草子ブックガイド(1) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
4.06
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本棚登録 : 720
レビュー : 109
  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063870442

感想・レビュー・書評

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  • ブクログの皆さま
    コレを読まずして
    本好きは語れませんよ(笑)

    心からオススメしたい漫画に
    またまた出会えました(^O^)



    貧しい家庭の事情から本が買えず
    古本屋の本を盗んでは
    感想を本の間に挟んで
    そっと返しにくる中学2年生の少女
    内海草子(うつみ・そうこ)。

    その感想文に
    本へのただならぬ愛情を感じとった店長は
    警察沙汰にしない代わりに
    草子にある条件を出すのでした…


    本の中にしか居場所のない少女が
    本の感想文を書くことで
    世界と繋がり成長していく
    胸を打つストーリー。


    背景にスクリーントーンを一切使用しない
    緻密に描かれた画風は
    ともすれば古臭く
    洗練さとは程遠い泥臭いタッチだけど、
    (ここは好き嫌いが分かれるやろなぁ)

    丁寧に丁寧に
    真摯に物語を紡いでいく作者の姿勢には
    本好きのアナタなら
    必ずや魅了されるハズ。


    とにかくこの草子のブックガイド(感想文)が
    詳細でいて分かりやすくて
    本への愛があふれていて
    紹介された本は
    もうすべて読みたくなってしまう。

    読むたびに物語の主人公に同化し
    物語の世界を自由自在に飛び回る草子。
    (主人公になりきり主人公と同じ服装に身を包んだこの想像のシーンの素晴らしいこと!)


    草子のように想像の翼を広げるって
    ホンマ意味のあることなんですよね。

    本を読んだ後に余韻に浸り
    何にもしない時間こそが
    物語によって得た響きを記憶に定着させ、
    心の核の栄養となっていく。


    情報や知識なんていらない。

    何かを知っていることより、
    それをどう思うかを
    自分の言葉で言えるかどうかが
    大事なことなんだと
    この作品は教えてくれます。


    古本の知識や書店の現状、司書教諭の実状なども織り込みながら、
    「ロビンソン漂流記」
    「ティファニーで朝食を」
    「ボッコちゃん」
    「一千一秒物語」
    「銀河鉄道の夜」
    「月と六ペンス」などの
    名作たちのブックガイドが堪能できます。


    本の海の向こうに
    自分の探す何かがあると信じて
    漂流する草子のように、
    自分だけに見える
    輝ける星を
    これからも本を読むことで
    見つけていきたいなぁ♪


    舞台となる古本屋
    青永遠屋(おとわや)のぶさカワ猫の
    しおりがまた、
    いい味わいなのです(笑)


    現在2巻まで発売中〜♪

    • 夜型さん
      素晴らしいレビューですね!
      最近はめぼしい本を見つけるとブクログのレビューを掘って掘ってシェアして楽しむのですが、そこからさらに人と本との...
      素晴らしいレビューですね!
      最近はめぼしい本を見つけるとブクログのレビューを掘って掘ってシェアして楽しむのですが、そこからさらに人と本との出会いがあったりします。
      この漫画のストーリーに似ていてとても面白いです。

      ほんとうに詳細でいて爽やかなよいレビュー。貴殿がスポーツマンだからこそ書けたのかなと嫉妬してしまいました!
      2018/07/03
  • 本を読むのが好きだというと、すごいとか偉いとか、勉強家だとか、言われることがたまにある。
    ひどい誤解だなといつも思う。
    勉強のために本を読むこともないとは言わないけど、大半はただ好きだから、幸せだから読んでいるんです。
    難しい本も読めません。

    この本の主人公、草子はもっと切実に本を必要としていると思った。
    大切にしていた本を勝手に売ってしまうお父さん。
    思い出だけを残して出て行ってしまったお母さん。
    家でも学校でも本を読んでいる草子は、周りから見たら暗い子なのかもしれない。
    でも彼女はただ本の中に逃げ込んでいるわけじゃない。
    本の世界で大冒険をして、ちゃんと現実に帰ってくる。
    キラキラ輝く宝物を手に入れて。

    そんな大冒険のお土産が草子のブックガイド。
    草子だからこそ見つけられた宝物。

    他の人が同じ本を読んでも、同じ宝物を見つけられるわけではない。
    でも、その人だけが見つけられる宝物がある。
    私もたくさんの宝物を見つけてきた。

    だから本が好き。
    だから本を読むんですとうまく伝えられたらな…。
    草子がクラスメイトの気持ちを動かしたように。

    • 円軌道の外さん

      お久しぶりです!
      いつもポチありがとうございます(^O^)

      自分もこの漫画は
      かなりハマりましたよ〜♪

      人によっては...

