奇子(1) (手塚治虫文庫全集)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 171
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063737936

作品紹介・あらすじ

呪われた出生を背負う少女を描いた問題作!地方の豪農での権力争いに巻き込まれ、4歳で土蔵に幽閉された奇子。彼女が大人の女に成長したとき、周辺の歯車が狂いだす……。陰を描く裏・手塚漫画の決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 2019.02.17 読了

  • 閉鎖的な農村の庄屋一家の物語。
    ひとりひとりは自分の「正しさ」に則って動いており、その「ツケ」がすべてひとりの幼子に降りかかる。
    読むべき作品。

  • 手塚治虫の問題作として知られる、村社会を中心に戦後日本の暗部を描いた作品。

    青森の地方旧家である天外家は、かつて大地主であったが戦後の農地改革によりその繁栄は衰退の一途にあった。天外家の次男である仁郎は戦場から復員し、四女として「奇子」が生まれたことを聞かされるが、奇子が不義の子であることに気付き、一族に近親相姦や封建的な慣習が蔓延ることに強い嫌悪感を覚える。
    そんな仁郎もまた、GHQのスパイとして殺人事件に関わることになるが、証拠を隠滅する現場を奇子に見られてしまう。家名が汚されることを恐れた天外家は、奇子を生きたまま土蔵の地下室に幽閉することを決め、奇子は閉ざされた空間で1人生きることを余儀なくされる…

    「八つ墓村」と「日本の黒い霧」を合わせたような作品で、すげぇドロドロやけどめちゃくち面白い。正義感が強く好青年に描かれてる三男の伺郎も奇子のことを犯し続けるあたり業の深さが感じられる…あと詳細に描かれている田舎の古い慣習はリアリティがあって勉強になる。(昔は近親相姦とか幽閉とか割とあった話らしい。。)

    ただ終盤は若干消化不良的。
    どうやら打ち切りの様な形で終わらせざるを得なかったのが原因で、本当は成長した奇子の目を通して戦後の裏社会を描こうとしていたらしいが、肝心の奇子にスポットが当たり切らないまま終わってしまったのが残念。
    あとこの年齢になって気付いたんやけど、手塚治虫って絵めちゃくちゃ上手いのな…

  • 未だに不可解な謎を残している下山事件を絡めてきて、社会派だなあっと。

    お涼が処女のまま死んでしまった。ぐぬぬ。

  • 黒手塚を代表する作品

    手塚治虫のかわいらしい絵柄だから最後まで読めるのだと思う。

    白手塚しか知らない人にしてみたら驚くことばかりの作品だと思う。でも読んで欲しい。

    手塚先生は本当に人について深く考えていた人なんだな〜と思う。

  • 教義的な手塚マンガしか知らなかったから、これを読んだ時の衝撃は半端なかった。奇子は死んでた方が世界は平和になったと思うよ。なんかもう、いろいろと半端ない。

  • 話の展開といい、着想といい、雰囲気といい、すべて見事。
    こういったシリアスで深い話は普通の漫画家には書けない。

  • 気持ち悪いけど、続編読みたい。

  • はるかぜちゃんも読んだ本。
    ショッキングな内容。
    歴史の勉強にもなる。
    (2012.9.23)

  • 思いの外面白かった。3冊まとめて買っておけば良かったと後悔。この終わり方は先が気になりますよぅ……

    タイトルにもなっている奇子がこのあと一体どんな女性に成長していくんだろう。

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著者プロフィール

手塚治虫(てづか おさむ)
1928年11月3日 - 1989年2月9日
大阪府生まれ、兵庫県宝塚市出身の漫画家、アニメーター、アニメーション監督。その功績から、「漫画の神様」とも評された。1946年デビュー以後、漫画を表現とストーリーでもって魅力的な媒体に仕立てる。『ジャングル大帝』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『どろろ』『ブラック・ジャック』『アドルフに告ぐ』など、世に知られる多くの代表作があり、アニメ化・実写化された作品も数知れない。

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