- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784063646757
感想・レビュー・書評
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緻密で詳細にシャア・アズナブルの前半生を追いながら彼の人間性と通底する理念を明らかにした著作。
仮想の人物でありながら、このような評伝が可能である事自体も驚異であるが、それは正に既に70年代にそれを織り込んだ世界観を構築した原作者達の意識の高さに驚愕せざるを得ないのだ。
宇宙世紀のガンダムこそ、世界に誇るべき作品である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
WOWOWで「ガンダムUC」のエピソード1なるものを見ました。やはりあの人は…なのっ!?でもやっぱり、シャアはファーストガンダムによねっ。
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この著者、只者ではない。
アニメのキャラクターについてここまで論ずることができるのは、すごい。しかも、オタクの文章に見られるような、読んでいて引いてしまうような自己陶酔的文章にはなっておらず、あくまでも淡々とシャア・アズナブルを論じている。
上巻はほとんど1年戦争時のシャアについて描かれている。圧倒的な数の名言を生んだシャアであるが、その言葉はときに抽象的で難解である。本書の論評によってそれらも明らかになり、宇宙世紀シリーズにおけるシャアの存在感がどれほどのものか、理解できる。
ガンダム好きなら読んでおきたい、サブテキスト(?)である。 -
Amazon で何か面白い本がないかと探しているときに「龍馬に学べ?いや、シャアでしょ」というキャッチコピーが目に付いて、思わず買ってしまった。ガンダム世代は、こういうのに弱い。
内容的には、シャアに焦点を当てたガンダムストーリー(一年戦争〜第二次ネオ・ジオン戦争)。シャアの人物伝として、シャアの置かれている状況、心情などを掘り下げている。
ストーリーもそれなりに押さえてあるが、やはり原作を知っている方がわかりやすい。
そういう私も、ガンダム、Zガンダムは観ていたものの、ガンダムZZ(これは多少観たかも)以降は観ていないが、それでも楽しむことはできた。
(但し、ガンダムを全く知らない人が読んでも面白くはないだろうが。)
本文とは別に、注釈に描かれている絵図や解説も記憶を呼び起こしてくれる。普通の本ではありえない量の注釈があるが、これはこれで楽しむことができた。
まあ、ガンダム世代が気分転換に軽く読むにはいいかな。上下巻2冊で1200円の価値があるかは微妙だけど… -
ガンダムは復讐の物語であることを再発見。
「汚れるは私だけでよかったのにな」は名言 -
龍馬よりシャアに学ぶ
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ファーストガンダム放映当時、シャアはガルマ国葬のシーンを最後に再登場する予定がないつもりだったとか。
思わぬ人気でズゴックで再登場するのですが、苦悩がどんどん深まっていたことがよく分かります。
ゼータのヘタレっぷりなど、まさに愛すべきキャラと言って良いでしょう。
UCのフルフロンタルは、確かにカッコいいシャアなのですが、「ええい、私もニュータイプのはずだ」とイラついていたキャラこそが、我々の知っているシャアなのです。 -
色物と思ってナメてました。
どっこいかなり何回な哲学書。
アニメキャラをあたかも実在の歴史人物かのように
取り上げる斬新な手法にまず脱帽。
何よりシャア。シャアだよ、シャア!
ガンダムファンなら必読でしょう。
「一流の見識に二流の才能」
目指すべきものと、自分の能力とのギャップ。
それに気付いてしまう不幸、苦しみ、葛藤。
1人の偉人の生き様がここにある。
竜馬に学べ?いや、シャアでしょ! -
機動戦士ガンダムについてのおおまかな知識があれば、
もっと奥深くまで読み解けると思うのが唯一の残念。
現在、下巻を読み進めている最中であるが、
読み終わった後に、せめて劇場版はチェックしておきたいと思う。
皆川ゆかの作品





