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Amazon.co.jp ・マンガ (204ページ) / ISBN・EAN: 9784063757507
作品紹介・あらすじ
1491年、11月。フィレンツェの大富豪ロレンツォ・デ・メディチに見込まれたアンジェロは、各国から貴族や有力市民の子弟が集まる名門・サピエンツァ大学ピサ校に入学、一人の青年と出会う。彼の名はチェーザレ。スペイン出身で、父は教皇庁のナンバー2という名門貴族。はるか昔、全ヨーロッパを支配し巨大な帝国を築いた英雄と同じ名を持つ青年は、のちに現代政治学の祖・ニッコロ・マキァヴェッリの名著『君主論』のモデルとなり政治の天才と謳われた人物だった……。
闇に葬られた若き英雄が、今甦る。超美麗ルネッサンス絵巻!
カノッサの屈辱、破壊され封印された皇帝の墓。ダンテの『神曲』に隠された、500年間明かされなかった歴史の秘密とは?すべては謎の街、ピサに眠るーー。
みんなの感想まとめ
歴史の深淵を探る物語が展開され、特に「カノッサの屈辱」に焦点が当てられています。教皇と皇帝の関係を描く中で、当時の人々の価値観や権力のあり方が鮮やかに浮かび上がります。登場人物のチェーザレは、彼自身の...
感想・レビュー・書評
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借りたもの。
クリスマスのミサに挑むチェーザレ。同じ頃、ローマでも父・ロドリーゴ枢機卿とジュリアーノ枢機卿の対立・派閥争いもありながら、各々の教会で粛々とミサが行われる。その聖句は前巻の友人や腹心の部下による裏切りやアンジェロの負傷といったフィオレンティーナ団の傷心に寄り添い、庶民・貧しい貧民の慰めとなるのだろうか…
ピサ大聖堂で皇帝ハインリヒⅦ世の墓を前に、チェーザレは思いを馳せる。
ダンテ研究の第一人者であるランディーノ教授にチェーザレは教えを乞うた。
それはチェーザレ達が生きる時代――中世ルネサンス――に至るまでのイタリア(ピサ)情勢が語られる。
そこからチェーザレが導き出すのはダンテ『神曲』から導き出させる君主――統治者――の姿勢。そして、当時のイタリア半島において長く続く派閥争い――“教皇派”と“皇帝派”――についての解説でもある。
天秤の均衡――聖職者(教皇)と権力者(皇帝)の二元論により安定した統治――を目指すも、それは夢物語に過ぎない……
教皇権を拡大させたエピソードとして有名な「カノッサの屈辱」も、当事者(教皇グレゴリウスⅦ世と皇帝ハインリヒⅣ世)が意図したものとは異なり、後に教会勢力が利用したという。ヴィジュアルイメージを伴って、世界史の教科書で受けた印象が真逆のものとなる。俗世の介入を憂いてけん制するために苦肉の策を打ち出したグレゴリウスⅦ世と、どんな手段を取っても覇道を進苛烈な印象を与えるハインリヒⅣ世。
この“教皇派”と“皇帝派”の派閥争いが、イタリア半島ではずっと続いている。
それは詩聖ダンテの時代も同じ……ダンテは教皇派――フィレンツェ人、そして政敵に敗れ追放された人間――だった。
ローマ帝国の滅亡後、フランス、ドイツの大国に挟まれブレやすいイタリア半島……フィレンツェがフランスの子飼いであったこと……
世界史の流れが地続きになっていることを改めて理解する。
また、『神曲』がキリスト教的価値観の世界の中で皇帝至上主義を示しているという指摘を、私は初めて知った。
“権力と金――これに執着した時 聖人は俗人となるのです”
“どのような文献も解釈する側によって微妙にその色合いを変える だからこそ読み取る側も常に柔軟な心を持つべきだと――”
それは今の社会にも通じる名言に溢れている。
ピサ大聖堂の封印された皇帝ハインリヒⅦ世の墓と付属祭壇は衝撃的だった。
團名保紀氏が研究に携わっていたという。
ダンテとミケランジェロが出てきて満足してしまう私。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いやはや、今号は本当に読み応えがありました。 やっぱり今号の白眉は「新説(? でもないか・・・)カノッサの屈辱」と「チェーザレ vs. ランディーノ教授の『神曲』談義」ではないでしょうか? 世界史の授業で学んだ「カノッサの屈辱」とこの漫画で描かれる「カノッサの屈辱」では結構違いがあるのもなかなか新鮮だし(とは言えども、これに似た話はどこかで読んだことがある記憶はあるのです。 その時はこの解釈にはちょっと懐疑的だったんですけどね 笑)、ピサ大聖堂に安置されているハインリッヒ7世の墓を見、そしてダンテの神曲を読んで、こんなにも多くのことを考えたチェーザレに驚嘆したりと KiKi にとってはなかなか刺激的なエピソードが満載でした。
その話に入る前に描かれている降誕祭のシーン。 こちらも秀逸です。 KiKi はクラシック音楽も大好きで殊に40代に入ってからはいわゆる「宗教音楽」にもかなりやられちゃったクチなのですが、このシーンでは本当に多くの「キリエ」が絵から流れ出て、頭の中でリフレインしているような不思議な感覚に捕われました。 惣領さんのすごさを感じたのは、単にミサの雰囲気を精緻に映した描写をされているのみならず、その「キリエ」がキリスト教徒のみならず、ユダヤ人(ミゲル)、マラーノ(ユダヤ教を偽装棄教し表面上キリスト教徒となったユダヤ人;チェーザレの護衛の面々)、そして街の片隅でぼろをまとって恐らく亡くなった(?)と思われる貧民の上を流れていくという描写をされていることで、このシーンでは多くのことを考えさせられました。
(全文はブログにて) -
大人の漫画です。
何も考えずに手を出すなかれ。
それ相応の覚悟をしてね。
派手さはないし、イベントはないし、かっこいい男も美女も少ししか登場しないし、だけど、この漫画は静かにすごい挑戦をしている。
中世イタリアの歴史の洗い直し。
この巻では「カノッサの屈辱」にページを割いてます。
カノッサの屈辱って、めちゃくちゃ渋くね?