      お久しぶりです!
      いつもポチありがとうございます(^O^)

      自分もこの漫画は
      かなりハマりましたよ〜♪

      人によっては好き嫌いの分かれる絵柄ではあるけど、
      本当に本が好きだという愛が
      一話一話に溢れてますよね。

      流行りのベストセラーを読むことに明け暮れるより、
      何度も何度も読み返すような
      自分だけの好きな作品を見つけていけたらって
      本当に思います(^_^)v

      2013/05/28
    • takanatsuさん
      円軌道の外さん、コメントありがとうございます!
      「自分もこの漫画は
      かなりハマりましたよ〜♪」
      実は円軌道の外さんのレビュを読んで、この漫画...
      円軌道の外さん、コメントありがとうございます!
      「自分もこの漫画は
      かなりハマりましたよ〜♪」
      実は円軌道の外さんのレビュを読んで、この漫画を知りました。
      2巻まで出てるんですよね?2巻も近日中に読みたいなと思っています。
      「何度も何度も読み返すような
      自分だけの好きな作品を見つけていけたらって
      本当に思います(^_^)v」
      そうなんですよね。
      読んだことがない本も読みたい。
      でも、大好きな本もまた読みたい。
      時間がいくらあっても足りないです…。
      2013/05/29
  • 元文学少女(少年も)なら主人公・草子の思いが切ないほど理解でき、他人とは思えないはず。現実に居場所が見つからず、本の世界で想像の翼を広げ、その世界に生きていたあの頃。
    そんな頃の事を思い起こさせてくれます。

    逃げ場所だった本の世界が、彼女の感性を育み、その感性を持って、勇気と誠実さと周りの人のちょっとしたサポートで外へ外へと繋がって広がっていく。
    理想の成長物語ですね。俄然応援したくなります。
    閉じ籠りがちな本好きにも多大なる刺激をもらえます。

    このマンガはブクログで出会ったもの。
    一生ものの漫画と出会えました。
    ブクログとブク友さんたちに感謝です。

  • 主人公は家族に恵まれない中学生の女の子、内気で本好きなのですが、
    彼女がとある“罪”を犯すところから、物語は始まります。

    一見すると、本読みにとっては許しがたくもある、その罪とは?
    そして“罰”として、周囲の大人たちが与えたものは?

     『新訳ロビンソン漂流記』
     『ティファニーで朝食を』より「ダイヤのギター」
     『ボッコちゃん』
     『一千一秒物語』
     『山月記』
     『山家集』

    ガイドの題材となるのはこちらの本たち、なかなかに幅広いのが興味深く。
    ただひたすらに、“本”への愛がつまってると感じる内容です。

    主人公・草子を通して語られる“ブックトーク”、
    その物語が持つ“宝物”を紡ごうとしているようにも見えます。

    自分の経験を投影して、居場所を探して、心に寄り添うかのように、
    そんな在り様に引き込まれ、じっくりと読み入ってしまいました。

    中でも印象に残ったのは、次のフレーズが出てくる話。

     “臆病な自尊心と、尊大な羞恥心”

    自分の中の“獣”を飼いならせる人はいるのか、、
    そもそも飼いならす必要があるのか、なんてことをあらためて。

    ん、久々に『山月記』を読み返したくなりました。

  • どうも
    『ブックガイド』という言葉には弱い。

    ブクオフにて中味をちら、とも見もせずに
    購入してしまった。
    しかし、
    読んで正解。

    とある古書店にて
    万引きしては読んだ本の感想を書いた紙をはさみ、
    返却を続けている草子。

    若い店員さんは激おこだが、
    のんびり屋の店主のほうは
    「わしは、この子の感想文が好きじゃからのぉ~…」
    と、言って決して草子を咎めない。

    物語は
    草子の<感想文>を中心に
    様々なジャンルの本が
    わいわい♪盛り上げてくれる。

    内気な草子だが、
    本から勇気を得て、
    現実も力強く生きてゆこうと頑張る姿が可愛い。

  • 玉川重機先生の「本を紹介する漫画」。
    こういうタッチの絵が大好きだわ〜。

    先日アップした「ミヨリの森」とかー、西岸良平先生の
    「三丁目の夕日」とかの、素朴で手書き感強目で
    あんまりスクリーントーンとか使わない、アナログ感。

