コウノドリ(1) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
4.16
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本棚登録 : 1435
感想 : 110
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063872279

作品紹介・あらすじ

出産は病気ではない。だから通常の出産に保険はきかない。産科医療は怪我や病気を治す訳ではない。なので通常の出産に産科医は必要ない。だが、何かが起こりうるから産科医は必要なのだ──。年間約100万人の新しい命が誕生する現場の人間ドラマ、開幕!
モーニングで大好評だった「未受診妊婦」「切迫流産」「淋病」「オンコール」を収録。

出産は病気ではない。だから通常の出産に保険はきかない。産科医療は怪我や病気を治す訳ではない。なので通常の出産に産科医は必要ない。だが、何かが起こりうるから産科医は必要なのだ──。年間約100万人の新しい命が誕生する現場の人間ドラマ、開幕!モーニングで大好評だった「未受診妊婦」「切迫流産」「淋病」「オンコール」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 「出産は待ってくれないからね」

    「目の前で生まれようとする命があれば、僕らは全力で助けます」

    現場の最前線で働く医療者は
    患者の今を守ろうと頑張ってくれています
    だから医療は成り立っているのかな

    「お母さんと赤ちゃんを守るのが僕らの役目です。」

    もし、医療が損得だけで成り立っていたらもう医療は崩壊しているのではないかと思う

    一方で

    「産科は訴訟されなければ、黒字なんだから」
    「余計なことするなよ」
    「健診を受けずに出産した場合、赤ちゃんが死亡するリスクは通常の6倍以上です。それに未受診の妊婦を喜んで受け入れる病院はありません。」

    病院を守る経営側が、患者を選ぶのは現実です
    病院を、職員を、他の患者を、
    守らなければならないので
    仕方ない一面ではあると思います

    産科の現場では、常に母子共に命が掛かっている
    誰もが健康に生まれて、おめでとうではない

    「全ての命が望まれて生まれてくるとは限らない。人生は平等じゃないから。恵まれない環境で生まれてくる命もある。それでも僕たちは願っている。生まれてくる全ての赤ちゃんに祝福がありますようにと。ようこそこの世界に。生まれて来ておめでとう。」

    生まれてくる赤ちゃんにこの世界のルールなんて
    現実なんて関係ない

    赤ちゃんは、生まれる場所も、時も、選べない
    だからって
    赤ちゃんの権利を蔑ろにしていい理由にはならない

    医療従事者に出来ることは限りあるかもしれない
    だけど
    目の前の命を守り
    崖っぷちから落ちそうな患者を助けることは
    医療者だけが向き合える事かもしれない

    確かな知識と技術と態度が必要で
    誰もが出来る仕事ではない

    少なくとも僕は
    患者を守りたいと願って医療を目指した
    そんな原点を思い出させてくれる作品

    全ての医療従事者に、子どもが欲しい人に、子どもがいる人に、いやこの世に生まれてきた全ての人に見て欲しい作品



    最後に医療従事者の1人として、感謝を述べます

    産科の現場はドラマにあるよりももっと緊迫していて
    常に命の危険が、健康を脅やかす危険が潜んでいます

    いつも現場で笑顔で頑張っている医療者だって
    人間です

    人の死に向き合って悲しくないわけがありません
    思い悩まないわけがありません
    辛くないわけがありません

    医療者の笑顔は
    多くの悲しみを知った上の笑顔なのかもしれません
    そして、いつも患者を家族を不安にさせないために
    必死に頑張っています

    患者だって、家族だって
    辛い事は、もちろん承知です

    ですが、医療者も
    患者や家族が辛い気持ちを
    受け持った患者の数だけ背負い続けています

    患者の辛い気持ちを
    治したいという願いを
    受け止めるのは
    仕事だろと言われたら
    それまでかもしれません

    ましてや
    分かっててその仕事やってんだったら
    責任を持てよ
    と思う人もいるかもしれません

    ごもっともで反論する気もありません
    ですが
    勉強して、実習して、臨床に出たとしても
    受け止められないほどの現場に
    遭遇することだってあるんです

    私は男性で産科で働いた経験はありませんが
    実習で助産院、産科病棟にお世話になりました

    僕は男性だから
    女性の生理の辛さだって
    陣痛だって、悪阻だって
    想像でしか分かりません

    だけど、現場で働いていた方々が
    本気で、一所懸命に、毎日必死に
    見えない所でたくさん勉強して
    不安にさせないために
    しっかり準備しているのを
    僕は知っています

    「赤ちゃんを産む事は、誰にとっても命掛けです」

    だからこそ
    親子を助け続けてくれて
    僕たちを健康に産んで守ってくれて
    ありがとうございます

    と現場の方々に言いたいです


    追伸
    予防接種は打ちましょう!
    一本で救える、救われる命があります。

    • りまのさん
      NHKを見ました。素晴らしい。8月23日 りまのより
      NHKを見ました。素晴らしい。8月23日 りまのより
      2020/08/22
    • 看護さん
      りまのさん
      ありがとうございます。
      りまのさん
      ありがとうございます。
      2020/08/23
  • 医療をテーマにしたエンターテインメント作品は、漫画だったら自らが医師免許を持っていた手塚治虫の「ブラックジャック」を嚆矢とし(ていると思っていたけどWikipedia見るとそうじゃないらしい)、近年では「Dr.コトー診療所」や「ブラックジャックによろしく」など数多く、小説やドラマにまで範囲を広げれば、おなじみ「白い巨塔」や、この本棚にも登録してある「チーム・バチスタの栄光」など枚挙に暇がないほどの人気ジャンルです。自分も好物でよく読みます。

