あさきゆめみし(1) (講談社漫画文庫)

著者 :
  • 講談社 (2001年7月31日発売)
3.84
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (414ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063600506

作品紹介・あらすじ

超ベストセラー「あさきゆめみし」文庫化!永遠のベストセラー・源氏物語をコミック化して1600万部を売り上げた「あさきゆめみし」の文庫化、統一デザインを施し、保存しておきたい作品です!

感想・レビュー・書評

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  • 恥ずかしながらちゃんと読んだことがなかった「源氏物語」。
    紫式部が作者で平安時代に描かれた長編物語であることと
    主人公として登場する光源氏が類稀なプレイボーイである
    という事以外は、ほとんど何も知らない浅学菲才なもので
    一度読んでみなくてはと、大分前から現代語訳されている
    作家さん数名を候補にあげ実は、その中から一冊選び
    物語の第一帖である「桐壺」を読んでみたことがありました。

    現代語訳でしたからそれなりに分かりやすくはあったものの
    使われている専門用語などの一語一語を、知ったかぶりして
    読み流してしまうようなことはせず、辞書で調べながら
    丁寧にノートに書き写すなどして読み進めていきましたから
    なるほどまことによく理解できてとても嬉しくなったものでした。

    けれども「一帖」を読むだけでほぼ一日がかり。巻末には
    用語解説が添付されてはいたけれど、どうにも使い勝手が悪く
    時間がかかってばかりいたので、途中からはスマホを横に
    辞書検索する方がよほど短時間で済み楽になりました。
    それでも調べれば調べるほど奥へ奥へと深みにはまって
    結局時間はかかる一方。(笑)よりよく理解はできても
    これではなんだか勉強させられてるという感覚にも陥って
    心を動かして感情で物語を楽しむということができずに
    たった「一帖」で中断してしまっていたのでした。

    そこで「あさきゆめみし」。
    大和和紀さんのこの漫画版「源氏物語」も
    現代語訳版として読んでみたいと候補にあげていました。
    漫画から入ってみたらどうだろう....。

    結果オーライでした♪ のっけからす~っとすい吸い込まれるように
    源氏の君の世界へと入ってのめり込んで一巻(一~八帖)一気。
    以前用語を調べていたことが助けになったおかげもあって
    それほど難しい言葉に出会うこともなく、(時々枠外に注釈が
    ついていました)巻頭には登場人物の相関図と、顔つきの
    人物紹介も載せられていたので時々捲りながら楽しく読めました。

    源氏の君は単なるプレイボーイとは違う....

    光の君は3歳で母を亡くし、本当の母親の愛情というものを知らず
    9歳の時に迎えた継母は産みの母にそっくりの美しき14歳。
    二人はなか睦まじい継母子関係にはなるも、この年齢での
    二人の出会いに、あくまでも親子という間柄の感情だけで
    いなければならないなんて事が果たしてできましょうか...。
    引き裂かれれば余計引き寄せられるというものでしょうに。
    お互いに...。

    母性愛に飢えたままの少年は12歳で元服、結婚。
    そして誰もが羨むほどの美貌の持ち主であるというのも
    なんとも罪なものです。女性の方でもほっとかないですもの..。
    もう~紫式部さん、よくぞここまで作りあげてくださいましたね!(笑)

    このお方は...何人の女性と出会っても
    真実の愛というものを見つけられずに、もがき彷徨い
    翻弄し続けるのかな...。そんな気がしてなりませんでした。

  • ずっと読みたいと思っていた源氏物語の漫画版をやっと全巻読むことができました。美しい絵にきらびやかな、けれども悲しい物語にどっぷりとはまりました。
    それにしても女性というのは、かくも長い間弱く悲しい存在だったのだなと思いました。ごくごく最近になって女性が手に入れた、殿方に頼らずとも強く生きていける今の時代を心からありがたく思います。

  • 誰もが一度は通る道…とまでは言わないかもしれないけれど、大多数の人が読んだことあるのでは…?と秘かに思っている。

    私は百人一首を覚える目的で読んでみようと思ったのですが、大人になってふと読み返してみたくなり購入。
    俳句や川柳、落語…色々ありますが、私には百人一首がちょうどよいサイズで…好きなのだと思います。
    ちなみに、『あさきゆめみし』を読んでも句はあまり覚えられません(笑)

