作品紹介・あらすじ
突然起こる謎に包まれた事件、そこに颯爽と現れ、華麗な推理を披露し解決する――それこそまさに、名探偵。
まるでその名探偵のように振る舞う少女、霧ノ宮才華は、僕・日下部秀一の一つ上の先輩だ。しかも家が日本主力財閥の一つだとかで、つまりお嬢様である。本来ならば僕みたいな平凡学生が近づけるような人ではない。それなのに、なぜか僕は先輩の助手にされている。
事件現場へ赴き、積極的に首を突っ込んでいく名探偵スタイル。それに僕が辟易としている中、ついに本物の殺人事件が起こる――!!
「深き闇の中を彷徨いし謎、この私が白日の下に暴いてみせよう」
先輩の推理が閃き、瞬く間に事件の謎が――解けないのである。
感想・レビュー・書評
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ラノベらしさとミステリー要素があって、猟奇殺人事件ということで最初はワクワクして読めた。
ただ、犯人が初登場したあたりから怪しかったのと、後半の緊迫感があまりなかったのが残念。犯人がちゆちゃんを狙うかと思いきや狙わず、犯人であることをあっさり認めてしまうのも…。後、ちゆちゃんを天使として崇める犯人像と犯人がどうにも一致しなかった。
良かったのは叙述トリックを仕掛けてるあたり。今回のは犯人に思わさせられた人物が犯人らしくなかったので、読み返してすぐにわかってしまったのが残念だけど、なかなかよかった。
ミステリーとして読むと、う~ん?だけど、ラノベとしては面白かった。
著者プロフィール
■著者
御守いちる(みもり・いちる)
2016年『お前を、祝ってやろうか!?』で第5回講談社ラノベ文庫新人賞の佳作を受賞し、作家デビュー。2018年第1回小説家になろう×スターツ出版文庫大賞で『あやかし食堂の思い出料理帖』がほっこり人情部門を受賞。著書に『白龍神と月下後宮の生贄姫』(スターツ出版)、『鬼束くんと神様のケーキ』(アルファポリス)、『平安陰陽怪異譚』(マイナビ出版)などがある。
「2023年 『狼様の運命の花嫁』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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