金田一少年の事件簿 短編集(文庫版) (3) (講談社漫画文庫)

  • 講談社 (2005年8月10日発売)
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感想 : 6
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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784063609561

作品紹介・あらすじ

ランチの後に殺人事件

感想・レビュー・書評

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  • ギャグっぽい話が多かった気がします。

  •  今から数年前にCSで子どもの頃以来久しぶりに金田一少年の事件簿のアニメを観る機会があって、その時放送されていたのがこの本に収録されている「殺人レストラン」でした。それがやけに面白おかしくて頭に残っていたところ、最近になって再びこのアニメを観るようになったこともあり購入してみました。

     この本は目次どおりだと6つの事件が収録されたものになります(といっても最後の2つは11ページしかありませんが)。軽いものあり、重いものありで、いろいろなエピソードを収めた短編集として個人的にはバランスが良いなと感じました。

     個人的に印象に残ったエピソードとしてはやはり前述の「殺人レストラン」になります。

     「殺人レストラン」について。
     金田一と剣持がある店に足を踏み入れるのだが、実はその店ではその少し前にある事件が起きていて、犯人はそこの店主のふりをして接客を行うのだが……。
     この話は金田一には珍しく最初から犯人がわかっているものとなっています。それゆえあまり推理しながら読むというものでもないです(推理するものといえば死体のありかくらいでしょうか)。普段、飲食店の業務なんてやらない犯人が接客するのだから、もうひどいものでこれでもかと思うくらい濃いコーヒーやレトルトの料理、店独自のサービスなどにてんてこまいする姿が笑えます。長編のエピソードでは割と暗いものを残すのに対して、この話はそういうものがなく気楽に読めるのが良いところです。
     ただ、自分が観たアニメと違う点がひとつ、それはアニメでは店主がまだ生きていたのに対し、マンガの方では亡くなっていたことです。調べてみるとアニメでは短いエピソードに関しては被害者が生きている様に変更していることが多いみたいですが、そういうこともあってアニメで観た時はなおさらコメディ要素が強く感じられたのかもしれません。

     他にも、美雪がバイト先で殺人事件に巻き込まれ犯人として疑われる「血染めのプール殺人事件」や友人である草太の田舎で起きた「亡霊学校殺人事件」、ミステリー研究会の中のちょっとした事件を描いた「瞬間消失の謎」などバラエティに富んだ一冊でした。

     自分はかつて金田一の事件簿の単行本の1、2巻だったかを所有していたつもりですが、読んだのは買ってすぐの頃だったので久しぶりに原作を読みましたが思いのほか楽しめました。
     子どもの頃にはひとつひとつのページにそこまで手がかりがあるなんて気がつかなかったし、そこから何かにつなげていくということもできなかった気がします。自分がただ幼稚だったからかもしれませんが、こうして推理して読む楽しみがわかったのも自分が大人になったからかもしれません。
     推理モノ(マンガかもしれませんが)をほとんど読まない自分にも新しい種類の楽しみがあることを教えてくれた一冊でした。
     

  • やはり短編で金田一を描くには無理がある。
    短編はコナンに任せたほうが良い。

    人殺しして・・・誰かが本当に救われないことはない。
    これが結末のすべて。

    ・殺人レストラン
    ・血染めプールの殺人
    ・亡霊学校殺人事件・・・肝試し事件
    ・瞬間消失の謎・・・消えた本

  • 殺人レストラン意外は、草太と一ちゃんの美雪争奪戦ですね。で「血染めのプールの殺人」なんだけど、美雪はあのプールに浮いた死体が澪だと、体をひっくり返すまで気づかなかったんですよねぇ。で、それを聞いた一ちゃんは「はっ」と気づいた感があったので「これが証拠その1か!」とページを見返したわけですよ。そうしたら案の定、澪の仲間の一人が、まだうつ伏せで浮いていて、水着だけでは誰か判断出来ない状態だったにも関わらず「澪さん!」と叫んでいるわけですよ。で、それが男なのだけど……真犯人は女だった!「あれ?あそこで一ちゃん気づいた風だったよね?完全無視?」とか、おかしなことになってます。水着だって、澪が「同じ水着を着ている女がいる」と怒っていたことから、水着だけで浮いている死体が澪だと知るのは難しいだろうし……。んーこれは私が何か見逃しているのか先生が間違えたのか。そして「亡霊学校殺人事件」は謎を最後に残した幽霊ものですね。こういう幽霊の仕業的な感じで謎を残す話って、金田一では割とあるように思う。たしか小説版であったような。好きですね、こういう話。残りの「瞬間消失の謎」とアナザーストーリーは穴埋めって感じでしたけど、普通に面白かったですv

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著者プロフィール

1991年、『カーリ!』で第46回週刊少年マガジン新人漫画賞入選。1992年より週刊少年マガジンにて、『金田一少年の事件簿』を連載、大ヒットとなる。ミステリー漫画ブームを巻き起こした本作品は、第19回講談社漫画賞を受賞。その他の作品に『探偵学園Q』『金田一37歳の事件簿』などがある。

「2022年 『小説 金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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