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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784063727456
みんなの感想まとめ
舞台設定は一般的なものに思えるが、内容は非常に魅力的で、読者を引き込む力を持っています。特に、マグロにまつわる物語は印象的で、作品全体の中でも際立った存在感を放っています。また、著名な漫画家の過去作と...
感想・レビュー・書評
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2030年代、人類による環境破壊の結果、地球は気温上昇に見舞われていた。もう取り返しのつかないところまで来てしまっており、どうがんばってもやがて地球は人類の住めない惑星になってしまうだろう。127光年の先に移住が可能かもしれない星が見つかったが、そこに到達するのは17万年後だ。
自らの罪を記憶するために、人類は「塔」を建設する。人類以外の生物のDNAを保存するために。それは一見無意味な行為のように見えたが、人類が地球を後戻りできない状態にしてしまった責任を負うために必要な事だったのだ。
やがて生物のDNAを保存した塔は「ホテル」と呼ばれるようになり、「支配人」である人工知能は人類が消え去った後もただひたすら「チェックアウト」の日を待ち続けた。そんな日がくる訳もないのに…。
韓国出身のマンガ家Boichi(ボウイチ)が雑誌「モーニング」等に発表した短編を集めた作品集。「全てはマグロのためだった」が創元SF文庫の年刊日本SF傑作選2008年版『超弦領域』にコミックとして唯一収録されるなど、SF界でも注目を集める作者のSFマインドが存分に味わえる一冊だ。
『超弦領域』ではSFに対する思いを切々と語った熱いコメントを寄せ、根っからの「SF者」である事を知らしめたBoichi。本書はSF界の巨匠アーサー・C・クラークにささげられており、5編の短編と4編の描き下ろしショートSFが収められている。
表題作は人類の滅亡後も孤独に地球上の生物のDNAを保管し続けるコンピュータの独白とともに、人類の愚行とそれでも希望を捨てない人工知能の奮闘を壮大なスケールで描き出す傑作。無意味に思える目的のために愚直に堅実に仕事を続ける「支配人」が報われる日は来るのか。
あまりにも胸が詰まるようなストーリーだが、人間が体験できないような雄大な時間の流れを目撃できるのはSFコミックならでは。そしてラストにはちょっと得がたい感動がある。
「PRESENT」は、クリスマスの季節を舞台に描く切ない作品。心臓疾患により意識不明に陥った彼女が目覚めた時、世界は何か違和感を感じさせるものだった。どうしても夫にプレゼントをあげたかった彼女は何があげられるかを必死に考える。早くプレゼントを渡さなければ手遅れになるような気がしたのだ。
嘘を通して守られる夫婦の絆。全てを失っても守りたいもの。男女の愛は脆く危ういものだが、自らが苦痛を被ってでもその愛のために用意したプレゼントとは。ラスト、主人公の姿に心を打たれる。
小ネタとして「HOTEL」とのリンクも仕込まれていて、それが物語の背景を鮮明にする。そしてそれに気づいた読者はさらに物悲しい気持になるだろう。
前述の「全てはマグロの~」はマグロが絶滅した地球が舞台。幼い頃に最後のマグロを口にした男は、あの美味しさをこの地球に取り戻すためにあらゆる手を尽くすのだった。「マグロが食べたい」という超日常的な願望から宇宙スケールのSFに発展していく過程は圧巻。年刊日本SF傑作選に選出されるのも納得の作品。
あまりにご都合主義な展開はギャグを交え描写されるけど、正体不明の情熱に何だか読者も熱くなるだろう。マグロが食べたくなる一作。これもちょっとだけ「HOTEL」とのリンクが仕込まれている。あと作中で語られる「ネズミ」の話は科学の持つ本質をさりげなく語っている。
「Stephanos」は神話的世界観を現代に映し出す重い作品。グロ描写も多くこの雰囲気が苦手な人には受け付けない作風だと思うが、最後で作中に仕掛けられた数々の伏線が繫がり圧倒的な迫力で新世界の到来を告げる。
なんだかちょっとイっちゃってる系の内容なので、これだけ読むとこの作者なんか怖えーなと感じるかも。しかし次の作品ではさらにとんでもない展開になる。
オールカラー作品「Diadem」は異世界で巨大帝国に闘いを挑む少女の物語。神話的世界は作者の頭の中で強固に出来上がっているらしく、この世界を救うために殺戮の限りをつくす少女の運命が描かれる。様々な読み方はできると思うが、個人的には正直これ系のマンガは苦手だったりする。
ともあれ前半のガチガチのSF作品から最後のファンタジー的な世界まで幅広い振れ幅で現実離れした世界を描くセンスは驚くべき力量。
全体的に人が持つ「想い」や「強い気持」が世界を動かすような傾向があって、それが人間(人間以外も)のいじらしさや弱さ、愛しさを鮮明に浮かび上がらせている。ビジュアルイメージが強烈なのでどれも脳裏に残ってしまうが、やはり特筆すべきはその巨視的視点とミクロな人間愛だ。
