかー、カラスも食べるのかー、えっ、マムシも!?
    と、ややグロテスクな描写もあるけれど、その辺りも楽しめる。
    続きも読みたい。

  • 朝日新聞の読書欄で紹介されていて、お、これは!と思い購入。面白かった。千松信也さん「ぼくは猟師になった」のマンガ版といったところ。

    全体に比較的淡々とした描き方であるのに好感を持った。銃に対してにせよ、自然やらエコに対してにせよ、作者の思い入れが強いと、読むにはちとつらい。そういう感じではない所がいい。声高に何かを主張しているわけではないが、いろいろ考えさせられる。

    千松さんはワナ猟専門だけど、この岡本さんは銃がメイン。狩猟免許に加えて、銃所持免許も必要で、そのあたりのことも手際よく説明されている。初めての猟の首尾、猟友会の人たちのこと、仕留めた獲物の調理法などなど、猟にほとんど興味がなくても「へぇ~、そうなんだ」と楽しく読めた。

    わが夫は(今のところ)猟はしていないが、数年前にワナ猟免許を取っていて、箱ワナを持っている。車庫のところで飼っているニワトリを狙いにくるイタチを捕まえてやろうとしているのだけど、これまでにかかったのは猫だけ。野生動物は実に賢く、たくましい。千松さんも「猟は人間と動物の知恵比べだ」と書いていたなあ。続きも読もう。

  • 「狩人」という人類が誕生してからある職業を、岡山で行っている著者が描いている漫画。狩猟というと、鉄砲を持って猪や野鳥を狩るというイメージだけれど、日本では当然のことながら銃刀法という厳しい法律があって、狩猟にも厳格なルールが存在する。そういう知られざる世界を覗き込める楽しさが、この漫画の魅力だと思う。


    狩猟の免許には、ライフルやショットガンを使うものと、罠を使うものの二種類の免許があるということや、狩猟用の銃は空気銃を使う(しかも、空気銃でも結構な威力)だということなど、はじめて知るようなことが山ほど出てくる。狩猟できる動物も制限があることや、農家の人の依頼でカラスを駆逐する仕事が多かったり、猪が一頭100万円もすることなど面白い話が続く。でも、こういう「面白い」と感じる部分は、裏返せば、私たちがいかに都会で生活していて、自然と隔絶しているかの裏返しだと思う。


    1巻の冒頭に、岡山でハンターをしたいということを著者が恋人の女性に話すと、まったく理解してもらえなかったというエピソードが出てくる。「ほとんどの女性は狩りを理解してくれない」と著者は語っているけれども、それは「狩猟」そのものに対する理解というよりも、現代の日本で「狩猟」という「暴力」を行う男に対する忌避感じゃないかと思う。


    漫画を読めば、農村部でハンターが担う役割というのは、決して軽いものではないということが分かるが、そういう必要性は都会では見えづらいし、そうなると「なぜわざわざそんなことを?」という気持ちに繋がるのも理解できるというものだ。それに、ハンターの仕事がニュースで好意的に報じられることは猪や熊の駆除以外にあまりないし、それも都会では実感しにくいし、誤って山菜採りのおばあちゃんを撃ったとか、銃で殺人を犯したとかいう犯罪報道ばかりだと、怖がられるのも仕方ない。


    最近のニュースでも、猟友会に入ろうという若者が少なくなっているというものがあって、理解不足は女性でも男性でも同じだと思う。でも、こういう漫画が評判になることで、社会を構成する仕事としてのハンターが周知されれば、状況は変わるのかもしれない。なにより、狩猟は太古からある職業で、これからも人間が地球にいるかぎりは必要でありつづける職業なのだから。

  • 狩猟資格を持つ著者が、猟を始めるまで、そして始めた後の狩猟生活を描くコミックです。2013年まんが大賞にもノミネートされていました。
    現在3巻までが既刊です。

    都会暮らしをしていた著者が、故郷の岡山に戻り、資格を取って猟師となります。
    狩猟をするまでに必要となる試験や認可、散弾銃やエアライフル等のさまざまな種類の銃。
    罠やら回収するための道具やらを自ら工夫する猟師たち。
    狩猟してよい動物としてはいけない動物が決まっていたり、道路から、または道路を横切って銃を撃ってはいけない等、決まりがあったり。
    狩った動物の処理の仕方も読ませどころ・見せどころです。
    実際に猟をしている人が描いているだけあって、非常に説得力があります。
    人間を描くより、動物を描く方が正確に描けているように感じます。

    農家の人から依頼を受けてカラスを仕留めた著者が、謝礼を断る場面があるのですが、え? 猟師ってそれで生計を立てるわけじゃないの?というのがちょっと驚きでした。この著者はマンガ収入で生きているのかな・・・? その他の人も生業というよりは趣味なんだろうか・・・?
    その辺は、読み進めて行くと徐々にわかるのかもしれません。

