ライトノベル(1) (KCx(ARIA))

  • 講談社
3.65
  • (19)
  • (37)
  • (30)
  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 309
感想 : 28
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063805130

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 大学生ライトノベル作家の元へある日一通の奇妙なメールが届く。
    その日を境にして彼は自著の見立てともとれる連続殺人事件に巻き込まれていくのだが……

    暗躍する謎の少年。胡散臭い刑事。
    自らの作品を模倣するように次々起こる猟奇的な事件が「日常」を浸蝕していく……

    フィクションに触発され犯罪に走るという言説は事実か?はたしてフィクションはそこまで影響力を持つのか?
    フィクションの作り手及びその享受者にとって避けて通れない命題に斬新な切り口で挑んだ実験作にして意欲作。ライトノベルの見立て殺人を行う黒幕は、これを一種の実験と称している。

    いわく、―「我々は創作が人間にもたらす影響を追究します」−

    逆転の発想、認識の倒置。あくまで「追究」であって「追及」ではない。
    事件が起こると犯人が偏愛していた漫画アニメゲームの影響が取り沙汰されるのは昨今の常だが、この犯人の動機は斜め上すぎる。

    「本当かどうかわからないならわざと混ぜてみればいいじゃない?」

    一巻はまだ序章にすぎず、犯人の正体はおぼろげにも掴めない。
    しかし引き込む力は十分にある。
    ライトノベルの愛読者はもちろん書き手志望者なら主人公の創作スタイルにシンパシーを抱くだろうし、問題提起にも興味を示すはず。

    ブログやツイッター・携帯など、すっかり世の中に浸透したツールが頻繁に登場し、事件の進展の鍵を握るのも面白い仕掛け。

  • 電子書籍で無料で読んでいたので油断していたら、
    なかなか面白い!ぐいぐい読んでしまいました。
    そういう目のつけどころ、なるほどね~
    1巻の勢いを失わず、完結してほしいと思います。

  • 創作物が人に与える影響とは…
    プラスに与える影響(スポーツや競技をやってみよう等)があるなら、マイナス影響もやはりあるのかなぁ…、どうだろう?
    気になる伏線が色々と張られているので、続きが気になりますね。

  • ずっと探しててようやく読めた…だけにガッカリ

  • フィクションは犯罪の引き金になりえるか?

    たぶん読者よりも、(考え抜いて作品を世に送り出している)作家さんが一番ドキッとするテーマを、なるしま節で読めたのが何よりよかった。
    なるしま作品では1番好きかもしれない。

    スラム○ンクの引用はちとズルイなーと思ったけど、創作が持つ影響力が一瞬でわかるセリフで、とても印象に残った。

  • なるしまゆりがこういうものを描くとはなぁ。
    少年魔法士とかって完結したんだっけ。

  • 話の導入は結構良い。見立て殺人モノとみせかけてのさらなる仕込みがありそうな。強いていうなら、作家と刑事の見分けがつかない時があったりなかったりのモヤッと感がアレなだけ。

  • シリアスで重いストーリーなのに、独特の言い回しやキャラクターの性格のおかげでテンポよく読めます。
    なるしまさんらしい作品。
    不死者あぎとや少年魔法士、少年怪奇シリーズが好きな人はこの作品も嵌ると思います。
    主人公の左々暗先生と警察官の遣り取りが面白い。

  • なるしまやっぱいいわー。
    遅筆だろうがなんだろうがいいもんはいいわー。

  • そこはかとない怖さを感じます・・・。
    なんでしょうねえ。なるしまさん独特の言い回しや場面展開のせいでしょうか。
    とにかく、がんばれ主人公!と言いたくなります。

全28件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

性別を問わず、多くのファンを持つ実力派作家。
代表作は『少年魔法士』『鉄壱智』『ライトノベル』など。

「2014年 『ぼくと美しき弁護士の冒険(3)<完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

なるしまゆりの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×