ラン・オーバー (講談社ラノベ文庫 い 5-1-1)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 46
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063814767

作品紹介・あらすじ

湊里香が転校してきてから、クラスは一変する。いじめのターゲットにされても動じない彼女はあるとき伊園を呼び出した。湊に秘密を知られた伊園は、言われるがまま同棲生活をスタートさせる。不思議な彼女は伊園にあることを提案する。それはいじめのリーダーカップルに反撃すること。はじめは気乗りしなかった伊園も、次第に湊の意見に賛同するように。いじめのターゲットの原を巻き込み、三人の過激な反乱が始まが、湊の本当の目的は誰にも想像がつかない恐ろしいものだった……。第4回講談社ラノベ文庫新人賞佳作受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • アキバブログで話題となっているのを見て、読むのを楽しみにしていた作品。期待に違わずブラックで後味が悪く、面白かった。ストーリーは割とシンプルで、いじめが横行するクラスに転入してきた女生徒がいじめの新たなターゲットとなったが、強烈な仕返しをし、いじめられていた生徒に協力してクラス全員に壮絶な仕返しをする物語。
    ヒロインは普通じゃない、一般的に見て頭がいかれているとしか思えないが、そもそも裸で土下座を強要し、殴り蹴り金をとり人間の尊厳をとことん奪い尽くす暴力を振るうことこそ、頭がおかしい。自殺にまで追い込まれた人間がおこなうに相応しい仕返しとはなんだ?理由があれば暴力は許されるのか?ヒロインのある意味真っ直ぐである意味真っ当な、やられたらやり返せという信条がストレートで良い。
    主人公は息を潜めて一日を過ごし、時間を浪費することで一日一日を潰して生きてきた。思ったままに反撃をすることで、今までどれだけ馬鹿げた我慢をしていたかと笑えてくる。息を潜めて目立たぬようあらがわぬよう静かに過ごしていた日々と比べれば、やりたいからやる日々がどんなに生きている感じがするだろうか。

    J・さいろー「絶対女王にゃー様」や江波光則「ストーンコールド」と似た退廃的な雰囲気を感じる。こういう作品はものすごく好きだ。いびつで普通じゃない型から外れた人間を見ることにより、自身はまだまだ普通だと安心できる。誰にでも薦められる作品ではないが、雰囲気が好きな人間にはおすすめできる作品。

  • 1冊。日常に何となく不満な少年の押し掛け美少女とのチョツト危険でエッチな同棲ライトノベル、と作者があとがきでのたまう、いじめという犯罪を楽しむ畜生の奴らへの反撃に溜飲が下がる思いをした続きが"やり過ぎ"と世間的には思える事態になだれ込む無間地獄ライトノベル。
    各章のタイトルはピクシーズというアメリカのロックバンドの曲名。
    やり過ぎなのか正当防衛なのか、復讐なのか暇潰しなのか。自分の頭が割られ脳みそををさらけ出されたみたい。
    一番の被害者の生徒の顛末がやりきれない。遣り返しても尊厳を奪われる。そんなことするな!

  • http://kino.hateblo.jp/entry/2015/07/15/213242

    これはイカれた人間の復讐物語などではなく、「箍」の外れた人々がイラつく奴等を「皆殺し」にする、そんな自由への賛歌なのだ。

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