七色いんこ(文庫版) (1) (手塚治虫文庫全集)

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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063738445

作品紹介・あらすじ

芝居をモチーフにした軽妙洒脱な犯罪活劇!七色いんこは、どんな役もこなす天才役者。しかし、その正体は大泥棒だった! 劇場に来る金持ちから金品を盗み取るのだが、そこにはある目的が隠されていた!!

感想・レビュー・書評

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  • 七色いんこは、世界に名の知れた代役専門のもぐりの天才俳優。
    もぐりの天才医師ブラックジャックと似た設定。
    ブラックジャックは手術代として法外な費用を請求するが、七色いんこは高額な金品を盗む。

    大泥棒で変装の名人といえばルパン三世。
    七色いんこも大泥棒で変装の名人。
    どちらも金や宝石だけでなく、恋心も盗んでしまう。

    ルパン逮捕のためにいつもルパンにまとわりついているのが銭形警部。
    同様に七色いんこ逮捕のためにまとわりついているのが千里万里子刑事。

    と、主人公と取り巻きのキャラはうまく出来上がっている。

    ストーリーは、著名な作品のオマージュにギャグを加えたもの。
    ブラックジャックやルパン三世よりも、おふざけのギャグが多め。

    第一巻の各ストーリーと原作者を挙げておく。

    1 ハムレット(ウィリアム・シェイクスピア)
    2 どん底(マクシム・ゴーリキー)
    3 人形の家(ヘンリック・イプセン)
    4 修禅寺物語(岡本綺堂)
    5 ガラスの動物園(テネシー・ウィリアムズ)
    6 検察官(ニコライ・ゴーゴリ)
    7 電話(ジャン=カルロ・メノッティ)
    8 ゴドーを待ちながら(サミュエル・ベケット)
    9 アルト=ハイデルベルク(ヴィルヘルム・マイヤー=フェルスター)
    10 誤解(アルベール・カミュ)
    11 ピーター・パン(ジェームス・マシュー・バリー)
    12 ヴァージニア・ウルフなんかこわくない(エドワード・オールビー)
    13 幕間(なし)
    14 化石の森(ロバート・シャーウッド)
    15 じゃじゃ馬ならし(ウィリアム・シェイクスピア)
    16 彦市ばなし(木下順二)
    17 シラノ・ド・ベルジュラック(エドモン・ロスタン)

    ピーター・パンが元来は芝居だったことは知らなかった。
    昔榊原郁恵がピーター・パン役をやったことは知っていたが、
    以来毎年公演が続いていて、今年は11代目の山崎玲奈さんがピーター・パン役だった。

  • 手塚忌で久々(当時ぶり?)に楽しむ。BJに比べると人気ないけど、よりコメディタッチでこちらも面白い。

  • 久々に全巻買って読みきった漫画でした。手塚治虫の描くキャラクターは全員愛おしいですね。とくにこの作品の核となってる二人は愛おしいです。泥棒役者とじゃじゃ馬刑事、ありきたりだけどちょっとちぐはぐ。このふたりの距離に目をつけちゃうともう目が離せないですよ。離せないうちに怒涛のラストで、気づいたら1巻を手に取ることになります。中盤で諦めないでよかった。まじで。
    戯曲をモチーフにした読み切りで構成されてるのも特徴的。
    泥棒活劇は面白おかしく、登場人物を戯曲の役に見立てることでちょっと皮肉っぽく。七色いんこのお洒落さとずっこけ具合が絶妙です。
    舞台が好きな人はおもしろいかも。

  • これは舞台版怪盗ルパンじゃないのか?!

    久しぶりに手塚治虫さんの作品を手に取って読み始めたは良いが

    ブラックジャック、どろろ、三つ目がとおる、火の鳥、などなど

    随分ハマりまくったものに追加して

    またハマるものを見つけてしまった◎

    ああぁ〜、幸せ^^

    展開はブラックジャックと同じで一つのストーリが一話完結で

    トータルで流れがあるというもの。


    ええわぁ。おもしろいわぁ。

    ついでに演劇にも興味がわき始めたわ◎

  • めちゃくそ面白い♪♪♪

  • 演劇や小説の名作をモチーフに繰り広げられる怪盗漫画。
    かっこいいけど、ちょっとぬけてるいんこが好き*1話1話が痛快!!読んでるとわくわくする!!

  • 牧場の死んだ馬の話が好き。
    万里さんのツンデレがかわいい。
    最終巻を読んでからもう一度読み返すとにやにやしてしまう。

  • 『ハムレット』

    『どん底』

    『人形の家』

    『修善寺物語』

    『ガラスの動物園』

    『検察官』

    『電話』

    『ゴドーを待ちながら』

    『アルト=ハイデルベルグ』

    『誤解』

    『ヴァージニア・ウルフなんて怖くない』

    『ピ-ター・パン』

    『幕間』

    『化石の森』

    『じゃじゃ馬ならし』

    『彦市ばなし』

    『シラノ・ド・ベルジュラック』

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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