教皇による皇帝の破門と贖罪…今となっては教会の権威を示すエピソードだけれど、その当時は違う意味を持っていた。
それを物語と絶妙に絡めてみせます。
なるほどなあ、教会、教皇、皇帝、言葉での知るだけでは本当の意味ってわからないんだなあ、と思う。
その時代に生きる人々にとっての常識が今の時代のそれとは全く違うのだから、私が言葉として知っている教会とか、教皇をもとに理解しようと思うとずれちゃうんだねえ。
そういう意味で、この漫画は、この時代に生きる人の価値観をより身近なものに感じさせてくれる気がする。 -
キリスト降誕祭の日、チェーザレもパンプローナ司教としてミサに望みます。ピザ大聖堂には、教会には似つかわしくない世俗君主ハインリッヒ7世の墓が祀られています。1077年のカノッサの屈辱、それから約3世紀後のダンテとハインリッヒ7世との交友、権力のあり方に対するチェーザレの姿勢が固まっていくストーリー展開です。チェーザレがなぜ、世俗君主を凌駕する地位を富とを約束された枢機卿の地位を投げ捨てたのか、サチェルドーテがどう解釈しているか、今後が楽しみです。
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中世ヨーロッパの皇帝と教皇について、よく分かる。内容が濃いので飲むのに時間がかかります。
ダンテとハインリヒ7世の関係。「神曲」を読み直そうと思います。永井豪版で。 -
今回はダンテと「カノッサの屈辱」の話でした。
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第7巻では1491年のピサでのクリスマスから始まり、チェーザレがダンテ研究の権威・ランディーノ教授から皇帝・教皇の対立、教皇権確立の歴史を学ぶ。登場する歴史的事象は主に2つ。カノッサの雪辱とピサ大聖堂に眠る皇帝ハインリッヒ7世。
http://naokis.doorblog.jp/archives/Cesare_borgia7.html【書評】『チェーザレ 破壊の創造者』第7巻 : なおきのブログ
<目次>
Virtu54 聖夜
Virtu55 問う者
Virtu56 二つの太陽
Virtu57 カノッサ
Virtu58 向かい合う者
Virtu59 玉座に座る者
Virtu60 神の望むもの
Virtu61 機知(サジェッツァ)と精神(ヴァローレ)
2017.05.07 読書開始
2017.05.14 読了。 -
コミック
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第7巻。降誕祭、ダンテ研究学者ランディーノ教授による歴史論議(ローマ史―叙任権闘争、カノッサの屈辱、ローマでのドイツ皇帝ハインリヒⅦ世の戴冠式)。
降誕祭の様子は荘厳さと静寂さが伝わってくるほどの見応えのある絵です。
主にローマ史の回想。ハインリヒⅦ世を祀った石棺に込められたダンテの意図に想いを馳せ、長きに渡って続く教皇と皇帝の覇権争いを振り返ります。
この勢いで、敬遠していた『神曲』に手を出す時が来たかな…。 -
この巻は特に良かった。何が良かったって、ローマ史がざっと纏められていて分かり易かったし、「ローマ人の物語」(最近とんとご無沙汰になってしまっている)の復習も出来たし。やっぱり強い印象を残せるという点では、漫画は圧倒的ですね。歴史を学んだ上で、さてこれから物語はどういう展開を見せていくのでしょうか。
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1491年の降誕祭のミサを無事に終えた後の回想シーンがこの巻の白眉。ランディーノ教授との問答を通して,叙任権闘争・カノッサの屈辱・アヴィニョン捕囚を振り返り,皇帝と教皇という「二つの太陽」の歴史に迫る。
叙任権闘争って何だっけ?という人が単発でこの巻だけ読んでも有益と思う。歴史考証・美術考証がちゃんとしてあってとても質の高い漫画。こだわりの不定期連載だけのことはあるけど,物語はいつ頃完結するんだろ…? -
この巻は迫力満点。カノッサの屈辱、ダンテの神曲を題材にした覇権争い。
