黒白(下) (KCデラックス イブニング)

  • 講談社
3.25
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063774795

作品紹介・あらすじ

自らの運命が導く罪に怯える日来ユキは、願いをかなえるため大鳥居の下で「ゆきおんなさま」に出会う…果たしてその存在とは。そして謎の大地主「神楽刈家」とは…すべての謎が今明らかになる。モーニングにて『とりぱん』大人気連載中のとりのなん子が綴った初めての本格"物語"作品『黒白(こくびゃく)』、その圧倒的な世界観とともに終幕を迎える下巻!まだ見たことのない“とりのなん子”が、ここにある。

感想・レビュー・書評

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  • すごい。とにかくすごい。
    期待以上、想像以上。

    みゆきもユキって入ってるもんなぁ。

    これ、カラーだったら欠月のばっちゃも若い頃から白髪だったのかな。

    入れ替わったあと、頬の傷が鏡に写したように逆になっていたり、睫毛がみゆ仕様になっていたり。

    張っちゃの葬式での空気読まない子どもさや、すべてどうでもよくなってしまった龍や、直前で読者がえっ?て思うような描写も、あれが観察者みゆきの目を通さない本当の姿だからか、後の成長ぶりを見せるためのものか。

    龍は成長したのか村の呪縛を解かれてもとに戻っただけなのか微妙なところでしたが。

    そして角倉さん!
    化けたなぁ!
    ラストのシーンはきゅんとしました。
    二番目のユキも外の男の人をちゃんと呼んでたわけですね。

    時にばっちゃですが、100歳大往生の月の夜、迎えに来たのは果たして結婚相手の方だったんでしょうか。
    ずっと長らく声がわからなくなっていた彼は、外に連れ出そうとした方なのでは?
    だって靴が……ねぇ。

    山に住まうものが隣り合わせに感じる暗闇。
    見えぬ混沌の中には死と恐れと欲望と、一握の希望。
    村という名の箱から出たいのは混沌も同じ。
    くべられ続けた他人の欲望にあおられて巨大化したものを封じ込める、もとい精算するのがおゆき様の仕事。
    それはまさに村を守ることであり、闇夜と常世と現し世の境にいる者だからできること。

    クライマックスは見事に機構にはめてきたなという感じでした。

    グレーの上巻、白の中巻もすごくよかったけど、急転直下で黒に落とし込んで見事に解いてみせた下巻のは圧巻でした。

    あー、すごいの読んじゃった。
    もう一度上巻から読みたいです。


    捕捉
    舞台は岩泉?
    かくらがりさま か くらがりさま くらがりさまか

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著者プロフィール

岩手県出身。9月24日生まれ。2004年、「第17回MANGA OPEN」へ応募し、大賞を受賞。応募作『とりぱん』が2005年4月よりモーニングにて連載化。

「2012年 『とりぱん(13)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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