- 講談社 (2012年12月13日発売)
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感想 : 37件
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Amazon.co.jp ・マンガ (226ページ) / ISBN・EAN: 9784063767513
作品紹介・あらすじ
小学校卒業と同時に祖父の介護のため地元・福井にもどることになった綿谷新。「かるたを続けてたら、また絶対会える」離ればなれになるかるた仲間の千早と太一と交わした約束を胸に刻んでいたはずなのに・・・・・・。厳しすぎる現実をきっかけに、新はかるたへの想いを封印してしまう。新にいったい何があったのか? 末次由紀が描きたかったエピソードをベースに紡ぐ、まぶしすぎる青春かるた小説、第2弾!!
感想・レビュー・書評
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小説ちはやふる第二弾は、新の福井編。
小学校卒業と同時に福井へ帰って行った新の物語。
大好きで、尊敬していた祖父の介護を進んでやり、よくなることを信じていた新が切ない。
本編で見せられた新の記憶の断片が、見事に繋ぎ合わされてこの小説になったこと、ちはやふるファンなら疑うべくもないだろう。
そして、本編で語られることのなかった部分にさえ、こんなに深い物語がきちんと折りたたまれているということ。
今回は、千早と太一と新という主要人物だけだったけれど、
登場人物のすべてにきちんとした背景があり、たとえスポットライトを浴びなくても、
それぞれの登場人物が各々重ねてきた日々の上に今の人となり、いわばその人の思考回路が出来上がっているという、リアリティを与えてくれている気がする。
だからあんなにも登場人物たちが個性豊かなのに突拍子のない人は一人もいないし、読者である私たちは登場人物の誰かに親近感を抱いたり、身近に感じたりできるのだと思う。 -
漫画ちはやふるの小説版第二弾。
綿谷新の、東京から福井へ戻ってからの話。
新と祖父、幼馴染との日々。
漫画に出てくるキャラクターもちらほら出てきて、ちょっと得した気持ちに。 -
二巻は新の中学生編。
マンガでは断片的に描かれていた新とおじいさんとの話が一冊にまとめられていたため、とても分かりやすく、新に感情移入できた。
欲を言えば、おじいさんを亡くしてから立ち直るまでの話も読みたい。マンガでは千早たちメインのため、詳しくは語られていなかったので。
おいしいポジションだったのは由宇。
新のことをすごく思っていて、新も信頼していて、この小説だけを読んだら、この後二人はくっつくに違いないと思ってしまいそう。
とくに新が「応援してくれていると思っていた」と言ったくだりは萌えた!
その分、「東京の友達」の話をされた時の由宇の気持ちを思うと切なくなった。
千早が新に会いにきたときも、胸が苦しくなったのではないだろうか、と自分のことのように複雑な気持ちになった。
本編では新だけでなく、北央や富士崎のメンバー、名人やしのぶちゃんなど、一巻には描かれなかったサブキャラクターの話がちらほら詰め込まれていたのが嬉しかった。
新の対戦相手として出てきたり、名前だけ出てきたり。サブキャラクター好きな人も楽しめることだろう。
読み終えた後、もう一度新目線でマンガを読み返したいと思える良作だった。 -
新田の過去。変貌の理由がよくわかる話になっている。
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福井の新編。
予想はしてたけど、新の中学時代は、ほとんどが介護の日々。
本当に、辛かったねぇ…
中学生で家族の介護をここまで背負う事は、普通なかなかない。それを進んで引き受ける姿に、改めて新の祖父への愛情の深さを感じる。
現代の中学生は、老いと身近に接してさえいないだろうから、1巻のように読みやすくはなかっただろうけど、これを読んだら、祖父母はお年玉の時だけしか用はない…なんて考えはイカンと思って欲しいなぁ。
綿谷永世名人のプレイスタイル、もっと静かなタイプかと想像してたので、ちょっと意外。コミックスを読み違えたか。
由宇とは、少なくとも新は、兄妹そのものといえるくらいに遠慮のない仲かと思っていたから、その辺りもちょっと意外。 -
新の中学時代の話。
祖父の介護で大変な様子から、亡くなって新が荒れて立ち直るまで。 -
『ちはやふる』の、
中学生編ノベライズ全4巻の2作目です。
原作(漫画)は、
プロローグ的な小学生編の後(卒業後)、
離れ離れになった中学生編をスルーして、
本編の高校生編がスタートしましたが…、
スルーされた中学時代のエピソードには、
本編にも重要な影響を与えたものも多く、
本編で断片的に語られていた中学時代を、
本シリーズでは1本のお話としています。
本作品(2作目)は、
福井に帰った新のお話…、福井編です。
ぶっちゃけ、このお話が読みたくて、
本シリーズを読んでいます…f(^_^;)
『ちはやふる』の、最重要キャラであり、
常に、作中で存在感を出している一方で、
直接的な登場、描写は決して多くはなく、
どこか神格化?された感のある新ですが、
天才といぅよりは秀才肌の、綿谷新の、
強さと弱さ、危うさと拠り所の所以が、
中学生としては重過ぎる負担の中から、
読み取ることができました。
あと…、新の福井弁ね…、
福井人的には、やり過ぎ感?もありますが…、
県外の方には、そんな感じなんでそぅね…??