    自分は、と言えば、資格の筆記試験には受かるかも知れないけど、実際に猟が出来るかというと、あんまり向いていそうもないなぁ。目は悪いし、鈍くさいしねぇ・・・。銃を撃つ部分だけではなく、猟場にたどり着くにも、獲物を回収するにも、相当体力が要りそうな仕事です。
    作中に出てきた女性たちのような抵抗は、多分、あんまり感じないけど、能力的に無理がありそうです。
    犬と狩りに行く、とかちょっとステキと思うんですけど。


    *ところで、ヌートリアって知っていますか? そもそも個人的には、この本に興味を持つきっかけはヌートリアでした。
    うちの近所の川には相当数が住みついている模様で、犬と河原に散歩に出掛けると、おそらく3/4くらいの確率で見かけます。
    げっ歯目ヌートリア科の生きもので、見た目は「でっかいネズミ」です。ラットを猫サイズにしたような感じですが、泳ぎが得意で後足には水かきがあります。そもそもは南米原産で毛皮を取る目的で移入したものが野生化し、西日本を中心に繁殖しています。最初は輸入されたのは150匹程度だったようです。現在の生育数は正確には把握されていないようですが、日本の侵略的外来種100に指定されています。おそるべし、ネズミ算。
    見た目はまぁかわいくないこともないのですが、農作物に対する食害、生態系への影響などが深刻になりつつあります。
    ・・・そんなこんなで、じゃ狩ったらいいのか? そしておいしかったらジビエとして食べたらいいのか? とふと思ったのでした。
    本書にも少し触れられていました。「狩猟鳥獣」というのに指定されているようで、狩ってよいことになっているようです。肉もおいしいという話もあるみたいです。
    ただ、調べた範囲では、イノシシの事例のようにジビエとして地域をあげて提供していこう、といった話も見かけませんでした。食べるとなると抵抗を感じそうな人も結構いそうなことや個体サイズが小さいことあたりがネックなのかもしれません。

  • 身近にハンター免許(罠)を取った方がいたので、興味の土台はできていました(笑

    単純に、知らない世界への『へぇぇー!!』が盛りだくさんで、大変面白かったです。
    そこいらにいる野鳥が、そんなにも美味しいだなんて!(笑
    一度は思ったことがある「鳩とかカラスって…、美味いんかな…?」ていう疑問が解決されました。あとウチの柿の木にたかっているヒヨドリ…、あいつらも食えるのか…!

    興味がグイグイにひっぱられ、すっかり猟師がマイブームになり、ついには狩猟免許取得を考えはじめました(笑 ハマりすぎた!

    以前、カモシカの解体をやらせてもらったことがあるのですが、そういえば、死んだ動物に触れたことはあっても、動物をシメるのはやったことがないなあ…、てことに、ふと気付きました。
    わたしたちが肉を喰う以上、動物を殺しているわけで、しかし「殺す」ということに対して、まったく実感が伴わない、現代の日本社会です。
    一度は、自分が食べる肉を、自分で殺して調理する、ということを、経験しておきたいなあ、と思っています。(そのときの自分の心境にすごく興味がある)
    ていうか、以前から思ってたのですが、この本読んでますますその思いが強くなりました!

    あーー、狩猟免許、とりたい!(笑

  • どうやって獲物を獲るかっていうよりも、獲った獲物をどうやって解体して、食べるのかってとこに興味が惹かれました。けっこうリアルにいろいろ描いてある(血抜きとか、皮の剥ぎ方とか、腸抜きとか、羽のむしり方とか…)のですが、読み終わると不思議と肉が食いたくなるのです。
    描かれた野生動物のいくつかを実際食べたことあるから、多少その味が想像できるからかもしれません。
    ちなみに食べたことあるのは、猪、鹿、鶸、雀くらいかな、あと番外編では蜂の子、描かれてないけど蝗。くらいです。

  • ジビエこわい。でも食べてみたい。

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著者プロフィール

弁護士、米ニューヨーク州弁護士、証券アナリスト。
岐阜県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。一橋大学法科大学院及びペンシルバニア大学法学修士課程修了。ロイター通信(当時)勤務を経て、弁護士登録。現在は骨董通り法律事務所(東京)パートナー。神戸大学客員教授、JCBI(ブロックチェーン・コンソーシアム)著作権流通部会長などのほか、著作権、Web3などに関する関係省庁の委員も務める。趣味はリズムタップと茶道(松尾流)

「2024年 『著作・創作にかかわる法律 これでおさえる勘どころ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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