描き下ろしのショートSFは肩の力を抜いて楽しめるライトな作品だけどどれもインパクトのある作品。これも必読。 -
Style漫画特集から、かな。美麗な絵は折紙付きだから、その点は安心して読めるんだけど、いかんせん内容が、自分的にはいかにも微妙。でも、この路線が高じて、後の"Dr.STONE"の大成功に繋がっているとも思われ、著者にとって必要な同定だと考えれば、存在意義はそれなりにあるのかも。
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コミック
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舞台設定としてはありきたりに感じるけれど、内容で読ませる。
マグロの話はとてもよかった。 -
ドクターストーンの作者の過去作ということで手にとってみた。
とても読み応えのあるSF短編集。オススメです。 -
すでに有名になったボウイチ先生の近未来短編作品。一つずつの話が繋がっていて、AI的なストーリー。共感とかは無いけれでも、綺麗な絵にマッチした引き込まれるSF作品でした。
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こういう漫画には緻密な描きこみがよく似合う。
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先にサンケンロックを読むとこの作者の凄さがわかる。てかもっとSF描いて欲しいぜ!
表題作と『すべてはマグロのためだった』が特にオススメ。シリアスギャグの織り交ぜ方がとっても上手い。そのあたりはサンケンロックでもバッチリ楽しめます。 -
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SF短編集
表題作は★5 -
衝撃、と言っても良いと思う、SFマンガ短編集。
『HOTEL -SINCE A.D.2079-』
化石燃料の消費で起こった気温上昇により海から発生するメタンガスが、さらに温暖化を引き起こすという最悪の循環状態にある近未来を舞台にした作品。270℃の気温の到来を迎える人類は、地球が冷却されるまで遺伝子情報を保存する「塔」の建設を始めるが…。
『全てはマグロのためだった』
マグロが温暖化で絶滅した未来。少年時代に食べたマグロの味が忘れられない主人公は、マグロを追い求める研究を続け、その中で生まれた新生物が、人類を救った。しかし、あくまでもマグロを求める主人公は研究を続け、その舞台はとうとう宇宙へ…。
その他、病気による昏睡から目覚めた妻と夫の物語『PRESENT』や、宗教的なテーマを含む『Stephanos』などを含む、個性ある作品集。 -
素晴らしい。
これほど好きになれる作品は
ないのかもしれない。
一種のアートであり、
十分に、人を感動させてくれる。
一つのドラマ。
ギャグあり、涙ありの
紋切型にはあてはまらない作品。
天才だ。西尾維新くらいの。
これも実は短編集であるので、
読みやすい。
私的には、
「全てはマグロのためだった」
「偏頭痛」
「発明王健治」
が好きかな。
20XX年、地球が滅びる前に
あらゆる動物たちのDNAを
保存する建物「ホテル」を
建築されていく。
人類が滅んだあと、
そのホテルの支配人(ロボット)ルイが
二千万年後に見るものは
いったい何であるのか?
人類が滅びるけれど、
それに支えられる腐敗という
感動。けしてセピアにならない
ロボット。孤独。かけら。
これは綺麗な物語でしかない。
まるでハルシオンのような。 -
圧巻
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1
完結 -
著者の未来観が統一しててよく考えてあるなと思います。
その一つの世界でパラレルワールドのように別々の話が詰まっている
短編集といったところでしょうか。どの話もハートフルです。
ただ顔の描き分けが浅く、キャラの見分けが付けにくいのが難点。 -
モーニングで初めて読んだとき衝撃が走った
Boichiの傑作SF短編集!
絵も上手いし、センスも良い。
この人は、この手の漫画のみ書いてくべきだと思う。
マグロの話とか、韓国人の発想とは思えん。 -
タイトルにもなっているHOTELを初めて読んだのは浪人生の頃だが、立ち読みしたモーニングを握りしめながら放心状態になったのを覚えている。その号のモーニングを購入しなかったのを二年くらい後悔していたが、単行本が発売されると聞いて何件も書店を回って発売日当日に買った記憶がある。
SF漫画の傑作だと思う。僕の一番好きなマンガ。 -
奇想天外。それでいながら、人間性を失わない。
こんなSFが読みたかったんだ、俺。 -
表題作は星5。
それ以外は4。
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