少女 (KCデラックス)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063758788

感想・レビュー・書評

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  • 親友同士の女子高生二人が主役。共に剣道をやっていたけれど、由紀は祖母の痴呆による家庭内暴力が原因で辞め、敦子は全国優勝するほどだったけれど裏サイトで友人に殺人予告されたことで人間不信になり、辞める。由紀が敦子をモデルに書いた小説は教師に盗作されるが、その教師は復讐にあい自殺。
    お互い秘密を持ち始めたことから二人には微妙な距離が出来、死を見たことで他人よりえらいとひけらかすクラスメイトや彼氏にあてられ、それぞれ老人ホームや小児科病棟に死を見る目的でボランティアに行くことにする。
    湊かなえの小説が原作。

    原作がどうなのかは分からないけど、映画で見た告白と比べるとこの物語はご都合主義なところが多く、女子高生の自意識過剰で思い込みに振り回されがちな点は分かるけど、無理があるし、なんかそこが気持ち悪い。死に触れれば人間が深まるかのような設定が微妙だなぁ。

  • 湊かなえ氏原作のコミック版。高校生の少女二人が主人公。
    ずっと何でも話せる親友だったはずなのに、それぞれが心に傷を負って、暗い秘密を抱えこんだことで、互いの仲もぎこちなくなって、少し離れがちになっている二人。
    一方は家庭内暴力、もう一方は学校でのいじめが原因です。
    少女の心を閉ざす原因は、どこにでもあるわけですね。

    死を見たいと切望する二人は、それぞれに死に近い老人ホームと小児科病棟に、ボランティアに行きます。
    死を見たいという感覚が、よくわかりません。私は極力見たくないんですが、その年頃にとっては、見たことがある人が、上から目線で武勇伝のように話すので、うらやましくなったのでしょう。

    二人とも、報告し合わず、別々の施設に通っているのですが、それぞれに知り合いがおり、話が大きく動いて行きました。
    ちょっと出来すぎの設定の気がします。
    養護学校の女の子、葵が不気味でした。
    父母に健やかに愛されて育たないと、子供は歪んでしまうということでしょうか。

    最後は明るくパワフルに終わります。原作とはラストが違うとのこと。
    『告白』を読んだので、原作のエンディングは、救われないような気がしますが、こちらの読後感は良く、友情も復活してほっとしました。

    はたから見ると、元気でキラキラしているような高校生でも、自分の高校時代を思い起こすと、そんなにきれいなだけの時期でもなく、実際にはいろいろなことで傷ついて心を閉ざしている子が多いんだろうなあと思いました。

    高校生が主人公のため、『告白』よりも使われている言葉が乱暴なのが気になりました。
    湊かなえ氏にとっては、デビュー作『告白』に次ぐ2作目になりますが、1作目の迫りくる恐怖の感覚は、今回は特に感じませんでした。

    それにしても、この人の描く復讐は、半端ないですね・・・。

  • 原作は読んでいませんが、現代の高校生たちはほんとうに悩んでるだなぁ~と感じました。友達は大切にせにゃなりません。

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著者プロフィール

神奈川県出身。
2007年に第21回デザート新人まんが大賞入選受賞でデビュー。
代表作に『リビングの松永さん』(全11巻)。
ほか、湊かなえ原作『少女』コミカライズ版、『花を召しませ』、『唇にキミの色』、
『ギャップリ♂』、『ウラ!うらら』、『ボッコンリンリ』など著書多数。


「2023年 『むせるくらいの愛をあげる(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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