- Amazon.co.jp ・マンガ (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063728118
感想・レビュー・書評
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天才・太宰治の青春時代を描いた作家伝。人物・背景ともに魂を込めて仕上げた渾身の一冊。
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<b>なんとも残念な太宰治の青春期</b>
幼少期、思春期、東大学生、心中未遂、初代夫人との結婚、井伏鱒二との出会い、脳裏をよぎる玉川上水の風景…
といった、小説家としてブレイク前の青春時代を順不同で描いたコミック。
絵で描いたような、お坊ちゃん、自己陶酔と自己否定、女性への依存の強い、ダメ人間な素行が描かれる。
しかし、幼少期の津島家の様子など貴重な描写もある。
初代さんには、自分のことを棚に上げての純潔さを求めてみたり。
井伏鱒二が、当初から関わり合いにならないよう警戒していたが、なつかれて閉口しているのは笑える。
彼の荻窪時代以降に興味があったのだが、その前で終わってしまったのは残念。
絶版のため、楽天ブックス中古市場にて購入。 -
太宰の青春時代を描いた漫画。絵がうまくてさわやかで、とにかく本作の太宰さんがかわいすぎる。かわいすぎる。ヤバい。初代さんもかわいい。山岸さんはサリーちゃんのパパみたいな髪型だが本人再現率高し。檀さんはやっぱり影が薄い…このまま太宰の最期まで描いてほしかったです。津軽弁もいい感じです。胸がキュンキュンしました。
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ここでの指摘のように、自分の経験を美化して作品を書いたという面はあるだろうけど、そのときの飛躍こそが「文芸」なんじゃないかな、と。
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しっかり調べた上でさらにマンガならではのプロットも織り交ぜてなかなかの力作。しかし、出版社はこの作者の紹介くらいどこかに載せてやれよと思う(情けない名前だけど)。
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「本当の太宰」ってかんじがする。
自分勝手で愛嬌のあるダメ男。
でも太宰自身では辛いまま生きてる。プライドが高い、コンプレックスが強すぎる、と言えばおしまいだけど、辛いのだ。
彼が抜け出せる道はなかったのか -
先日、青森旅行の途中で津軽鉄道に乗って金木に寄りました
太宰の生家である斜陽館はコミックの劇中に少ししか出ていないのに本当に太宰治とその家族達が今でも住んでるような、楽しいような悲しいような雰囲気でした。 -
なぜ今太宰治なんだろう?と不思議に思っていたら、生誕100周年だったんだ。
中学生の頃までは「走れメロス」しか知らなかったけど、高校の頃にあれこれ読んだ。
1949年6月19日に心中自殺による遺体が発見されたそう。
ちなみに生まれたのは、1909年6月19日。
著作権の保護期間は、現状作者の死後50年。
だからトカトンは著作権フリーなんだ、とあらためて思った。