月と指先の間(1) (KCデラックス)

  • 講談社
3.54
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本棚登録 : 108
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063774306

作品紹介・あらすじ

仕事も恋愛もやり尽くした!? 少女漫画家・御堂アン。仕事も人生もベテランだけど、未だ慣れないことだらけ…。いいかげんな彼氏・川藤や、苦手な編集長・黒月との微妙な関係に揺れたりする中、今宵もアンは漫画を描く、月の光の下で――。

仕事も恋愛もやり尽くした!? 少女漫画家・御堂アン。仕事も人生もベテランだけど、未だ慣れないことだらけ…。いいかげんな彼氏・川藤や、苦手な編集長・黒月との微妙な関係に揺れたりする中、今宵もアンは漫画を描く、月の光の下で――。

感想・レビュー・書評

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  •  なんと、55歳の独身ベテラン少女マンガ家が主人公である(絵はとても55歳に見えないが、いわゆる「美魔女」という設定なのだろう)。
     1巻の展開からして、主人公が作品を連載しているマンガ誌の、10歳年下の独身編集長との恋愛がストーリーの軸になっていくようだ。

     大人のラブストーリーとしても楽しめるが、それ以上に、マンガ家の暮らしぶり・仕事ぶりのリアルで赤裸々な描写が面白い! かつての『編集王』などよりも、さらにリアルだ。

     しかもそれは、マンガ誌もコミックスも売れなくなった「いまどきのマンガ界」の厳しい状況を、そっくりそのまま反映した生々しさなのだ。
     たとえば、主人公・御堂アンの、次のようなモノローグ――。

     《かつて少女漫画が一番売れていた頃
     私の重版と初版の収入はほぼ同じくらいだった
     今は重版はほとんど無い…》

     うーん、生々しい。

     あたりまえだが、マンガ界も出版業界の一部である。ゆえに、出版業界の片隅に身を置く50代フリーライターである私としては、アンのセリフやモノローグにいちいち共感してしまうのだ。
     そもそも、この作品に出てくる「マンガ界あるある話」の多くは、そのまま「出版業界あるある話」だし(私も最近、仕事で書いた本の重版はほとんどない)。

     読者に夢を売る恋愛マンガを描きながら、まったく「ドリームブレイカー」な少女マンガ家の日常。それを赤裸々に描きながら、なおかつ「大人のラブストーリー」として成立させてしまうあたり、作者の力技がスゴイ。

     オッサンの私にはさすがに『Kiss』は恥ずかしくて買えないが、今後コミックスを買いつづけることに決めた。

  • 50代ベテラン少女漫画家が主人公。

    顔立ちのせいでその歳には見えないっていう人もいるので、特に違和感なく読めてます。
    少女漫画脳には共感できるし。
    今後の恋愛展開期待してます!

    ネームの妖精ジョルジュはメルヘンすぎてちょっと‥と思っていたけれど、この主人公ならこういう存在があってもなんか納得。

    稚野先生ご本人もトイプードル飼ってらっしゃるし、たしか名前も一緒かな?というところにどこまでご本人を投影してるのかな‥とその辺は少し興ざめ部分かな。
    (せめて犬種を変えるか、名前は別にしてほしかったな)

    漫画家のお金の話、具体的な数字を出してくれてるのがリアルで良い。

  • 恋愛コミックのkissで、主人公が55歳…
    衝撃でした。
    社会派コミックではなく、恋愛系…それも、若返るなどのファンタジー要素もない現実設定。

    外見は20〜30代ていうのも、今の40代をみていたら、近い将来にやってくる現実なのかな、と。

    要チェック漫画かもしれません。

  • 55歳には見えないのでちょっと無理のある絵柄かなぁ。可愛い系の絵なので余計にそう感じてしまう。漫画家さんの流れというか、お仕事事情がわかりやすい。編集長、45歳なのか・・・こちらもちょっとなぁ・・・リアリティ(は求めてないけどさw)が感じられないのよね、この絵だと

  • 『東京アリス』の稚野鳥子先生の最新作。
    東京アリスは読んだことないですが、タイトルと絵が素晴らしいので購入しました。
    女性漫画家の現実と恋を描いていますが、アン先生が55に
    見えなくて可愛らしいです。
    個人的に好きなのが黒月。メガネ男子好きなので…。
    無表情なのもツボを突いてますね。

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著者プロフィール

8月25日生まれ。「半透明のトビラ」でデビュー。95年『ぶーけ』でスタートした「クローバー」が絶大な支持を受ける。恋と買い物の微妙な関係を描いた「東京アリス」を『Kiss』で連載中。

「2012年 『東京アリス(8)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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