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  • Amazon.co.jp ・マンガ (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063767780

感想・レビュー・書評

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  •  近年女性向けコミックについて造詣が浅いと思ったのでそっち方面の作家さんたちが多く活躍していて勢いのある雑誌を購入。初購入ながら全作品キレイな雰囲気を保ちつつ、キャラたちの感情がよく伝わってくる作品ばかりでした。

     連載物でいえば「千年万年りんごの子」しかコミックスは購入してないのですが、話題の「昭和元禄落語心中」にすごい惹かれました。落語家として背負うもの。名、家、弟子などそれぞれ落語というひとつの表現方法をするだけのために重くのしかかる。舞台ではそんなそぶりを一切見せず、自分の全てをもって噺に集中する姿はまさにプロだなと思いました。そんなプロでも人間としての弱さも持っている。師匠が漏らした後悔を汲み取り、それでもなお自分の感謝を伝える菊比古が凛々しくみえました。コミックス買い揃えねば

     恐怖で縛られる怖さを描いた「八百比丘尼」、青臭さ溢れる「ガスタンクと私」、死の一瞬に幸せを届ける「その春」など力ある読切も輝いていました。なかでも惹かれたのは「その春」。必ず人に訪れる「死」に連れ添い、悔いのない最後のため死神は死者に餞を渡す。人を笑顔にして見送る死神がいるっていうのは心温まるストーリーでしたし、梅の木々が風によって散らばる見開きシーンはとてもキレイでした。

     連載作、読切両方ともバランスよく魅力ある雑誌でした。隔月雑誌ということでお金のほうも安心ですしこれから購入し続けたいと思います。

     

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