生存 LifE(文庫版) (講談社漫画文庫)

  • 講談社
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感想 : 10
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  • 本 ・本 (594ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063705164

作品紹介・あらすじ

豪華タッグが描くヒューマンストーリー!!14年の時を経て発見された、娘の白骨化死体ーー。時効寸前! 父はガンに冒され残り少ない命を、犯人探しに懸けた!!

感想・レビュー・書評

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  • 素晴らしい!一気に読み切ってしまう。引き込まれるわー。

  • 1999年4月、大手企業に勤める武田は、亡き妻と同じ病気を患い、余命半年だと病院で告げられる。武田は一度は自殺を試みようとするが、その矢先に長野県で14年前の1984年9月に失踪した娘・佐和子の遺体が発見されたと知らされる。娘に対する殺人の公訴時効が後半年残っていることを知るに至り、会社を辞めて残された命で、娘を殺した犯人を捜すことを決意する。

    2002年2月11日から3月4日に放送された北大路欣也主演のNHK月曜ドラマ『生存 愛する娘のために』の原作。時効と自分の命の期限があと僅かという絶望でしかない状況から、執念で犯人を探し当て自供に追い込む展開は非常にサスペンスフルで読み応え抜群。
    しかし武田が犯人を追い詰める最後の切り札はなる程とは思うものの、実際裁判官が認めるか微妙で、ややスッキリしない読後感が残ります。

  •  ガンのため妻に先立たれた武田は、自らも同じ病で余命半年を宣告される。一人娘の佐和子は14年前に行方不明となったまま。
     生きる希望を失い、自死しようとしたその時、一本の電話が武田の運命を変える。それは、佐和子の白骨死体が見つかったという衝撃の一報だった。
     自殺か他殺か? 他殺であれば犯人は誰か? 余命半年という残された時間と、殺人事件であれば公訴時効成立までの残り時間の偶然の一致。娘の無念を晴らすため、武田はひとり真相を調べる決意をした…

     福本伸行×かわぐちかいじコンビの第二作。前作『告白』に比べて前半はヒューマンドラマの色合いが強いです。
     仕事にかまけて娘のことを何も知らなかった父親が、娘の死後、娘の遺品や友人たちから娘のことを知る姿は、切ない愛情に満ちていてやりきれなさを感じることも。
     調査は何度も行き詰まりを見せるも、その都度小さなヒントが突破口となり、まさに首の皮一枚でつながります。細い糸をたぐり寄せるようなストーリー展開は静かにスリリングです。
     そして真相が明らかになってきますが、最後に立ちはだかるのが「時効の壁」。これをどう打ち破るか…

     物語の組み立て、伏線を回収する見事さはさすが福本伸行先生です。が、本作は先生の作品の中でもかなり異色。『告白』の紹介文(http://booklog.jp/users/tomiyadaisuke/archives/1/406370517X)では「福本先生の絵で読みたい!」と言いましたが(笑)、本作は娘に対する父の愛情が一つの大きなテーマになっているだけに、かわぐちかいじ先生の絵じゃなきゃダメだったと思います(多分、福本先生の絵で描くと、『賭博堕天録カイジ』の坂崎のおっちゃん&美心になっちゃうでしょうから(笑))

  • 福本節全開の劇的な展開はご都合主義とはわかっていても引き込まれてしまう。そしてそれがかわぐちかいじの説得力のある絵と異常にマッチ。
    この二人でのコラボ作品をもっと読んでみたい。

  • 生きている・・・生きている・・・生きている・・・!
    サスペンスもの。福本マンガらしいカタルシス成分は少なめ。

  • 普通にサスペンスとしておもしろかった。

  • 福本原作。話の展開が何度もひっくりかえる。ある程度の推測はできてしまうけど、それでも話にどっぷり嵌ってしまう。

  • うーわー。

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著者プロフィール

1948年、広島県尾道市生まれ。本名は川口開治。明治大学で漫画研究会に在籍、在学中の1968年「ヤングコミック」掲載の「夜が明けたら」で漫画家デビュー。卒業後は本格的に劇画作品を執筆、竹中労とのコンビでは本作のほか、「博徒ブーゲンビリア」などを描く。「ハード&ルーズ」で人気を得、87年「アクター」、90年「沈黙の艦隊」、2002年「ジパング」で講談社漫画賞を3回受賞、2006年には「太陽の黙示録」で小学館漫画賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受けるなど、五十年余にわたって第一線で活躍する。他の代表作に「イーグル」「僕はビートルズ」「空母いぶき」など。

「2023年 『黒旗水滸伝 大正地獄篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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