彼岸島 兄貴編 (ヤンマガKCスペシャル)

  • 講談社
3.21
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063649871

作品紹介・あらすじ

吸血鬼に最も恐れられ、非常な運命に翻弄された伝説の戦士・宮本篤の物語。『彼岸島』最強の外伝ついに解禁!!


吸血鬼に最も恐れられ、非情な運命に翻弄された伝説の戦士・宮本篤(あつし)!本編では語られることがなかった秘蔵のエピソードを収めた『彼岸島』初の外伝コミックス!!松本光司の処女作『彼女は笑う』も特別収録。

感想・レビュー・書評

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  • 漫画喫茶で読みました。

    短編集を集めたもの。

    【第一夜】
    映画に便乗して描かれた漫画。
    明たちが上陸するだいぶ前、斧神がまだ村田だった頃の話。
    村田の弟を鍛えたり、
    ソイツが生き物が殺せなかったり、
    そのせいで囚われたり、
    救出したら吸血鬼を殺せるようになったり。

    両親が病死して二人暮らしになったことに対して「そりゃ結構な事だ」って、篤、酷くない?
    っていうか、生き物が殺せないことが分かったときの吸血鬼、完全に逃走モードなのになんで急に血を吸うことにしたの?
    そりゃ殺されちゃうでしょ。
    あと、師匠、襲ってきた吸血鬼を全滅させたならともかく、追い払ったのなら隠れ家としてはオシマイだよね。

    吸血椅子って、基本的に正面に女性が設置されているのは見栄えの問題だろうか?
    (ケンちゃんくらい?男で正面に設置されたのって。)

    ---

    篤:
    本編主人公である明の兄。

    村田:
    斧神の人間時代の姿。
    この頃から武器は斧。
    やつれているけど大丈夫だろうか?

    村田 武:
    村田の弟。
    篤のファン。
    剣の才能に秀でているが優しさで生き物(吸血鬼含む)が殺せなかった。
    吸血椅子で恐怖を体験したことで吸血鬼を殺せるようになり立派な戦士になる。
    それが悲しくもあり・・・。
    でも戦死した。

    上田:
    村田に吸血鬼の隠れ家を教えた。


    【第二夜】
    映画の円盤発売に便乗して描かれた漫画。
    平成12年春、病院で雅が復活した直後の話。
    篤が涼子の家の押し入れに隠れていたり、
    涼子の弟が向かいのクローゼットに隠れていたり、
    弟が見つかって喰われたり、
    篤が涼子の家から脱出したり。

    この、まったく知性を持たない吸血鬼はどういったパターンで生まれるんだろう?
    基本的に吸血鬼って馬鹿になるだけで知能が消失するワケではないのに。

    ---

    篤:
    本編主人公である明の兄。
    雅復活の元凶。
    師匠に出会う前なので、まだ普通の人間。
    弱い。

    涼子:
    篤の婚約者だった女性。
    雅に殺されるが吸血鬼として復活。

    隼人:

    【第三夜】
    他の2話よりも前に描かれた漫画。
    篤と冷が研究所のワクチンを探すために炭坑へ突入したときの話。

    冷ってば、なんでわざわざ壁際じゃなくて崖際を歩くのさ。
    そして、やっぱり冷の姿って動きにくいと思うのだけど・・・。

    ---

    篤:
    本編主人公である明の兄。
    冷の前で涼子の話ばかりする朴念仁。

    冷:
    師匠の娘。
    篤に惚れている。

    目玉の邪鬼:
    将来、炭鉱で吸血鬼たちに崇められる邪鬼。
    全身に目玉がある。
    脳での視覚情報の処理が大変そう。
    (『彼、岸島』4巻によると「百目型」と呼ばれるらしい。)

    炭坑の姫:
    目が合うと攻撃してくる。
    乳から酸が出る。
    本編では炭坑から研究室へ向かう縦穴に住んでいたけど、この頃は炭坑内にいたのか。
    最終的に剥製になる。


    【彼女は笑う】
    デビュー作。
    2年を費やした作品。
    だいぶ苦労して描いたらしい。
    『彼岸島』とは無関係。

    男女6人が拉致られて監禁された中で生じる愛憎劇。
    昔、吉本新喜劇で雪山の山荘に山田花子嬢+男数人で閉じ込められて花子に欲情するって話を思い出した。
    まぁ、この漫画のヒロインである高岡さんは美人設定みたいだけど。
    読んでる途中までは高岡さんが仕組んだことかと思ったけど、完全な巻き込まれだった。
    これにはしてやられた感。

    まぁ、たしかに全員を人質に取るのは管理が面倒くさいしリスクも高くなるけど。
    でも、6人以外は全員無事に帰すってのもどうなんだろう。
    眼鏡の娘は撃ってる(死んだかは不明)ので、誰かを殺してでも目的を成し遂げたいんだろうに。
    しかも、わざわざ6人分の生活スペースまで用意しているという、根回しが良いのか悪いのか。

    また、拉致られた時の状況も良く分からない。
    全員高校生っぽいけど学年がバラバラ。
    つまり学年旅行ではない。
    通学バスだろうか?

    ---

    ヒロ:
    主人公。
    高二。
    高岡さんに惚れている。

    高岡 真理:
    ヒロイン。
    たぶん高二。
    不器用なので笑うことしか出来ない。
    が、それが無自覚な魔性となって周囲をかき乱すっていう。

    コウジ:
    高三。
    見た目通りのアホ。
    高岡さんを独り占めして他メンバーの恨みを買う。
    こういうタイプが強いのって単に周囲が法や倫理に囚われているからでしかないことが多い。
    そういった柵が通用しない閉鎖環境で周囲の反感を買うことのヤバさが分かっていない。
    そして何より数には勝てない。
    ブーに刺されて死ぬ。

    タケシ:
    高一。
    見た目に反して漢気もあるし理性もある。
    性格も悪くはなさそう。

    ブー:
    高一。
    コウジ曰くタケシの腰巾着らしいけど、タケシが意外と良い奴っぽいので本当のところは不明。
    たぶんスポーツ用品店の息子。
    コウジを刺す。
    正当防衛が成り立つかは正直なところ不明。
    状況的にコウジ独り対ヒロたち4人でコウジは素手の完全有利な状況だと成立は難しいかも。
    ただ、ナイフを構えているところにヒロの攻撃によってコウジが倒れ込んできた状況なので、過失致死にはなるかも?

    ケンイチ:
    高二。
    たぶん優等生。
    11時(23時)には就寝する。
    おもらしの娘の代わりに補充された可哀相なヤツ。

    おもらしの娘:
    眼鏡っ娘。
    拉致の対象として選ばれたけど逃げ出そうとして撃たれる。
    生死は不明。

  • 兄貴の姿は本編でも充分見たので、斧神の人間時代の姿をしみじみと見たりして…デビュー作からちょいエロ方向はあったんだなぁ、でも、伝奇サスペンス方向に行って大正解だったなぁと感じる一冊。

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著者プロフィール

1974年6月4日生まれ。デビュー作は第39回ちばてつや賞<ヤング部門>大賞を受賞した『彼女は笑う』。代表作に『サオリ』、『クーデタークラブ』などがある。

「2015年 『彼岸島 48日後…(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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