作品全編全力で、福井押しされています…(笑)
なんかね…、由宇ちゃんが健気で切なぃな~。 -
【図書館本】思った以上に切ない話で涙腺刺激された。中学生男子とは思えない新の健気さに驚く。そりゃポッキリいってもおかしくないわー。前巻より主題がはっきりしていて読みやすかった。残り2冊も同様に楽しく読みたい。
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新の福井に戻ってからのお話。祖父の介護で家族や周りの人とかの暮らしぶりが描かれていた。
それでも祖父を喜ばせようとかるたで頑張る新の姿には並々ならぬ努力があったことだろう。 -
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最初、マンガの本編と、物語進行のテンポが違うことや、登場人物のセリフが違う(日本語としてかなり整備された言葉遣いになっている)ことが気になってしまったが・・・だんだん引き込まれていった。
それに、マンガではよく分からなかったカルタの技(例えば「渡り手」)などがどんなものかも、しっかり説明されていて、それもとてもよかった。
新をはじめとする、綿谷家の暮らしがきちんと書かれているのがすばらしい。
衰えていく大好きなお祖父ちゃんを支える新の気持ちが痛々しかった。
それから、マンガではあまり大きく扱われない、隣の家の由宇ちゃんがとても存在感がある。
なんだか、このままだと千早とではなく、新は由宇と結ばれるのではないか、とさえ思った。 -
1巻がイマイチだったので、、期待しないで読みましたが2巻は良かった!
新とじいちゃんのかるたへの思い、マンガではチョイ役だった由宇が新を支えてくれてたんだってところが泣けましたー。
・゜・(ノД`)・゜・。 -
新の中学時代のお話。すごく面白いか?というと別にそんなことはないのだけど、千早太一編よりはよかったかな。
この物語を先に読んでたら、幼馴染の女の子の気持ちに感情移入して切なくなると思うんだけど、千早とのストーリーをすでに知ってるから、ひたすら「この子邪魔だな」としか思えなかった(^^;; 嫉妬する気持ちとか、わかるけどねー。要らないわ。 -
コミックス20巻の前後に読むと、本当にすとんと心におちてくる物語です。
新(あらた)の「清々しいまでの集中」力が、どんな情動を越えて生まれたのか、よくわかります。
尊敬する祖父の心が病気にむしばまれて行くのを見守る悲しみに、新(あらた)の心が悲鳴を上げているとき、幼なじみが、競技かるたにつらなる仲間が支えてくれました。
新の強さが、一人で育ったのではなく、多くの人に背中を押してもらって得られた強さであることが分かります。「ちはやぶる」までの強さは素質と努力の混交だと感じられます
21巻がより楽しみになる「小説 ちはやふる 中学生編(2) 」でした。 -
ちはやふるの世界は深くなるけど、切なくて重い。
どれだけお爺さんを敬愛していたかが、痛々しく伝わってくる。
『ちはやふる』を知らなくても介護テーマとしても読める良い小説だと思った。 -
コミック20巻を読む前に読むと、キャラの理解に深みが加わります。
コミックでは描かれなかった新の中学生時代。祖父との関係、幼馴染みとの関係などが描かれています。 -
明るい展開になったと思ったらすぐ暗い展開になり・・・重たい作品でした。
そんな中でも前向きになろうとする主人公の姿もさることながら、
それを支える周りの人(特に主人公の幼馴染)の献身的な姿に感銘を受けた。
1巻と大きく異なり、曇り空の中で物語が進んでいく感じ。 -
中学時代の新のストーリー。
病気の祖父を元気づけたいがゆえのプレッシャーと、理想のかるたに近づけない焦り、進行する祖父の病、介護疲れ、いろんなものと闘いながらもかるたを続けようとした過去の葛藤を知ることで、孤高の存在である新の強さの基盤が見えたような気がします。
原作だけでは気づかない、幼馴染の由宇ちゃんの存在の大きさ、新母の芯の強さもわかって良かったです。折々に入る和歌の意味も深くて、もっと勉強したい気持ちにさせられました。
小説版一巻も良かったですが、私はこちらをお勧めしたいです(*^^*)
著者プロフィール
時海結以の作品

末次さんの温かい視線が注がれていて、だからこそみんなが愛おしくなるのでしょうね。
...
末次さんの温かい視線が注がれていて、だからこそみんなが愛おしくなるのでしょうね。
アニメの第二弾が1月から始まりますね♪
生き生きと動き回る太一☆が見られると思うと
今からドキドキワクワクしちゃいます(*'-')フフ♪
そも、うちの方でも放映されるのかな…
私個人としては、千早&太一、新の物語だけでなく...
そも、うちの方でも放映されるのかな…
私個人としては、千早&太一、新の物語だけでなく、
原田先生や桜沢先生、須藤くんの外伝も読んでみたいものです。
きっと彼らなりの歴史ってあると思うんですよね~(*´▽`*)ほゎ