  • 第一巻。
    藤壺様を追っかける情熱的な源氏が見られます。元々、学習マンガで昔々に読んではいたので内容は知っていました。紫式部先生の傑作!ストーリー展開はやはり紫×大和、最高のタッグで面白いです。
    が。
    これは大和センセの問題でもましてや紫センセの問題でもないのですが。
    やっぱ、ダメなんですよね~平安時代の恋愛観笑
    (自称古文好きがこんなこといっていいのかどうか、、、汗)
    藤壺様への思いのあまり光源氏がプレイボーイと化すのも??て思ってまうし、女の人が受け身しかとれないのも???て思ってまうし、
    多分根本的にダメなんでしょう(すごい他人事風)。
    といいつつ、次の巻も読みます

  • 漫画だからサクサク読めるかな‥‥と思っていたけど、意外とてこずった。登場人物が多いためか、誰が誰なのかが一見わからず前後の文脈から判断しなければならない。

    勝手なイメージで藤壺が初めての人かと思っていたけど、六条御息所に手解きを受けていた。六条御息所にしても源の典侍殿にしても、恥ずかしいと思いながらも若い男に入れあげてしまう熟女たちやイケメンにキャーキャー言って騒ぐ宮中で働く女達など時代は違っても今と変わらないなと感じた。

  • 大好きな恋愛小説です。
    恋愛と別の視点からでも読めますが
    私は断然恋愛小説としての読み方が大好きです。

    源氏の亡き母を追い求める姿や女性達の熱情、
    嫉妬などが読んでいてとても切なく何度読んでも飽きません。
    恋愛のやりとりも今と違い、まさに幽玄の世界。
    蛍の光で女性の姿を浮かび上がらせるシーンなどは本当に美しい。。。
    また源氏がきちんと年齢を重ねて年老いていくのもいい。
    ただ若くて美しい少年の幼い恋愛物語としてだけではなく
    40歳過ぎの源氏もきちんとみれる。
    もののあわれがここに表現されている・・。

    ちなみにこの時代の40歳はいまでいう還暦くらいの年齢らしいです。

    女性の生き方を通して1000年のかなたから
    何かを伝えてくれるような気がします。

  • 連載が始まって初めての単行本が出た頃に読んで以来、30年以上の年月を経ての再読。当時は年増に見えた六条の御息所も今の私から見ればまだまだ若く、また当時に比べたら自分の中で日本文化への親しみや理解も深まっていて、1000年の昔にこのような文化的で優雅な暮らしがあったことに心底感嘆せずにはいられない気がした。昔はそれほど好きとは思えなかった葵の上がとても可愛らしくいじらしく思え、既に彼女の最期はわかっているが、もっと幸せになれたのにと不憫。当時はひたすら恐ろしかった六条の御息所の悲哀も胸に染みいた。

  • ◆『源氏物語絵巻』今様

     言わずと知れた『源氏物語』を漫画化したもの。「『源氏物語』を知る」という上では、スタンダードというか古典の類いに入る作品ではないかと。大和和紀先生、よくぞ描いてくださった。助かった受験生は数多くいるのではないでしょうか。

     漫画の中で、光源氏が天皇家の置かれている状況を憂い、藤原氏に対して批判的な意見を考えている場面が描かれています。不勉強で、原作にこのような箇所があるのかどうか知らないのですが、もしそうなら、道長は式部に対して寛容だったな、と。大河ドラマ『光る君へ』の二人の関係がふとよぎります。

  • 光る君へを楽しみに見始めて、関連番組で源氏物語の話を聞く機会が増え、ちゃんと読みたいなと思い導入としてはやっぱりこれだなとようやく手を出してみました。高校の図書館にあったけど、絵柄が好みじゃなくて読んでなかったんですよね。

    改めて読むと、わりと源氏物語に沿った言葉選びのように感じます(昔受けた古典の授業の記憶なので、かなり曖昧な記憶ですが)。

  • 小学生の頃祖母宅の本棚で見つけて読んだけど、大人になって再度読んでみると(当然)当時よりよく理解できるし、感じ方も異なる。いや〜〜〜光源氏は恐ろしい遊び人でクズで罪な男ですな…
    平安時代は妻を沢山持てるのは理解してるけど、正妻以外を正式な妻とする、とかはどうやって決まるのかな?儀式とかあるのかな?正式な妻とした後は、最期まで面倒見る義務が生じるのか?離婚もあるのか?
    男女ともに、今よりかなり恋愛に寛容な社会なんだなと思った。

