【廉価版】賭博黙示録カイジ 高層綱渡り編(アンコール刊行!) (4) (講談社プラチナC)
- 講談社 (2009年11月1日発売)


- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784063745122
感想・レビュー・書評
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地上74mの電流鉄骨渡り。
渡りきれば1千万円だが、落下すれば即死。
利根川は鬼だが、まさか本気で殺しにかかってくるとは思わなかった。
殺されることを強く意識したときの恐怖、「生きたい」と願う心、理解はし合えなくとも、ただそこに在てくれるだけで生まれる希望。
カイジの揺れ動く心情の描き方が本当に上手で、のめり込んでノンストップで読んでしまった。
石田から1千万円のチケットを受け取り、前を向いて歩を進めたカイジ。
だが、振り返るとそこにはもう石田の姿はなかった。
それは臆病者の石田が、カイジに動揺を与えないために最後に示した矜持だった。
25mの橋を渡るという、ただそれだけのギャンブルで、どうしてここまでアツいドラマが描けるのだろうか。
一番最初に佐原が渡りきったが、窓の向こうではショーを見物していたVIPたちが腕を組んで笑っていた。
この光景はほんとに気味が悪くてぞっとした。
そして、生き残りのための道、ガラスの階段が現れたときには「マリオかよ!」ってつっこんでしまった。
ただ1人渡りきったカイジに対し、何やかやと理由をつけて金を払おうとしない利根川に怒りを覚えた。
「(電流)切るなら………すぐ切れっ…!」
これは間違いなくカイジの言っていることが正しい。
カイジってこんなにがんばっているのにここまでまだ1円も手にしていないんだよなあ(もしろ借金が増えている)。
「賭博黙示録カイジ」もいよいよ終盤、次はEカードだ!
「ギブアップ………?
真剣勝負にそんなものあるか…
プロレスじゃあるまいし………
バカどもがっ………!」
利根川って漫画誌に残る名キャラではないだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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