ふたりはプリキュアスプラッシュスター(1) (KCデラックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063722031

感想・レビュー・書評

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  • 幸運にも近所のTSUTAYAのコミックレンタルにて発見し、初めて読んだときの衝撃はおそらく一生忘れないでしょう。

  • 野津田車庫管内で見つけてきた一冊である。

    言うまでもないが、本書は2006年にOAされた『ふたりはプリキュア スプラッシュスター』の雑誌連載コミックスである。であるにもかかわらず、本編アニメ以上の支持層(ただしこの支持層はいわゆる「流動的活断層」なので要注意。これゆえの弊害については後述)がいるという毛色の異なる作品でもある。

    どういうことなのか。上北が本書あるいは「プリキュア」を仮託することで本来投げかけているのは、ジュディス・バトラーが言うところの「パフォーマティヴな身体」であり「信頼関係の構築に際して生じるさまざまな要因への直視」であるといえる(だからこそ、咲は「笑顔に引き寄せられた運命の二人」という思いを抱くことができるのである)。
    であるにもかかわらず、熱心な支持層の多くがやらかす(とあえて言ってしまおう)誤読は、このような「信頼関係の構築に際して生じるさまざまな要因への直視」がおのずと内包せざるを得ない「語りえないものにも向き合わざるを得ない」行為を広義の同性愛行為と誤読するというものである。これはまさに腐女子たちが異性愛男性たちが構築するメナーブント(男性同盟)とホモフォビアの結託関係を「BL」と誤読するのと同じ行為の焼き直しに過ぎないのである。

    その焼き直し行為によって減じられた影響は計り知れないだろうとは評者の一読した率直な物言いである。花鳥風月のコンセプトを通じて生物多様性を語ることが可能であるという言語実験、あるいは舞台夕凪が属するであろう多摩・三浦丘陵(愛称:いるか丘陵)のグランドスケープや環境社会学的アプローチといった試みはそうした「あったかもしれない発展の方法」が封じられることになった一例である。

    とにもかくにも「もったいない」の一言に尽きる。特に彼女たちのあとの「ぷりきゅあ」たちが誰一人として彼女たちの問いに十分有効な回答を持ちえていないことが結果として露呈してしまった今となっては。

  • スプラッシュスターのもっと掘り下げてほしかったな~と思ってたところを全部やってくれた上北先生に感謝の心がとまらない
    番外編で満と薫にあんなに可愛い私服(舞のだけど^^アニメだと、いつも制服かグレーの服だったので)を着せてくれてありがとう!!!!
    続きが本当に読みたい!電子書籍とか…何かないのか~

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著者プロフィール

8月11日生まれ、しし座のB型。高知県出身。2002年、『よばれてとびでて! アクビちゃん』で「なかよし」本誌初連載。代表作は『ふたりはプリキュア』など。その名のとおり、ふたごの姉妹で、2人で作品を手がける。趣味は、ビデオ鑑賞と食玩あさり。

「2023年 『デリシャスパーティ プリキュア プリキュアコレクション 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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