ジパング (20) (モーニングKC)

  • 講談社
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感想 : 7
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784063724639

感想・レビュー・書評

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  • かわぐちかいじの本は国際政治に関する深い理解に裏打ちされているのか、フィクションであるにも関わらず、真実味があり、スリリングで熱いストーリーにドキドキします。

  • ジパング 1〜20巻までまとめ読みしました。

    Amazonのプライムビデオで、久々にアニメ「ジパング」を見ちゃいまして、続きが気になってコミックスをレンタル。まずは前半20巻を読みました。

    アニメは7巻ぐらいまでだったんですね。

    現代の海上自衛隊の船が、第二次世界大戦中にタイムスリップしてしまうという物語。アニメで語られていたあたりまでは、現代の軍事設備を60年前(原作が描かれたのは2000年ごろ)に使ったらどうなるか、当時の人達が驚くさまが面白かったんですが(少なくとも私は)、読み進めていくと、未来を知っている日本人が、第二次世界大戦をどのように終わらせるのが日本のためになるか、を考えて行くという物語になっていくわけですね。そして、主人公である海上自衛隊の角松二佐と、角松が救ってしまった日本軍将校・草加の考え方の違いを読みながら、いったいどちらが正しいのだろうと頭を捻って読み進む、と。

    読み始める前は、戦争の話が難しくて途中挫折するんじゃないかとか不安でしたが、非常に面白くてあっという間に読んでしまいました。後半もレンタルしなくちゃ!

  • 変わりゆく歴史が、角松と梅津に牙(きば)をむく。――“草加の原爆”を巡り、陸軍と海軍が動き出した。緊迫する夜の南京で、自らが生きた時代への誇りを懸け、梅津はウラン235を葬らんとするが……!? 一方、角松の乗る伊-152号を発見したのは、“潜水艦の狩人”立石が率いる駆逐艦だった! 日本軍とは名乗れない伊号。一対一の死闘が、幕を開ける――!!(Amazon紹介より)

  • 売る前準備として登録→売りました

  • 草加は、個人として原爆を使うつもりのようです。
    でも、それはやっぱり、メディアでしかしらない想像力の欠如がもたらす結論のような気がします。

    もっとも、わたしたちや、戦後生まれの自衛隊員たちにしたって、それは、メディアのなかの出来事ではあるのですが。

    「沈黙の艦隊」と同じ考えを推し進めているように見えながら、こちらの世界では、誰も核爆弾を見たことがないというということがネックになっています。

    でも、だからといって、見せしめのために(?)それを爆発させて本当にいいのか。

    多分、草加は、それをした後、生きているつもりはないのかもしれない。
    でも、自分の命を賭ければ、人の命を取ってもいいのか?

    平和な時代に生きている私たちには、難しい疑問です。

  • まさか『彼』が・・・!!。・゚・(ノД`)・゚・。 門松は本当に草加を止められるんでしょうか?

  • かわぐちかいじ『ジパング』20巻を読んだ!
     帯には「戦後60年 日本人(わたしたち)は、あの戦争をわかっているか。”草加の原爆”を巡り、動き出したり陸軍と海軍。緊迫する夜の南京で、自らが生きた時代への誇りを懸け、梅津はウラン235をも葬らんとするが....」
     南京で拉致した原爆開発のキーマン倉田を使って、ウランを廃棄させようと梅津一佐は動き出す。南京は下関にある、「ルイス・フロイス号」という艦船の中につくられた秘密工場内のウラン235。それを運び出し無力化させようとするが、早くも気づいた陸軍に手によってルイス・フロイス号は包囲される。それを助けようと海軍の工作員の如月は海軍を動かすが、秘密を守るために石原はルイス・フロイス号を自沈させ、後で密かにウランを引き上げようとする。臨界量ギリギリのウランと知り梅津は完成を防ぐために、半量のウランを倉田に運び出せようとするが、沈没のショックの中で船倉に落ちそうになるウランを二人で持ちながら「あきらめの悪さが我々の美徳だ」と現代の武人としての梅津の思いを倉田に託す。
    梅津「倉田博士・・・私には・・・分かるんだ」
    倉田「何がだ!?」
    梅津「我々日本人は・・・世界に対し最初に核を使用する国になってはならんのだ。使用した事実とその責任に・・・長く耐えられるほど我々は・・・強くない!」

     一方で滝に広島の原爆を始め知り得た未来を告げる草加。
     原爆の威力を知った滝が「これは・・・もはや・・・戦争でさえない!!」と怒りをあらわにするのに対し草加は軍人としてでなく個人として惨劇をとめるために「アメリカが使う前に・・・誰かがその威力を知らしめる」と語る。原爆を使用し、その責を一人で受け止めようというのだろうか?草加は滝に「滝・・・すべてを知ったうえで・・・あなたには無関係なままでいてほしい・・・それが何を意味するかあなたなら分かるはずだ」と語る。
     梅津の死を予感するかのように伊152号でパラオの「みらい」にむかう角松は梅津の言葉を思い出す「私は皆から昼行灯などとあだ名されているが気にしない。国にとって、軍隊なんてあるかないかわからんくらいが丁度いい。ただ誰も見ていなくても、いかなる時も行灯の火は消してはならない」。
     原爆製造を阻止できなかった梅津の死を知り、一層「みらい」が鍵を握る今、パラオへ急ぐ角松には、潜水艦狩りを行う駆逐艦「島風」艦長立石少佐が立ちふさがる。倉田の死を知り、半旗を掲げる「みらい」。さて、12月発売の21巻ではどうなるのだろうか?

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著者プロフィール

1948年、広島県尾道市生まれ。本名は川口開治。明治大学で漫画研究会に在籍、在学中の1968年「ヤングコミック」掲載の「夜が明けたら」で漫画家デビュー。卒業後は本格的に劇画作品を執筆、竹中労とのコンビでは本作のほか、「博徒ブーゲンビリア」などを描く。「ハード&ルーズ」で人気を得、87年「アクター」、90年「沈黙の艦隊」、2002年「ジパング」で講談社漫画賞を3回受賞、2006年には「太陽の黙示録」で小学館漫画賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受けるなど、五十年余にわたって第一線で活躍する。他の代表作に「イーグル」「僕はビートルズ」「空母いぶき」など。

「2023年 『黒旗水滸伝 大正地獄篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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