亜人ちゃんは語りたい(4) (ヤングマガジンコミックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063828528

作品紹介・あらすじ

ますますカワイイ&ハートフル、大ヒット亜人コメディ! 女子高生のバンパイア、デュラハン、雪女、そしてサキュバスの教師--。4人の亜人〈デミ〉ちゃんたちの青春はますます本格化! 本格的な青春ってなんだ?? それはきっと期待と不安がめまぐるしく入れ替わる毎日! 今巻では、デュラハンの京子と雪女の雪の秘められていた生態が明らかに・・・・!?

感想・レビュー・書評

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  • 私は1巻のレビューにこんなことを書いた。「亜人は亜人。人間は人間。ある程度の偏見を持ち、ある意味野次馬的な興味も持つ。実際それが普通であり、この物語に聖人君子は必要ない。」と。やはりテーマはそこにあった。亜人と人間は違うのだ。それを認識し、行動に移すことこそが正しい接し方だということだ。今回登場した教頭先生はキャラづけとしては嫌味な風であったが、この先生もまた亜人の生徒を3人、先生を1人受け入れた学校の教頭として為すべきことを為しているのだ。恵まれた環境は与えられるものじゃなく、作っていくべきものなのだ。
    とはいえ、亜人ちゃんたちの事をここまで気にかけ、考え、ともに歩んできた人物がこれまで高橋先生だけであったという事実。しかし、物語は動き始める。ついに生徒たちが気づいたのだ。高橋先生がこれまでにやってきたことを。そしてその生徒たちは行動に移す。これは高橋先生の役目の半分は終わったようなものだと思う。ところで、アニメはこの4巻までと、予告にある5巻のプールの回までになっている。それ以降の展開は。亜人ちゃんが増えるとかなんとか。このバランスに入っても浮かない子らだといいな。

  • 第24・25話はちょっと趣向の変わった面白い回。
    これまで鉄男は教師として、そして生物学を専攻した者として亜人の生態に関して助言してきた。それがこの回では京子の要望もあり別分野の物理学を専攻する相馬によってデュラハンの生態が解き明かされていく
    と言っても、ここで交わされる会話はその場の思いつき的な自由な発想に基づいたもの。デュラハンの生態がしっかりと解明されるわけではない。
    けれど、相馬が発した別分野からのアプローチによって京子は影響を受ける。
    勉強が得意でクイズに応えるような感覚でテストを受けてきた京子。それが自分の身体には無限の謎や世の中を変える可能性が秘められていることに気づき、自分がデュラハンを研究すれば良いんじゃないかと思い至る。学生だからこそ、これから様々な進路を選ぶことが出来て、自分の未来を夢見ることだって出来る
    京子が新たな一歩を踏み出し始めたことを感じさせるエピソードだった


    第29・30話はまるで最終回のようなエピソード。本当にここで終わるわけではなくて、一学期の総括として用意されたものかな
    本作はこれまで鉄男と亜人達の会話劇を中心として描いてきた。その中では亜人特有の悩みを解決することも有ったし、彼女らの仲を深めるような手助けも有った。
    でも、それって逆を言えば学校内での亜人とそれ以外の関係が鉄男とのものだけで完結していた、と見ることも出来るんだよね。そういった意味では教頭の発言ってある程度的を射たものではある。一方的に押し付けてくる言葉がちょっと鼻につく部分はあるけど
    でも、教師である鉄男は教頭の発言が正しいと認めることが出来てしまう。だから悩み始める

    ここですぐに第30話のビデオレターのような展開に繋げても問題解決は出来たかもしれないけど、教頭の発言を聞いた佐竹が友人たちと亜人と自分たちの関わりについての話し始める展開が入ることで佐竹たちに新たな気付きが生まれる
    「亜人は普通の人間とは殆ど変わらない」の「殆ど」に込められた意味を佐竹達が自分たちの力で再考する展開は良いね。亜人を普通の人間とは違うなんて考えるのは少し差別的な意味合いを含んだ考え方であるからどうしたってその部分については思考停止しがち。
    だけど、まずは違いを認めなければ相手の悩みに気付くことは出来ない。そして相手の悩みや事情に気付くことがより近しく信頼有る関係性を築く第一歩となるの
    個人的には、こういった話が以前雪に対して陰口を叩いていた井森が口火を切る形で始まるのは印象的だった。

    亜人に興味を持っていた鉄男だから亜人特有の悩みに気付くことが出来て亜人達は鉄男を信頼した。そして佐竹達はそういった亜人達の姿を見ていたから気付き踏み出すことが出来た。その気付きはひかりに持ち込まれ、ビデオレターの形で鉄男に返ってくる。
    相手に寄り添おうとする気持ちが回り回って鉄男を立ち直らせるきっかけとなる

