中村天風氏は軍事探偵133名のうちの一人として満洲へと向かう。
本当に肝っ玉の据わった言動には驚かされる。
目的地へ行くのに早いからと、ロシアの貨物列車の火薬の中に紛れ込んで移動するとか、銃殺刑に処されそうになったときにも目隠しは必要ないとかetc. とにかく強くて男気あふれている。
それだからハルピンのお春(馬賊の頭目)や玉蘭(豪農の娘)に好意を抱かれるのだろう。
そんな天風氏でも帰国後、死に至ってしまう病に侵される。
あんなに強かった男が神経過敏で気弱なタイプに変わり、そんな自分に嫌気がさし 死への恐怖心を拭いたい一心で書物を読み漁る。
生きるヒントを求めてアメリカへと渡るのだが...この先も苦悩は続くようだ。
でも、きっと這い上がる強さを見せつけてくれそうで次巻に期待したい!