  • 一度ちゃんと読んでみようかと。。
    身分とかがよく分からないから頭に入ってこない、、挫折しないようがんばろう。。

  • 《目次》
    其の一
    其の二
    其の三
    其の四
    其の五
    其の六
    其の七
    其の八

  • 高校の先生におすすめされて。
    内容把握のために目を通そうと全シリーズ読み始めたが、想像以上に面白くて1週間で読んでしまった。絵も美しいし、和歌にも現代語訳がついていて読みやすかった。男性中心だった時代に「女は男を頼る生き方しかないのか」という葛藤と愛の苦しさとがテーマなのだなと思った。この壮大なストーリーと全ての和歌を作り、漢文等の知識を持っていた紫式部は本当に天才。

  • 時代を超えて読み継がれているのだから、それ相応の価値があるってのは、頭では理解できる。でも、それを楽しめるかどうかは別問題ですわな。原著を紐解く気には全くならないので、漫画ならいけるかも、と思って手にしたんだけど、これがまあ、驚くほどダメでした。てんで受け付けない。あくまで趣味の問題で、物語には魅力があるんだろうけど、自分には皆目見当がつかず。同族内部の人間模様だから、必然的に似たような顔が多いってことかもしれないけど、まず、人の区別がつかない。あえて同じような絵にしてるのかな?かろうじて即断できるのは、見返りブスの人くらい。あとはひたすら好いて好かれての世界が繰り返されているようだけど、響いてこないんです。という訳で、以降続刊はもういいや。

  • マンガでわかる『源氏物語』。古典入試問題の定番作品を学びましょう。
    (一般担当/かしわもち)

    とあるテレビ番組で東大生が『源氏物語』の勉強に役立つと言っているのをみました。漫画で勉強になるならこんないいことはないでしょう。
    (カウンター担当/抹茶アイス)令和3年3月の特集「勉強に役立つ本」

  • 最初は誰が誰やら掴むのに難儀したが、ハマれば面白い。当時の生活の描写もだいぶ先生は研究しているらしく、古文を読んでイマイチピンとこない受験生にもオススメ。

  • 面白くて一気に読了。

    ?藤壺と源氏か関係を持ったシーンは描かれていない?気になる。

  • 源氏物語(与謝野晶子版)を読んでいるので平行してスタート。やっぱマンガだとわかりやすい!ただ空蝉がなかった様な・・。

  • 源氏物語、原文ではよぅ読まんけど、漫画でならね。
    嫁さんの実家のダンボールからサルベージした「あさきゆめみし」だが、一巻だけ無かったので、ブックオフで購入。ようやく読み始められた。絵もストーリーの解釈も程よい感じ。多少話は端折られてるけどね。まぁ少女マンガなので、今のところ過激な表現もなし。いいんじゃない!?

  • もちろんマンガでないほうを読んだことはない
    ので原作との面白さが不可分
    が読むたびに平安時代がわからない

  • 源氏物語の漫画本。
    現代風に言えば、レディースコミックといった内容か。なぜ源氏物語の歴史的評価が高いのか、未だに理解できない。

    光源氏というのは単なるプレイボーイである。天皇の子という高貴な立場でお金持ち、容姿端麗、博学で和歌(口説き文句)もうまい。欠点何一つない貴公子と言ったところ。11歳上の未亡人から10歳の女の子まで手をつける。

    光源氏の恋愛遍歴
    ・藤壺の宮:父 桐壺帝の女御。4歳上。源氏の母:桐壺の更衣に風貌が似ており、母を早くに亡くした源氏にとっては母親代わり。後に源氏が姦通し、源氏の子を産む。その罪を背負う。
    ・六条の御息所:前の東宮の未亡人。源氏の11歳上。やはり源氏が通う。
    ・葵の上:左大臣の娘にて源氏の正妻。4歳上。源氏との仲は悪く、源氏はあまり通わない。しかし後半、源氏の子を産む。
    ・末摘花:見栄えも悪く和歌も下手な女。年のころは源氏と同じか。源氏は、末摘花の顔を知らずに夜這いをし、手をつけてしまう。気づいた時には時遅し。やむを得ず支援をする。
    ・紫の上:藤壺の宮の姪で、藤壺の宮に似ている。登場時10歳。母は死に、父からも不遇な扱いを受けている。源氏が養育を買って出る。
    ・源の典侍:60歳のおばあさんだが、源氏に恋慕する。
    ・朧月夜(六の君):右大臣の娘。東宮(後の朱雀帝)に入内前に源氏が手をつける。