    「ブックガイド」という言葉を知ったのも、この漫画を
    読んでからです。
    図書館や学校教育の一環とかで、結構やってるのね。
    ブクログに書いてるのは気楽ですが、これは難しそー。

    私は本を読まない子供だったんですが、今となっては
    本が好きな子供たちがいっぱいいたらいいなぁーと
    思ったりします。

    草子ちゃんふぁいと。

  • ちょっと言葉遣いが難しいところもあったけど、人生について本についての言葉が丁寧に選ばれて書かれていて、素敵だった。
    主人公の草子ちゃんが置かれている境遇はなかなかつらく、悲しい気持ちになった...。

  • 良い作品。本への愛情表現方法、読書文化そのものの黄昏感が画風と相まって、膝を打ちつつ、物悲しくもあり。
    「金魚屋古書店」も良いが、より活字中毒であるならこちらも。

  • 一番嫌いな本に「山月記」がある。
    高校の現代文の授業で一月近く毎日開かされ聞かされてすっかりタイトルを見るのも嫌になっていた。
    そも、ファンタジーでもないのに人が虎になるというのが理解できなかったし、わがままでやってることの意味がわからない主人公が友人は食えず恥じらう意味もわからなかった。
    助け求めろよ、と。元の姿に戻してもらえよ、と。
    その辺、歯がゆい思いで教科書を破きたくなっていたのかもしれない。
    私にとってはいわばトラウマ作品な訳で、この草子ブックガイドにものっているということで読み飛ばすつもりだった。
    だってまた気持ち悪くなっちゃうじゃない?
    でも、話は草子の両親のはなしで佳境も佳境。
    社会的に見てどうしようもない父親と、殴られた草子よりも今の夫との子を抱き締め庇って叫んだ社会的には成功したかもしれないけれど草子の母親としては最低な母親。
    彼ら二人の美術への姿勢、ひいては人生への姿勢が山月記と名人伝の物語に重ねられる。
    人は心の中に獣を飼っている。
    名誉欲だったりプライドだったり保身だったり、叶わない夢であったり。
    認められたいと思うがゆえに喰われて沈んでいく。
    この本に描き出された、情けない、昔の私には到底理解できない山月記の主人公の姿が、嫌になるくらい自分に当てはまっていて、柔らかな石のようの心を包み込み、同化していった。
    歳月とこの本の助けを借りて、私はようやく山月記がなんだったのかを身をもって読み解くことができたのだ。

    私は本は出会うべき時に出会うと思っているが、古書店の主人は若い頃読んだ本を年を重ねてから読むと違う読み方味わい方があると言っていたが、まさに私はこの本の助けを借りて山月記と再開会したのだった。
    山月記を私の書棚に加える勇気はまだないが、嫌なだけではなく何かをもたらした本としての記録は記憶に付加されることになったのは確かだ。

    余談だが、蔵書印、私もほしい……。
    スタンプはもちろん蔵書に紙を張るというのもかなり抵抗があるからしおりに押して使えないかしらと思ってしまった。
    きれいに剥がれる糊なら使ってもいいかな。
    そんな妄想をしつつ読み終えた。

    ちなみにこの本、カバーが薄く、めくると本体は虹色仕様になっている。
    それがカバーに描かれている本の形に影を残し、色を透かすことで絶妙な淡さの背表紙や表紙の色が浮き上がっている。
    そんな手の込んだ工夫も嬉しい一冊。

  • アマゾンを見ていて、なんとなくおもしろそうだったので購入。当たりでした!本好きにはたまらないと思います。紹介されている本を、本当に読みたくなります。絵の描きこみもすごいです。主人公の草子の表情から、本に対する愛情をものすごく感じます。読み応えあり!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      コノ手(図書館や本屋が舞台)のマンガが結構あって、どれを読もうか迷っています。今のところ「金魚屋古書店出納帳」、次は「草子ブックガイド」と漠...
      コノ手(図書館や本屋が舞台)のマンガが結構あって、どれを読もうか迷っています。今のところ「金魚屋古書店出納帳」、次は「草子ブックガイド」と漠然と考えているのですが、「草子ブックガイド」は2が未だですよね、、、スローペースなのかな・・・
      2012/05/15
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