権力と金は堕落のはじまりとは昔も今も変わらんということか。
ミケランジェロをちょこっと出すなど、読者を上手く惹きつける巧みさは相変わらず。
ところで全く本書と関係ないが、栞代わりに2010年のボストン美術館展の半券が使われていた。ふむ、こちらも鑑賞の記憶があまりないな、、、情けなし。 -
チェーザレ・ボルジアを軸にルネッサンス期を描くコミックスの7巻。
1492年は、コンクラーベ(教皇選)、レコンキスタ((キリスト教勢力による)再征服運動)終焉、そしてコロンブス出航の年である。物語はこの山へ向かっていく。
この巻の舞台はその前年、1491年の降誕祭。いわば、嵐の前夜である。
チェーザレは在学中のピサで、メディチ家の子息、ピサ大司教のリアーリオとともに、降誕祭のミサに臨む。同じ頃、チェーザレの父・ロドリーゴもローマでミサに臨む。
夜半のミサを終え、ピサ大聖堂で佇むチェーザレの前には、200年前、遠征中に病に倒れて命尽きたドイツ人皇帝・ハインリヒVII世の墓があった。
聖堂内に横たわる、聖職者ではない皇帝の墓。その意味するところは何か。
チェーザレはピサを訪ねた当初、疑問に思い、ちょうど招聘されていたダンテ研究の第一人者ランディーノ教授に教えを請うていた。
ランディーノは200年前のハインリヒVII世とダンテとの絆について語り、さらにはその200年前のそもそもの発端、「カノッサの屈辱」について語り始める。
「カノッサの屈辱」で対立したのは、教皇グレゴリウスVII世と神聖ローマ帝国皇帝ハインリヒIV世。グレゴリウスVII世はある意味、遣り手で、教皇庁の財政難を一気に解消し、覇権の拡大を成功させた。だが一方で、権力と金に執着したかに見える教皇を、「聖なる悪魔」と呼ぶものもいた。グレゴリウスVII世は権力闘争の結果、ハインリヒIV世を跪かせることに成功するが、それはまた、諸刃の刃であった。最終的に、どの側が勝利したといえるのか、見方は1つとは限らない。
ダンテの時代にも教皇派と皇帝派の反目は続いていた。ダンテは教皇派であったが、策略によって失脚、失意の日々を送る。そんな中で出会ったハインリヒVII世と意気投合したダンテは、皇帝と終生の友情を結ぶ。ダンテの「神曲」には、理想の姿として二元論が記される。教皇と皇帝が互いに照らしあう「二つの太陽」となること。
だが、果たしてそれは本当にダンテの「真意」だったのか。
ランディーノ教授とチェーザレの議論の中に浮かび上がる1つの仮説はどのようなものか。
降誕祭、聖堂に眠る皇帝の墓、「カノッサの屈辱」、ハインリヒVII世とダンテの交友、そして「神曲」に隠された真意、と展開がドラマチックでスリリングである。
巻末の解説によれば、監修者自身もこれは1つの仮説であるといっているが、なかなかおもしろい見方である。
ハインリヒVII世の墓は、チェーザレの時代に破壊され、今では残されていない。やはり仮説であるが、破壊した犯人も次巻に明かされるという。
現存しないハインリヒVII世の墓の作画の過程も明かされていて興味深い。 -
カノッサキター
ダンテキター
ミケランジェロキター -
安心の書き込みと構成。この巻は特にストーリーが進捗した気がしない…。まあ、衣装だなんだを偉い人が気にするのは、部屋で先に待ってろとかなんとかいうのと同じなんでしょうね。それを流せるのが大物って感じ?
今後の政争の火種をていねいに描写しているのが前半で、後半はおそらくはこの先に控える物語の前提となる歴史解説(カノッサの屈辱)という流れです。これで下知識はばっちり(?)。この先の展開を楽しみに8巻を読むことにします。 -
このペースでは、チェーザレが「破壊」を開始するのがいつになることやら・・・
調べものと書き込むことに熱中して、物語が犠牲になっているような気がする。 -
高校の世界史で習ったカノッサの屈辱、当時は受験に出るからと言葉だけ暗記したが、カノッサの屈辱について初めてどういう出来事だったのか知れた。為になるマンガ。少し難しいので、何回も読まないと理解はできないかもしれない。
2010/12/19読了 -
世界史はむずかしい。
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