ふらり。 (KCデラックス モーニング)

著者 :
  • 講談社
3.70
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本棚登録 : 230
レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・マンガ (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063729962

感想・レビュー・書評

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  • とても良かった。江戸時代にタイムスリップさせてもらいました。騒めく江戸の町で、主人公の周りにはゆっくりとした空気が流れている。うちの母もこれ好きそうだ。漫画を読まない人だけどこれは絶対気にいると思う。帰省した時に勧めてみます。谷口ジローさんの漫画にはまりそう。読んで良かった。

  • 『孤独のグルメ(無印、2)』『犬を飼う』に引き続き谷口ジロー作品のレビューは四冊目です。

    大変美しい装丁ですね。この表紙に書かれている侍のおじさんが今作の主人公です。でも、作品中に名前は一切出てきません。
    名前は出てきませんけれども、日本史を少しでも勉強したことのある人なら、物語を読めば「あ、あの人か!」ときっとお分かりになるはずです。無論、そうでなくとも、「天文学」が趣味で「歩測」がライフワークの、「日本最初の正確な日本地図を作る」のが夢というちょっと変わったお侍のおじさんの話として楽しめます。中身としても、「歴史」がメインというよりは、江戸の街を散歩して、いい景色を見て、ちょっとグルメがあり、そしていろんな生き物に視点を重ねながら江戸の街を見るという、その時代の雰囲気、街の様子なんかがメインに描かれています。しかし、それでいて主人公の人となり、「歩く」ということにかける情熱も伝わってくる。

    乙ですねぇ。登場人物自ら「私はこういう者です!」と名乗ったり、四角い枠で説明が入ったりとか一切ない。あくまで、さらっと、ほんのり「あぁ、あの人ね」というのが伝わってくるにとどめる。だから、厭味ったらしさがなく、物語の雰囲気をとことん味わえるんですね。

  • 谷口ジロー氏を知ったのは関川夏生原作の坊っちゃんの時代だった。明治の町並みや作家達が魅力的に描かれていた。あれから二十数年。もう、この漫画家の技量はタダごとじゃない。
    水槽の中の魚を覗くと水があることが判るように、コマの中に空気が見えるよう。背景のない登場人物のみのコマでもそう感じる。では、背景があったら。それはもう、風が動く感触や香りまで立ちのぼる。

    伊能忠敬の出発前の日々。江戸を毎日てくてくと歩く。出掛けた先で蕎麦やハマグリを食したり。時に亀や蜻蛉や鳥の目になり、江戸を眺める。
    週刊モーニングに掲載時に読んでいるが、こうしてまとめて読んで、改めてその素晴らしさに感嘆した。
    急ぐ必要はないのだから、ゆっくり何度も読みなおそうと思う。

    追記。
    深川の八幡富士や三十三元堂は今は無くなっているんですね。
    ちょと溜息。

  • 故あって著者サイン入りの単行本を献本いただく。ほんと、涙でるほど感激したぜ。

    一歩一歩ゆるりと歩くのが好きである。才能がないため、一回でうまくいったためしがない。繰り返し、繰り返し、あきらめず、くじけずに反復トライしたことだけがなんとかものになっている。僕は翻訳が好きだけど、翻訳もクオンタムリープのない世界である。一歩一歩前進するより他ない。しかし、こつこつやっていれば必ず前進できる。

    谷口ジローの絵柄は美しい。トレースとスクリーントーンを上手に使用している。スクリーントーンを一切使わないことをポリシーにしている漫画家もいる。例えば、故青木雄二。どのようなポリシーを持っていても、上手の手にかかればうまくいくというわけだ。ポリシーなど、なんの価値もないのかもしれない。

    こういうときこそ、スローダウンしてこういうマンガを読んでも楽しいと思う。

  • 2018/11/26 詳細は、こちらをご覧ください。
    『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1103.html
     
    すごく面白くて、一気に読めてしまったけれど、何度でもその絵を味わいたい!
    江戸の景色、人々の暮らしが 情感豊かに描かれています。

    江戸の町をふらりと歩く主人公。
    その歩幅がだんだんと定まっていく一方、空想は空をかけめぐる〜。
    人の視線だけでなく、虫の視線、鳥の視線と、さまざまなアングルからえがかれる江戸の町は、
    つい自分がそこを見、動き回っている錯覚に陥りそう!

    思いがけない人との出会い。俳句と旨い酒とすてきな奥さま。
    これから遠く蝦夷への旅が始まる。

  • 名作。

  • 毎日、歩幅で測量しながら歩く隠居の男。江戸の風情、四季折々の行事など美しく楽しげな描写が、随筆のようにのびのびとして心地よい。時に虫や猫の目線になるのがユーモラス。そして男は、蝦夷地を目指す。

  • 登場する栄さんは伊能忠敬の2番目の妻。結局、蝦夷地には同伴せず漢詩人としての道を歩むか・・・。

  • 図書館で何の気なしにとった本だったが、面白かった。本編中、伊能忠敬という名前は一度も出ないにもかかわらず、すぐにそれとわからせる。一茶をはじめ、同時代の人もさりげなく出ていて、大変味わい深い。

  • 予備知識なしで読みだした。
    レンタルコミックで借りた。
    だから最初は広重の浮世絵が意識的に画面に再現されているから広重なのかこのひと?なんて思って読みだした。
    読み進むうちに、ははぁんとぼやぁとわかってきた。
    あとがきか何か解説あるのかなと後のページをめくってもそれは無い。
    この方は、たしか作家の井上ひさしさんも書かれた事がある、あの方なんだろうな。
    そのぐらいのぼやっとした題名しか思い出せない。
    井上ひさしさんの書かれた小説のほうも読んだ事ない。
    みんなのこの本に対するレビューを見て、ふむふむと思った、こんな書き進め方は、ワタクシは今まで無かった。
    いいの、ただ(こんな書き方して)たかをくくったような・・・

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