最果てアーケード 2 (KCデラックス)

  • 講談社
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本棚登録 : 168
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063766240

作品紹介・あらすじ

芥川賞作家の小川洋子が初めて書き下ろした漫画原作に、新人ばなれした表現力を持つ新鋭有永イネが挑む、話題の作品第2巻にして完結巻! 火事で父を失ってから、一風変わった店主たちとともに密やかなアーケードを見守ってきた大家の「わたし」。これまで“死の縁”に立たされたお客に寄り添ってきた。が、彼女の身にもある異変が。なぜ、彼女はこのアーケードを動こうとしないのか。「わたし」が抱える重大な秘密とは?

感想・レビュー・書評

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  • 「ふたつめはない」
    お父さんからもらった石鹸も、友達も、お母さんも。
    壊れてしまったら、目の前からいなくなってしまったら、もう取り戻せない。二度と手が届かない。
    現実のルールは厳しい。

    だからこそ後悔して終わるんじゃなくて、最後まで走り抜けた大家さんはかっこいい。
    また小説が読みたくなった。

  • 小川洋子「最果てアーケード」を読んだばかりなのだけど、それを原作とする漫画がある、というので読んでみました。

    全くの新人漫画家さんの有永イネさんという方。
    後書きに連載中は「生きた心地がしなかった」とありましたが、きっとホントのことでしょうね。

    小川洋子ワールド満開の滅びの匂い漂うアーケード街を舞台にひっそりと繰り広げられる小さなお話たち。
    絵にしてしまえば主人公の年齢の推移が読者にはそれと察せられるわけで、その点でも難しかったと思うのだけど、そこは巧みにこなされていて自然に読めたのが嬉しかったです。

    レース屋さん、義眼屋さん、兎夫人、遺髪のレース屋さん、RちゃんにRちゃんのお父さん、そして何よりそれぞれのお店の中の佇まいが違和感なく入ってきてくれたのもよかった・・。
    終盤に向かって徐々に伏線を敷いていってくれてるのも無理なく感じられたし。


    ただ・・・欲をいうならば、主人公の女の子はもっとひっそりした子をイメージしていたんですよね・・・。
    そこだけがちょいとひっかかるところだったけど、でも、新人がここまでやれるなんて!とここは素直に感嘆することにいたします。
    (*^_^*)
    お疲れ様でした。
    いい仕事をなさいましたね。(上から目線でゴメンなさい。重ねた年に免じて許してください。(*^_^*))

  • (2015-11-03L)(2015-12-27L)(2017-02-19)(2022-02-12)

  • 1,2巻読了。
    そうきたか…生死を身近に感じる不思議な空間。

  • マンガ版は、小川洋子さんの原作をベースに、もう一歩踏み込んだ解釈をしたり、シーンを、台詞を入れたりしていて、両方セットで楽しめる作りに。小説版がセピア色の空気に彩られたゆったりした世界だとしたら、マンガ版はもう少し光りがあたって、生き生きと動き出すかのような。

  • 作画者の及び腰を良い方向にとらえればより幻想的に、と見られるが、モヤっと終わってしまったとも思える。

  • 久しぶりの漫画日和。
    しずかな世界を漫画にしてがやがやしたかんじにしちゃってるなぁと。
    イネさんがんばれ。

  • 小説とコミックふたつの要素で創りあげることができた物語だったのだと。
    最後の書き下ろしがよい。

  • 社会から見放された存在を見事にすくい上げていく作品。原作は小川洋子。死や影、不安という事象や感情、そしてそれに伴う小物すらも見放さずに取り上げていく作風はさすが。退廃的にならず、しかし、幻想的にもなりすぎず、漫画というフィルター内で生き生きと描き出しているのは、漫画家の力量に依るものであろう。この後に発行された原作者による小説も一度は読んでみたい。

  • 死とは何か、優しい気持ちで学べる

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著者プロフィール

1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。その他の小説作品に『猫を抱いて象と泳ぐ』『琥珀のまたたき』『約束された移動』などがある。

「2023年 『川端康成の話をしようじゃないか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小川洋子の作品

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