- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063706536
作品紹介・あらすじ
華麗な筆致で大和和紀が描く祗園絵巻第1巻舞妓・芸妓を抱える置屋の跡取りにと望まれ、京都・祗園にやってきた風変わりな女の子はやがて美しく成長し、舞妓・咲也となる。そして、伝説の幕が開いた……!
感想・レビュー・書評
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「芸妓峰子の花いくさ」を原案とした、昭和の売れっ子舞妓・咲也の半生。さすが大和和紀さん、とにかく絵が華やかで美しい!祗園とはどんな世界なのだろうと以前から興味があったが、舞妓がどういう修業をして一人前となっていくかが細かく丁寧に描かれている。当然ながら想像以上に厳しく過酷な世界であるが、舞妓としてトップを張る咲也の努力のすさまじさよ!幼い頃から頑固でとにかく意志の強い子供で、その頑なさや激しさが痛々しく感じられるときもあるのだけれど…卑劣な客には一歩も退かない毅然とした態度には溜飲が下がる。先輩のいけずはなかなか壮絶だが、徐々に歩み寄りを覚えていく柔軟さも見習いたいところ。
激しいバトルの一方、コミカルなシーンの挟みかたがまた絶妙で、テンポのよさはさすが、シリアスもコメディもいける大和和紀先生!何度読んでも飽きない。ストーリーの面白さは勿論、魅力的なキャラクター達(個人的なお気に入りはキンタロー先生!)、そして着物の美しさも見所の一つ。先生の画力の素晴らしさをじっくり堪能できる。京都の春夏秋冬に舞妓の喜怒哀楽を滲ませた、名作漫画。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
慣れるまでちょっと時間かかったけど、面白かったー。
祇園や舞妓さんの仕来たり等もわかって良かった -
幼児の頃からの強情っぱり。
実際に自分の目の前にいたら、イラっとするかもしれないけど、なぜかこの漫画で読むと、幼児の珠子ちゃんが、なんともかわいらしいから不思議。 -
全4巻。
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京都・祇園の舞妓・咲也の半生を描いており、原案は岩崎峰子著『芸妓峰子の花いくさ』 。この本を読むと花街のシステムが理解でき、「そうだったんだ」といろんな疑問が解けます。また、美しいだけのうわべの祇園ではなく真の祇園を垣間見ることができます。伝統を守り、継承する誇り高き姿と、その裏にある壮絶な女同士の争いのギャップ、う〜ん、女の世界はどこもおなじですなぁ…。京ことばも違和感なく読めます。封建的な慣習が改善され、また芸妓への多くの偏見がなくなればいいなと思います。和紀さんファンとしては、一途で清々しく生きる主人公のほうが好きかな。でも、着物の模様一つ一つまで丁寧に描き込まれた絵の美しさは、さすがとしか言いようがありません。
著者プロフィール
大和和紀の作品





