地底国の怪人 魔法屋敷 (手塚治虫文庫全集)

  • 講談社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063737752

作品紹介・あらすじ

地球征服を企む地底国人との戦い! 安全で高速な「地球貫通列車」を発明した少年ジョン。助手の耳男とともに地球の中心へ向かった彼は、地球征服を企む地底国人たちと出会う! 他に二編を併録。

感想・レビュー・書評

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  • 『地底国の怪人』
    社会性生物が人類になるといふ展開、当時の良い子向けとしては異様なのではなからうか。「チランノザウルス」が「今から八百万年前」の生き物だと言って問題なかったころに。
     そんで地下へのトンネルを建設するためのロケット列車が「前世紀の怪物」と言はれる。かっこいい。
     耳男さんは蔑視され、親友からもアレですごいことになり、でも人類のために奉仕する。そんで最後が。この泣かせは将来愉しみ系。

    『魔法屋敷』多分このヒドラさんは当時としては「けしからん」格好なんだらうなぁ。
    科学文明と魔法文明がせめぎあってゐて、そんでそのなかの複雑な環境にヒドラさんがゐて、と言ふのはなかなか良い。トリケラトプスは「今から七千万年前」だった。なほおまけのアレは、「大自然を凝視した結果」怪物が出たと、手塚神が産れた頃に亡くなった南方熊楠といふ植物学の先生が言ってゐる。
    『森の四剣士』スターシステムが、微妙なので、こっちでハム・エッグさんがヘタレをやってるのはよいのだが、「父親」が全く同じ造形なので面食らふ。
    展開が、なんかのフォーマットに則ってるっぽくてなんかアレ。てふか昭和二十年代に「ライオン=歯磨き粉」があったのね。

  • 1948年。書き下ろし長編3作目。
    2色刷り収録。
    今でこそ幼稚な表現だけど、1ページ黒塗りで「助けて」の吹き出しは当時の子どもには真に迫るものがあったはず。

    関連作「地球トンネル」「アバンチュール21」

  • 手塚治虫の描き下ろし長編単行本第3作にして、本格的ストーリーマンガの第1号と言われている作品。後に「アバンチュール21」としてリメイクされます。

    ウサギの耳男が人間になることを望みながら死んでいくラストシーンは悲しすぎ(アンハッピーエンドで締めくくるところも、発売当時超画期的で話題になったそうです)。名作です。

  • 「地底国の怪人」と「魔法屋敷」の初期作品2編を収録。

    「魔法屋敷」の方ですが、科学の人たちに、笑ってしまうほど優しさがなくて、怖いです。
    わたしは、ちょっとぐらい魔法がある世界の方が好きですけどねぇ。

    昔の作品でも、これぐらいコマが大きいと読みやすいです。ほぼ、1ページ3コマから4コマです。なんで、初期のアトムは、あんなに小さいんだろう。

  • 『地底国の怪人』(手塚治虫漫画全集MT253『地底国の怪人』)収録

    『魔法屋敷』(手塚治虫漫画全集MT217『魔法屋敷』)収録

    『森の四剣士』(手塚治虫漫画全集MT323『森の四剣士』)収録

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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