レッド(講談社) (3) (KCDX)

  • 講談社 (2009年6月23日発売)
3.61
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Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ) / ISBN・EAN: 9784063757224

作品紹介・あらすじ

この物語の舞台は1969年から1972年にかけての日本。ベトナム戦争や公害問題など高度成長の歪みを背景に、当たり前のように学生運動に参加していった普通の若者たちが、やがて矛盾に満ちた国家体制を打倒するという革命運動に身を投じていく様と、その行き着く先をクールに描き出す、若き革命家たちの青春群像劇である。


革命のため武力を手にした若者達。彼らは新たなる拠点に『山』を選んだ。同じ目的のために集まったはずだった……。しかし、そこでは少しずつ歯車が狂い始めていく。社会とは隔絶された場所で、男と女が夢見る革命の光。その光は彼らに届くのか――。

感想・レビュー・書評

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  • 1〜3巻まで
    普通の(とはさすがに言い切れないが)若者達の歯車が少しずつ狂っていく。空虚な言葉による自己規定、束縛。

    「普通に考えたらおかしいと思うようなことに、なぜ人は、とくに集団になると突き進んでしまうのだろう?」ということにずっと興味があって新興宗教関連の本も読んだりしたけど、連合赤軍についてもずっと気になっていた。早く続きが読みたい。個よりも全体を重んじる集団の論理、ヒエラルキーの発生、目的の手段化、論理の飛躍、暴走。

    このテーマを描くのにマンガという手段が適していると思う。映画だと2時間という制約があるし、小説では当時の時代背景や雰囲気をビジュアルで見せることができない。マンガだと絵を使いながら、言葉の空虚さみたいなものを文字で示すこともできるし、ひとつひとつの出来事の積み重ねがやがて全体を大きく狂わせていく過程もきちんと描ける。

    3巻でとうとう山に入った。外界から隔絶された閉鎖的非日常空間としての山がさらに狂気を加速していくんだろう、きっと。

  • 山本直樹が天才すぎて怖い

  • 読了

  • 1969年の安田講堂が陥落し、全共闘運動は衰退していく。
    そんな中、活動を過激化させていく革命者連盟は、赤色軍と協力関係を築き武装闘争を続けていこうとするが……。

    連合赤軍の事件を山本直樹が漫画化。
    登場人物の姓は日本の山の名前に変えられ、死亡する人物の頭には何番目に死ぬかがナンバリングさらている。

    (当時の)普通に学生運動をしていた学生達が、山に篭もり仲間を殺害、あさま山荘事件を起こす過程が丁寧に描かれていく。
    新興宗教(オウム?)を描いたビリーバーズも読んでみたいな。

  • 武器を確保。

  • だんだん気持ち悪い展開が見え隠れし始めた。

  • 組織が崩壊し始めるのは、組織と個人のビジョンのミスマッチが原因ではないかと感じる。とはいえメンバー数が多いと、ビジョンの統一はかなりの困難。そこで規律の必要性が高まるのだか、規律が強くなりすぎると、密かに規律を作る側と規律を押し付けられる側が出てくる。みんなで自由闊達に、というのはかなり困難だと感じる。

  • この巻だけ読んだからイマイチ分からないが、キチンと読んだらきっと面白いんだろうて予感はする。
    様子見。

  • (購入本)

  • 2009/11/5購入

  • ついに山に入りました。岩城のパートの妙なほのぼの感に、もともとは軽い気持ちで活動に入った人が多かったんだろうなあ、と思い共感とそういった普通の人たちが起こした惨劇が地続きであるという事実に驚愕をおぼえます。
    岩城のモデルの人が書いた本(漫画では大分忠実に再現されているらしい)でもサークル感覚というか大分軽い感じらしく、いちど読んでみたいと思いました。

  • レンタル。
    少しずつ、少しずつズレていく思想と人。
    この作品の不気味さは、犯罪行為を重ねているはずなのに、
    追いつめられているのに、どこか楽しげな若者たちの描写。
    それは、たぶんこうであったろうな、と思わせられる空気。
    そしてそれは山本直樹の独壇場だなあ、と古くからの読者は思うのです。

  • 本屋に寄ったら新刊出てた。今回は淡々と進む。脱落の兆しが見える者がいる。嵐の前の静けさか。次号でいよいよ「処刑」が始まりそう。

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著者プロフィール

山本直樹(やまもと・なおき):1960年生まれ、北海道出身。マンガ家。1984年に「山本直樹」および「森山塔」名義でデビュー。著書に『Blue』『ありがとう』『フラグメンツ』『レッド』『堀田』『分校の人たち』全3巻などがある。『Blue』(光文社、のち太田出版)が1992年に東京都の不健全図書指定を受け、いわゆる「有害コミック騒動」の中心に。『レッド』(講談社、のち太田出版)が2010年に第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した。

「2025年 『エロってなんだろう?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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