- 本 ・マンガ (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063729030
作品紹介・あらすじ
「強い」とはどういうことか……。
六十余戦無敗だった男「宮本武蔵」を、井上雄彦が圧倒的画力で描く超話題作!
武蔵が戯れに音を閉ざした時、内に出現する何か。それは会いたいと熱望するも今や叶わぬ相手──小次郎だった。神経を研ぎすまし、武蔵は自分の奥へ奥へと分け入っていく……。
感想・レビュー・書評
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あきらめたら そこで闘いは終わりだ 剣を手放せる
バガボンド(33) (モーニング KC)
-出典:バガボンド(33) (モーニング KC) / 井上雄彦 より詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
バガボンドもとうとう33巻。吉岡一門との戦いも決着し、殺し合いの螺旋から抜け出たに見えた武蔵ですが、新たな生を歩もうするも、どうしても“次”の生き方が見つからず迷い苦しむ重苦しい展開です。逆に小次郎は小倉に剣術指南役として迎えられ、今までの流浪が嘘のような前途洋々ぶり。二人の生き方と存在の対比。
どんなことであろうと一生懸命にやってきたことを捨て、新しいことをやろうとするのは難しく、なかなか次の一手が見つからないものですが、武蔵もその例に漏れず、人間としての苦しみに迷うことに……。重苦しい中にもユーモアもあり、読み手を引きこむストーリーテーリングはさすがですねぇ。
そういえば、中盤に武蔵が言われる言葉にこんなのがあるんですが、
“あきらめたらそこで戦いは終わりだ。剣を手放せる”
言わずとしれたスラムダンクのあの台詞を思い出す対比的な言葉でしたね。
これがまた重苦しいながらも、あきらめないことだけが美徳ではない、ということも示唆しているのが凄い。
34巻は秋。楽しみです。 -
あのセリフをまるっきりさかさまにしただけやけど。
いや、だからこそか。
しみるわ〜。
なかなか話が進まんのがじれったい気もするけれど。
なんやったら永遠に終わってほしくない漫画やし。
じわじわ引っ張られんのもまたよし。 -
小次郎の魅力が凄い。特に巻末にある小倉でのやり取り。
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宮本武蔵は、強いとは何かを求めて流浪の旅へ。小次郎は豊前小倉へ。。
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面白い
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ラストが近いって、絵からも響いてくる。
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豊前小倉の細川家では、小次郎のみならず武蔵も招こうとしますが、心のうちになおも疼くものを秘めた武蔵は彼らの申し出をしりぞけます。そして彼は、仏師の家に住み込みで働くことになり、彼らとの交流のなかでもう一度自分自身を見つめなおします。
武蔵と小次郎の物語を人びとに語って聞かせる語り部となった後年の又八が描かれています今後の展開で描かれることはあるのかわかりませんが、彼自身がその後どのような人生を歩んだのかということも気になります。 -
武蔵は小次郎の状況を感じようとしたり、村人の暮らしから何が得られるか試しつつも自分のポテンシャルを確認したがっている。ある意味、まだインプット不足なのかも。一方の小次郎はすでに完成している。
著者プロフィール
井上雄彦の作品