  • 数年ぶりの再読。何度読んでも面白い。この辺りはまだまだ記憶の紐をたぐりよせられるな。台詞までも懐かしく思える。でも先にゆくほど記憶が細ってゆくので、さいごまで読み返したいと計画しています。そういえば大学生の頃授業で流麗な書風が印刷されたテキストで源氏物語を習ったことがあって、字が読めなくて墨文字のとなりに読み仮名をふったな・・・。高校生の時はこの漫画のおかげもあって古典で源氏物語はキャラが映像で理解できてたすかったな・・・。と漫画を読みつつ思い出もぽろぽろ。

  • 大和和紀にハマった中3長女のリクエスト。古典のサブテキストとしてそろそろ手元にあってもいい本でもあり。
    オリジナルの導入部から、9帖葵まで。ただし2帖帚木後半と3帖空蝉の挿話はここではとばされている

  • 中学時代古文対策に、友達が貸してくれました。
    内容はそもそも原作が面白くないので、別に面白くないです。
    古文で使われる作品て「は?」って内容のが多い。
    これは原作がこんな内容なのか、私が読めてないのかどっちだろうか?となってしまう。
    原作がこんな内容なんだよ、と安心させてくれる漫画。

  •  原文はもとより、現代語訳でもかなり難解な源氏物語の取っ掛かりとして、これほどいい本はない。

     もちろん、所々著者の解釈(例えば、藤壺が源氏をどう見ていたのかといったところ)が入っているが、この点は、学者の方々でも見解が分かれるところなので、まあいいんじゃないでしょうか。

     実際、女性作者だからか、女心の機微の描写はうまいと感じさせるところが多々ある。

     物語は、源氏誕生から藤壺との出会い、元服。そして六畳御息所を篭絡させた上、ついに藤壺との密通へと。
     罪悪感の涙ながらに、源氏の愛撫を受ける藤壺の艶っぽさ、歓喜の様が生々しい。そもそも涙が罪悪感によるか、快楽によるか判り難いのがニクいところ。

  • 波瀾万丈の人生。源氏の立ち位置の変化の幅はとても大きい。しょっぱなからのこの勢い、つかみはオッケーといったところかな。六条の御息所は結構かわいそうな人でした。

  • 1巻〜7巻。
    高校3年の時に受験勉強の息抜きに読みました。この漫画を読んで『源氏物語』の話の流れを把握することができました。
    受験や授業で『源氏物語』の問題がでても理解することができました。

  • 平安(10世紀以降)国風文化
    1/桐壺+桐壺帝(源氏の両親)
        桐壺帝+弘徽殿女御=東宮(朱雀院)
    藤壺女御(桐壺の後妻)
    2/帚木(1元服)
    源氏+葵の上
     頭中将=葵の上兄(源氏の親友)+弘徽殿女御妹
     頭中将+常夏=娘
    3/(源氏+空蝉)
    4/夕顔=常夏?(2才上、粗末な家)→死
     源氏+六条御息所(7才上、もののけ)
    惟光(源氏の部下、乳兄弟)
    5/若紫(藤壺女御姪)父=兵部卿宮
    源氏+藤壺女御=
    6/末摘花
    7/紅葉賀(紅葉を眺める祝宴)
    8/花宴
     源氏+朧月夜(右大臣娘六の宮=弘徽殿女御妹)
    →東宮(源氏兄の妻候補)

  • 初読みは高校の頃。久方ぶりの再読。

  • 『まろ、ん?』では、女性たちの顔がどれも似ているうえ、とても省略されていたので、『あさきゆめみし』を学校で借りてきた。
    光源氏が栗から人間になっただけで印象が変わって面白かった。

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著者プロフィール

3月13日生まれ、札幌市出身の魚座。O型。1966年、「週刊少女フレンド」より『どろぼう天使』でデビュー。『はいからさんが通る』で第1回講談社漫画賞を受賞。「源氏物語」を基に描いた『あさきゆめみし』は、少女漫画の枠を超えて高い評価を得ている。他に『ヨコハマ物語』『N.Y.小町』『ベビーシッター・ギン!』『紅匂ふ』など人気作多数。

「2001年 『漫画文庫あさきゆめみし全7冊セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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