廃墟少女 (KCx)

著者 :
  • 講談社
3.97
  • (47)
  • (42)
  • (36)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 520
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・マンガ (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063806120

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  •  『艶漢』という漫画が評判良く、なにかのランキングみたいなものに取り上げられていたのでBooklive!で購入してみました。

    ・廃墟少女
     男勝りな感じの少女・風子。
     彼女は三年前の夏、町外れの工場廃墟に五日ほど閉じ込められており、その間の記憶を失っていた。
    (男勝りと言うか、偉そうなだけと言うかなんと言うか。クラスメイトの噂話に対して、いきなり机を蹴り飛ばしてウルセェ!と叫ぶ人間なので、心が寄り添わない)
     百花という、大人しく可愛らしい少女と仲が良い。
     百花の家は自営業で、最近調子があまり良くないらしく、それを心配する風子。
     そんな折、百花に誘われ彼女の家に泊まることに。
     両親に連絡をし、百花の家に向かう最中、風子はいきなり背後から殴りつけられ気を失う。
     目覚めた先は以前閉じ込められた廃墟、眼前には百花。
     どうやら百花は、風子に三年前の記憶を思い出して欲しいらしい。風子も自身の記憶に興味を持ち始め、おのれの記憶を辿り始める、というお話。
     凶悪な目をする、という前フリからのいきなり椅子で殴りつけて気を失わせるって、だいぶアクティブだな……。

    ・音楽が見える男
     音楽教師、澄田。うだつの上がらない教師。
     彼がオルガンを弾いて演奏しようとしたり、誰かの音楽が聞こえたりすると、彼にのみ見える映像化された音楽たちが現れる。
     彼自身が演奏をしようとすると悪魔が現れてしまい、演奏することができない。
     周りは嘲笑する。
     困り果てたそのとき、変な男に声をかけられ押し問答をしているうちに変な薬を飲まされ、過去の自分と向き合うことになる……。
     サクセスストーリーというか、自分の汚い部分と向き合って前に進めたお話。

    ・箪笥少女
     双子の兄は医者だった。一週間前に亡くなっていた。それを知らぬ患者が、往来で兄だと思って声をかけてきて、いきなり涙を流し始めたので、慌てて家に連れてくることになった。
     彼女・こづえは、兄から無料で診察を受けており、二ヶ月前から来なくなったので探し回っていたのだと言う。箪笥の中でしか安心できないと言う、一風変わった彼女。
     初恋のお話。姉が凶暴過ぎたと思いつつ、まあまあ好きな作品。

    ・帽子の上の丘
     帽子職人の主人公。たいへんにスキルがあってたいへんな売れっ子。お金儲けが大好きで仕方ない。
     あるとき国王から依頼が入り、喜び勇んでお城に向かうものの迷ってしまいたいへんな目に……。
     コメディ色がだいぶ強い。

  • 三浦靖冬を彷彿とさせる廃墟趣味だが、ストーリーはもう少し軽めで、ややおちゃらけている。もう少しシリアスに描いてもらえれば面白いのだが、このくらいでとどめておくほうが読者層が広くなるのかも・・・

  • 読んでないけど少女小説の挿絵で印象深くてジャケ買い。人物も背景も美しく、話も魅力的で引き込まれた。

    「廃墟少女」
    白セーラー服に身を包んだ少女2人と廃墟。拘束される原因となった記憶の回復に伴い、明かされていく謎。ミステリアスで一気読み。キャラクターは、風子よりも、儚げなのに時折恐ろしいほどの瞳を向ける百花が好き。表紙の折り返しの黒セーラー服も良いな。

    「音楽が見える男」
    音が可視化する音楽教師。映像としての音が幻想的でファンタジー。キャラクターが外見外国人なのに、名前が和名なのが面白い。

    「箪笥少女」
    幻覚を見る病気の少女と箪笥と自信のない青年。箪笥の中の少女という描写がまるで「魍魎の匣」のよう。あれほどみっちりじゃないけれど。彼が自分の恋に答えを見つけるモノローグが印象的。

    「帽子の上の丘」
    コメディ。帽子職人と廃墟。帽子のデザインが繊細ですごい。ラストの転換に驚いた。ラスト読んでタイトルが初めて分かった。

  • 「音楽が見える男」できればこんな風に音を眺めてみたい。
    廃墟よりも幻想的な絵の数々に惹かれてしまった。
    趣旨が違うとこに目がいってしまって、作者に申し訳ない気分。

  • もともと尚月地さんの絵が好き、ということもあり購入。
    退廃的な雰囲気が好きな方にはオススメできますが、そうじゃなければあまりオススメできないかもしれない。
    個人的には、箪笥の少女の短編が好き。

  • 絵は綺麗で読みやすかったです

  • タイトルと表紙を書店で見て、音速でレジへ向かった。中身は直感に違わぬすばらしさ。どの話も耽美でレトロな雰囲気がおいしく、特に表題作は完璧。

  • 廃墟少女
    音楽が見える男
    箪笥少女
    帽子の上の丘

    「廃墟少女」と言うタイトルと絵に惹かれて、思わず衝動買いをしました。
    「廃墟」と「こわれゆくもの」をモチーフにした作品。

  • 全く存在を知らんかったんやけどもジャケ買いしちゃった。
    話自体はそんなに好みではなかったんやけど、表題作は少女のまま時間がとまるっていうよくある少女象が描かれててよかった。
    廃墟の絵はすごくきれいだったよ。

  • 美しい!表紙見ただけでも美しさが分かりますが、中身の描写も美しかったです!
    廃墟と少女とか、箪笥と少女とか、組み合わせがツボ過ぎる。
    白黒のはずなのに、まるでフルカラーマンガ読んでるみたいな気分でした。
    天使や妖精や花や廃墟の描きこみが素晴らしいです!
    これ、本誌で読みたかったなあ。

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

尚 月地(なお つきぢ)
漫画家・イラストレーター、女性。2008年9月にデビュー単行本の『艶漢』を発売。これが代表作となる。

廃墟少女 (KCx)のその他の作品

尚月地の作品

廃墟少女 (KCx)を本棚に登録しているひと

ツイートする