漁師の角度(完全増補改訂版)

  • 講談社 (2013年4月1日発売)
4.29
  • (4)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 29
感想 : 4
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 / ISBN・EAN: 9784063649178

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 北海道の積丹町で開かれた竹谷隆之積丹展に行って、その造形物を直に見て驚愕した。その中で本書があることを知り、積丹にいるうちになんとか入手(すでに絶版ですが)。もともと作品集として出版されていたものの完全増補改訂版として出されたらしいので、巷の評価をみると作品そのものの写真が少ないだの文章が多いだのなんだか誤解を招いているようです。確かに装丁というか構成やレイアウトはツッコミどころ満載なのですが、これは作品展示会でみたスクラップブックをイメージして作ろうとしていたためだろうと思われます。あれをきちんとした本の体裁にするのは至難の技。内容的にも実際の積丹とオーバーラップしており(扉絵の積丹町の地図は最高)実際の町をみて人々と接してみるとその現実世界と作品世界が混然となっていきます。また、造形物のモデルになったキャラクターも過去の実際のエピソードそのものだったりするのです。漁師の角度はこの本だけでなく、実際の積丹の風景と人、過去のエピソード、造形物が組み合わされて完成する世界だと感じました。もうすっかり竹谷ミームに感染して、自分で世界を広げたくなってきます。広げるとしたら海中世界だな。柱状節理に棲む巨大ミズダコとか。むむむ何か作りたくなってきた。

    模型雑誌に連載されているエッセイが最高に面白い。早く本にしてくれないものか。

  • 奇怪機械な物語
    人形がスゲー!

  • 『SMH』で掲載されてた写真と微妙に違ふ
     そのムックはとびとびにしか読んでないので、今回一気に読む。
     ある種狂ったエコシステムと、そこを何とかして生活へ持っていかうとする土人の皆さん、他在日(いはゆるインディアンとか東アフリカの英知たるクロンボのはずの人とか)の人。
     ぢぢいの肌が、はー。
     作者のアイデンティティのなぁ、北海道の関係のあれなんだらなぁと思っとったらなぁ、アレな、「ズクネ」っちゅう方言が出てきてなぁ(長野では本作の説明でのそれに近い表現で、「ズクナシ」といふのがある)、ちょっと親近感が出た。

  • うーーーん、ボリュームが……

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

造形家。1963年12月10日生まれ。北海道積丹町出身。阿佐谷美術専門学校卒業。モデルアート社に入社、独立後は映像、展示、ゲーム、トイ関連でキャラクターデザイン、アレンジ、造形を手がける。『巨神兵東京に現る』(2012)で巨神兵の雛形制作、映画『シン・ゴジラ』(2016)ではキャラクターデザイン、「ジブリの大博覧会・王蟲の世界」の雛形制作・造形監修。「アニメージュとジブリ展」では「風使いの腐海装束」などを制作。タケヤ式自在置物シリーズでは「ヘビケラ」、「王蟲」、「大王ヤンマ」、「トルメキア装甲兵」などの企画・デザインアレンジを担当。 主な出版物 /「漁師の角度・完全増補改訂版」(講談社)、「リボタケ本」(二見書房)、「造形のためのデザインとアレンジ 竹谷隆之精密デザイン画集」(グラフィック社)、「ROIDMUDE竹谷隆之 仮面ライダードライブ デザインワークス」(ホビージャパン社)、「畏怖の造形」(玄光社)、デジタル絵本「怪森の守り」(ホーホーチルドレン)など。

「2023年 『腐海創造 写真で見る造形プロセス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹谷隆之の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×