    鉄男のしてきたことが無駄ではなく意味有るものだったと判りやすい形で示されたエピソード。これからの亜人達の日常が更に彩豊なものになると予想されるようなものだったね

  • デュラハン回はやたらとまじめ?ですね。

  • モンスター娘好きとしては、やはり、この『亜人ちゃんは語りたい』は、しっかりと押さえておきたい、押さえておくべきだな、と改めて感じた(4)
    学園が舞台で、登場キャラクターらが教師と生徒ってこともあって、ストーリーはコミカルながらも、どこか真面目で、かと言って、固すぎもしないので読みやすい
    亜人ちゃんが実在したら、と言うよりは、私らが他人とどう向き合い、接し合い、分かり合うか、を考えるに足る内容だ
    登場するひかり達は、魔物の特性が「個性」の一つとしてあるだけで、言動や物の考え方は、今時のごくごくJKであり、その漫画的なリアリティが、アニメ化に至るほど人気な理由だろう
    亜人は人間と変わらない、けど、違う所もある。けど、差があるのは普通の人間だって同じだ。個性にズレがあるからこそ、人は諍いも起こすし、仲良くも出来る。自分と違う良さを持っている相手を認め、受け入れ、尊敬できる感性を育てる場所、それが学校だ。生徒のそこを伸ばす努力を怠るどころか、子供を「好き嫌い」でイジメるような教師はクズに他ならない。無垢な子供を、民族性云々を持ち出して、洗脳紛いの事をする輩も下の下だ
    あくまで、個人的な意見だが、そろそろ、ペトス先生は一皮剥ける、もしくは、自分の殻を破る必要が、そろそろ出てくるだろう。アニメを観た事で原作を読みたくなる人も出てくるだろう。そうなると、今まで以上に評価が厳しくなる事は容易に予想できる。アニメになったからこそ、漫画家は褌を締め直すべきかもしれない
    どの回も好印象を抱けるが、個人的にペトス先生の好さを再確認できた、と感じたのは、強烈すぎる新キャラ・相馬さんが登場した第25・26話「デュラハンは時空を越えて」だ。まさか、デュラハンの生態を考えるうえで、ワームホールなんて、SFワードが飛び出てくるとは思わなんだ。デュラハンが登場する漫画は多くないにしろ、確かに彼女らは普通に呼吸、会話、食事を行っている。いざ、冷静に考えると、かなり摩訶不思議な現象である。そこに着目し、真面目に考え、自論をブチかませるペトス先生、さすがだ
    この台詞を引用に選んだのは、高橋先生、生徒に愛されてるなぁ、と感じたので。教師としちゃ、こんな嬉しいことぁ、ないだろうな。頑張る、に過ぎるはない。もし、頑張りすぎて、体や心を壊すようなことがあるのならば、それは「頑張り」じゃあないのだろう。頑張る人間を応援するのは、気を遣うべきにしろ、そんな難しく考える事はない。頑張れる人間はカッコイイ、そう素直に思える人間もまた、カッコイイ。しっかし、高橋先生、モテるのはいいけど、これから、ヒロイン陣は彼を巡って、バトらなきゃいいが・・・まぁ、それもアリっちゃアリか、展開としては

  • 「亜人は普通の人間と“ほとんど変わらない”って言ってたけど/それはつまり“違うところはある”ってことでしょ?/そういう部分をちゃんと理解してあげなくていいのかなって」
    「そこを見ないで“同じ人間だー”って/それこそ差別なんじゃないかなって」…
    「妄信的に“同じ人間だー”って思ってる相手に/デミ特有の悩みとか相談したいって思う?/それって怖くない?/勇気要らない?」
    「本当はもっと気軽に/相談したり/単純に亜人のことを語ったりしたいのかもしれない…」
    「私たちはまだ/アイツらのこと全然知らないだろうなって―…」(pp.95-96)

  • 輪をかけて理詰めかつ学術的に迫ったデュラハン回が面白い

  • 祝アニメ化!
    亜人<デミ>ちゃんたちが活躍する学園メチャカワコメディ第4弾。

    今回はデュラハン分析回。
    表情の変わらない相馬は、表情に似合わず熱い優しい心を持っていてカッコいい。
    胃カメラで見たら、デュラハンにも首の部分があったとは興味深い。
    「デュラハンの秘密がわかるということは!町くんが普通の人間になることも可能かもしれない」という発想がロマンチストですねえ。。

    メインヒロインのバンパイア、小鳥遊ひかりは相変わらず可愛い。
    高橋先生がバンパイアに襲われる夢を見たと言ったときの、「怖かった・・・?」と言うひかりの不安そうな顔良いです!!
    そして高橋先生にドッキリビデオレターを仕掛ける優しさに泣ける。

    本巻もちゃんと亜人たちの可愛さを維持しつつ、亜人の性質について探求する姿勢が良い感じです。

  • デュラハン分析回がおもしろい

  • 人で在って人と異なる「亜人」としての属性を持つ女子高生(と一人の女性教師)たちと、亜人の存在を探究する教師との交流を巡る日常を描いた学園コメディ作品の第4巻。亜人の特性をSF的な切り口で考察したり、主要キャラの意外な一面で笑わせると思えば、差別やいじめの根幹に切り込んだり、教師の立場で生徒に対して大人、先人としてのスタンスと有り様のジレンマを描くなどエピソードの演出が実に巧みで、読んだ後に考えさせられるテーマを提示する作者の構成手腕には毎回うならされる。単に学園コメディで括らせない所が素敵なシリーズだ。

  • 「"頑張る"に"やりすぎ"なんてないよ。頑張って前に出てる人に"出すぎだ"なんて文句言うのはおかしい」一教師が亜人の相談にのるのは結構だがいささか偏りすぎてないか(他の生徒にも目を向けろ)的な指摘を教頭にされ落ち込んでる時のバンパイア生徒の言葉。張り切りすぎることはあれど、やりすぎはないか、、、いや、見方によればそう見えなくもない!?でも本人は楽しい、興味あるからやってるだけなんだよね。高橋先生はいい生徒に囲まれてますな。

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