笑い仮面 楳図かずおゴシックホラー珠玉作品集(文庫版) (1) (講談社漫画文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063709483

作品紹介・あらすじ

楳図かずおが『ウルトラマン』に次ぎ、「少年画報」に連載した伝奇仮面ヒーローものの金字塔、夢の初出掲載版初単行本化!

感想・レビュー・書評

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  • 1969年に最初の単行本が発売されてから44年。
    単行本化の際カットされたページとカラー扉絵を収録しての文庫版。(但し、その他の扉絵は未収録)

    昭和15年 九州の○×村にアリ人間の子供が生まれる。
    天文学者の敷島博士はこれは太陽黒点と何らかの関係があると推察するも人心を惑わすと日本軍に拉致され、最高の苦しみと最高の侮辱と最高の恐怖の刑と言われる「笑い仮面」の刑を受け獄門島に幽閉される。
    島で出会った異常生物学の南博士の協力の元、島を脱獄。(笑い仮面を被せられる所は「鉄仮面」獄門島からの脱出は「モンテクリスト」を彷彿させる)
    時は流れ昭和36年。
    舞台を再び九州○×村に移し、少年探偵ゴローは巨大アリ人間を飼う笑い仮面と遭遇。
    そして事件は思わぬ方向へと進んでいく。
    というのが大まかなストーリー。
    「笑い仮面」を知ったのは子供の頃、古本屋で買った少年画報社版「猫目小僧」の単行本の広告ページ。
    子供心にこれは笑い仮面なる人物がアリ人間等妖怪と戦い退治するんだろうと想像。
    しばらくして、同じ古本屋でカバー無しの単行本を見つけて購入。(確か叩き売りみたいな感じで\50だったような…)
    笑い仮面はどんな武器(技)を使って妖怪を倒すのだろう?
    期待しながら読んでみたら…想像していたものとは全然違う内容。
    でも、ガッカリした記憶は無い。むしろこれはこれで面白いと思った。

    あれから月日は流れ久しぶりに文庫版で再読。
    やはり面白い。面白いんだけど…
    前半の獄門島からの脱出までは笑い仮面(敷島博士)が主役なのだけど中盤からはゴロー少年が物語の中心となり笑い仮面はゴローの危機に現れるくらい。
    又、笑い仮面は元々は普通の人間に仮面を被せただけのなので超人的な活躍をみせるわけでもなく主人公としての印象が薄い(ビジュアルはともかく)のが残念。
    それに太陽黒点の影響で生まれる筈のアリ人間の設定がいつの間にか女王アリ人間に噛まれるとアリ人間になってしまうというふうに変えられておりイマイチすっきりしない。
    と、当時は素直に面白いと感じていたのが今では気になる点に目がいってしまう。(年は取りたくないもんだ)
    それでも「笑い仮面」は好きな楳図作品の一つである事には間違いない。

    ところで、今回の復刻を機に「笑い仮面」を堺雅人主演で実写映画化してほしいと願っている。
    堺雅人なら仮面を被せるまでもなく顔に銀粉を塗るだけで充分笑い仮面として通用する筈……ってそんな役堺雅人が受ける訳ない!っていう以前に映画化なんて余程の事が無い限りあり得ない!!

    • 円軌道の外さん

      darkavengersさん、こんばんは!
      いつも沢山のお気に入りポチと
      あったかいコメントありがとうございます!

      最近更新さ...

      darkavengersさん、こんばんは!
      いつも沢山のお気に入りポチと
      あったかいコメントありがとうございます!

      最近更新されてないみたいだけど、
      お体大丈夫ですか?

      あはは(笑)
      確かに堺雅人なら観たいし
      泣き笑い顔と言えば、彼の右に出る者はいないですよね~(笑)(^^)

      いろいろまたdarkavengersさんの過去レビュー読ませてもらったけど、
      『たまに古本屋等でこういった掘り出し物を見つける時があって
      自分の中ではこれを「古本の神様が降りてきた」と言ってるんだけど…』や
      ネットで簡単に見つかるけど、
      基本古本は自分の足を使って探す事 にしてるとか、
      (少女椿)

      「この料理は一皿\○○だから…一口が\○○ !!」とか
      「この一品で今月は…」的な描写があっても良かった筈とか、
      ( おしゃべりは、朝ごはんのあとで。)

      子供の頃「特捜最前線」という刑事ドラマで初めて知ったレバ刺しの話とか(笑)
      ( さよなら、レバ刺し~禁止までの438日間)

      ダルトンの顔がデカイとかダルトンの顔がルー大柴に似てるから……
      ( 007 TV放送吹替初収録特別版)

      など、的を得た意見やツッコミ、共感どころがホンマ多くて
      毎回感心&頷きまくってます(^o^)
      (そんなツッコミや嘆きなんかも
      作品に対する愛ゆえってことが
      レビューからいつも伝わってくるのが、僕がdarkavengersさんを強く支持する理由です笑)

      知らぬ間に今年も
      残すところあと2ヶ月となりましたが(汗)
      変わらずの御贔屓よろしくお願いします!

      あとあと、僕の本棚の「ワカコ酒」のレビューに
      コメントの返事書きましたので、
      暇つぶしがてらにでも
      また覗いてみてくださいね。

      また愛情溢れる素敵なレビュー
      楽しみにしています(^ー^)

      2014/11/05
  • 展開はえー。

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著者プロフィール

楳図 かずお(うめず かずお)1936年和歌山県生まれ。55年に貸本漫画家としてデビュー、『週刊少年サンデー』などに作品を発表。ホラー漫画の第一人者。代表作に『漂流教室』『まことちゃん』『わたしは真悟』『14歳』など。ホラー、SF、ギャグ、時代劇まで幅広い。1995年以降、腱鞘炎という理由で漫画は休筆中。タレント活動を行い、2014年には長編ホラー映画『マザー』を初監督・脚本・出演。

「2022年 『こわい本11 猫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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