- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063738568
作品紹介・あらすじ
世界が滅ぶ中永遠の命を得たマサトは一体?三十世紀の未来。地下都市メガロポリスから脱出をしたマサトは、火の鳥により永遠の命を得て地球と生物の再生をつかさどる……。「未来編」を収録した第2巻。
感想・レビュー・書評
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火の鳥の第2弾は「未来編」との名前で。
一つの世界が終わり、そしてまた、一つの世界が始まるまで。
遠い未来、種としての“イノチ”が尽きた人類、
機械の言いなりになるのが幸せとされる世界。
主人公は、そんな停滞した世界から逃げ出した一組の男女、
その二人が外界で猿田博士と出会うところから物語が動き始めます。
といっても、どこか退廃的で、終末的な結末に向けて、ですが。
キーとなる火の鳥もどこか、シニカルな感じに登場しています。
地球ができてから約46億年とされていますが、
“今の人類”が種として誕生したのは、約500万年前。
そう考えると、“世界”が何回か廻っていてもおかしくはない、
そんな風に考えさせてくれる内容でした。
そして“廻った世界”は、黎明編の冒頭へとつながります。
物語の始まりと終わりが、こうして提示されたわけですが、、
その雄大さが意味するところは、さて。
アカシックレコードなんかも想起させてくれる、なんて。
そういえば、火の鳥の他に、“猿田”なる人物が今回も。
黎明編でも出ていたので、今後も共通の狂言回し的にでてくるのでしょうか。
その時々でどんな“役割”を背負うのか、注目しておこうと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
未来編
いつも歴史は繰り返される。分かっているから苦しくなる。
スケールの大きな無限ループの様な話。
火の鳥はいつもそう。
ムーピー
戦争
核戦争
コンピュータによる支配
小4の娘が手塚治虫は他の漫画家と全然違う。
凄すぎると言っていた。
私もそう思う。 -
再読。
前作の黎明編と繋がるとこがワーーっとなった。
やっぱ手塚治虫って素晴らしい。
今回は人間の愚かさと希望が描かれていると感じた。
機械に頼ることになる未来。
でも案外そうなるかもなとか思う。
ムーピーいたらいいな。
(161003) -
未来編といいつつ、時系列は一直線ではなく円を描いていて、その一部分における話であることがわかる。世界観を日本から多宇宙というようにマクロからミクロまでズームインアウトすると同時に時間軸に対する見方も現在から永遠に至る。世界観の壮大なスケールにを覆って余りある、作者の生物に対する愛。
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壮大な物語
みんなに薦めたい -
人類が滅亡してまた有機体が進化して生物になりを繰り返す壮大な歴史はある種のニヒリズム。
手塚は断じてヒューマニズムの作家ではないことが分かる。むしろ人間の命を軽視しまくりである。
彼の生命、宇宙観はあまりにも壮大すぎてゾッとする。 -
未来編を収録。
人間が完全に滅びたあと、地球の支配者となった生物はナメクジだった、ということが面白い。確かに現在の人間のポジションは、人間がそこに立っていることに必然性はない。だから、生物の進化の過程で、何かが違っていれば、ナメクジが知的生命体になっていたかもしれない。そんなことを思うと、自分自身が人間でありここに生きていることの不思議さを感じざるをえない。
そんなふうに、人間というものを考え直すことができるお話。 -
未来編。
3404年の地球の姿から始まるスケールの大きな話。
人生観に影響を与える名作であると思う。 -
僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。
日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様にうつるらしい。なぜ外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。
1989年2月10日、手塚治虫が亡くなった翌日の朝日新聞・天声人語のこの一節を、彼のライフワークであった『火の鳥』を読み返すたびに思い出します。
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手塚治虫の作品





