リウーを待ちながら (2) (イブニングKC)

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  • 講談社 (2017年10月23日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ) / ISBN・EAN: 9784063546965

作品紹介・あらすじ

横走を襲った「悪魔の細菌」は、より狂暴に変質。抗生剤の一切効かなくなった患者に対し、医師たちには為す術が無く、死者の数は激増する。さらにSNS等による悪意・風評の拡散が、人々に精神的な苦痛を与える。これ以上ない絶望的な状況のなか、それでも医師・玉木、原神、そして横走市民は懸命に働き、愛し、そして──。新鋭・朱戸アオによる医療サスペンス、緊迫感横溢の第2巻!!

感想・レビュー・書評

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  • 3巻で


  • 以前はブラックジャックなどの医療サスペンスのマンガを読んでいたが
    このマンガはこのコロナ禍の中、身につまされるものがあった
    タイトルのリウーの意味を知って手に取った人がどれぐらいいるのだろうか?
    それとも逆でリウーを知っていてこのマンガにたどり着いた人が多いのだろうか?
    私は後者であるが・・・

  • ついに緊急事態宣言が発令され、都市封鎖された街。絶望的な状況の中、なんとか持ちこたえ、懸命に治療を続ける医療従事者たち。閉じ込められると、入りたくなったり出たくなったりする人たちが出てくる。人の行動を制することはとてもむずかしい。こうした、ほんの一時のほころびで封じ込めが無に帰することだってあるのだろう。また、風評被害にあう人々も描かれる。同じ街出身であるだけで受けるひどい仕打ち。人間の恐ろしい一面も描いている。

  • 多剤耐性ペストは横走市民の命を軽々と奪っていく。薬が効かない病原菌、目の前で死んでいく患者たち。医師である玉木ができることは何なのか。負け続ける戦場。中世ヨーロッパと化した横走を絶望が包んでいく。

    横走市の封鎖によって、ペストとともに閉じ込められた住民。懸命に戦っている人々や、横走出身者を差別する外の人々。ペストの感染者は加害者なのか。ペストを持ち込んだ自衛官に責任があるのか。戦うべき相手はペストであるはずなのに、誰かを責めずにはいられない。現実社会でも他人事ではない話が続くのがやり切れない。

    「絶望に慣れることは絶望そのものよりもさらに悪いのである」
    立ち込める圧倒的な絶望感。そんな中でも自分にできる仕事をしていく玉木たち。
    「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです」
    この引用が胸に刺さる。再会した母子のエピソードは泣いてしまう。潰えていない希望の灯はまだここにある。

  • アウトブレイクものが何故か好きなんだよね…よくよく考えると、勃発し、死者が発生し、事件が発覚し、原因を突き止めようとする専門家が現れ、危機に必死で抗いながらも失われる命を留める事が出来ず、だが最後には原因を究明し、沈静するのを見届ける…ミステリの仕組に似てるからだと気付いた。
    探偵(玉木)が居て、専門知識(原神)を持った助手が居て、情報屋(カルロ)が居て、と言う具合に、構成がミステリ小説に似ていて、3巻完結漫画として丁寧に描かれている。凄く好きな作品。

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著者プロフィール

2010年、アフタヌーン四季賞冬のコンテストにて、準入選を受賞。
「アフタヌーン」にて2013年『ネメシスの杖』を、2016年『インハンド 紐倉博士とまじめな右腕』を連載。
医療サスペンスの新たな描き手として注目を集めている。


「2019年 『インハンド プロローグ2 ガニュメデスの杯、他』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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