    人の生死や医師という職業に賭ける使命感というドラマチックなテーマが日常的に扱われるからではないでしょうか。
    この「コウノドリ」は、そのことに加え、子供の誕生という幸福で重たいテーマが扱われているのですから、面白くないわけがありません。

    …なんて、つい偉そうに書いてしまいましたが、そんな他人事みたいな話ではなく、この「コウノドリ」では、扱われているテーマの多くが「自分事」です。幸い、医療モノのテーマになるような重篤な病気や大きな怪我、神の手を持つお医者様なんかとは縁の薄い人生を送ってきましたが、妊娠出産とそれにまつわるトラブルは、実際に直面したかもしれないものばかり。もう食いつくようにして読みました。「出産は奇跡なんだ」というサクラ先生の言葉(2巻だったかな?)が、本当に実感を持ってそのとおりと感じられます。

    リアリティのある院内の様子や症例・事例は綿密でしっかりした取材の賜物でしょう。そして、主人公サクラ先生の言葉がいちいち心に沁みます。取材に協力した医師の考えや言葉なのでしょうか。サクラ先生やそのモデル・取材元のような先生が増えるといいなと思います。

    ドラマも見ました。
    親子みんなでです!
    コミックスを読んでいた頃はほんとにちゃんと生まれてくるのかな、なんて心配だった子供と一緒にドラマを見られるなんて、とってもうれしく、膝に乗った子供が画面を見て「赤ちゃん可愛いねえ」なんて言うなんて、やっぱり奇跡だよなあなんて思いながら。
    綾野剛のサクラ先生は、最初から綾野剛をモデルにしてサクラ先生をキャラデザしたんじゃないのってくらいはまり役。星野源の四宮先生も見ているうちになじみました。そして何よりも赤ちゃんをたっぷり画面で見ることができて満足満足。再放送、しないかなあ。

    この第1巻に収録されているのは4編。
    「受け入れ拒否」「切迫流産」「淋病」「オンコール」です。

    巻が進むに従って登場人物が増え、それぞれのキャラクターがそれぞれの事情を抱えて努力し、悩み、成長していく姿が描かれる群像劇の色を濃くしていきますが、この巻で名前が与えられているキャラクターはまだサクラ先生と下屋先生だけ。

    でも、最初のエピソードの冒頭から、サクラ先生の「未受診なのは母親のせいでお腹の赤ちゃんは何も悪くないだろ」って言葉で心を鷲掴みにされました。

    ところで、サクラ先生の好物はポヨング焼きそば。
    もちろんぺヤングのもじりでしょうけれど、ぺヤングのもじりで有名だった「ペヨング焼きそば」が実際に発売されてしまって使えなくなってしまったのでやむなくこの名前にしたのかなあ、って可笑しくなりました。

    以下、各編に一言ずつ。

    「受け入れ拒否」
    未受診妊婦(野良妊婦)の話。
    上に書いたとおり「未受診なのは母親のせいでお腹の赤ちゃんは何も悪くないだろ」って言うサクラ先生の言葉が心に沁みます。赤ちゃんの身の上に重ねてサクラ先生本人の出自が語られるのですが、「人の何倍……何十倍も辛いことがあるかもしれない ……でも人一倍幸せになることはできる」との言葉も。掴みは十分です。
    あと、下屋先生はこのままでは一生ベイビーのライブには行けませんね。

    「切迫流産」
    切迫は「非常に差し迫ること」。
    ですから「切迫流産」は今にも流産しそうな状態、なのですが、恥ずかしながら流産してしまった状態だと間違って覚えていました。
    「今お話ししたことをふまえて 今日中…2日以内にお2人で決断してください 赤ちゃんを助けるのか 助けないのかです」。今後も度々出てくる「言わなければいけないことは客観的データに基づききちんと言う」サクラ先生の本領発揮。
    小さく生まれてしまった赤ちゃんがお父さんの指を握るシーンで不覚にも涙腺崩壊。

    「淋病」
    打って変わってちょっとコミカルに妊娠中の注意事項を啓発する話、かな。お説教臭さを感じることなく読むことができました。
    正直に告白して検査を勧めた旦那は、最低限の人としての良識だけは守ったんだけど、でも文化じゃねえだろうがよ。

    あと、このあたりで反響から連載が揺るぎないものとなったからでしょうか、2巻の重たいエピソードの登場人物がチラッと出てきます。

    「オンコール」
    大切な商売道具に傷をつけられちゃ困る、と帝王切開に同意しないお母さんのお話。
    帝王切開と母乳の話はどんどんやって欲しい。どんどん、何度でも。

  • 医療漫画の中では、理想と現実のバランスが絶妙な作品だと思う。

    医者同士の人間関係にはあまりスポットを当てず(そのためドロドロすることもない)、淡々と患者一人一人のケースを描いている。
    主人公の医師は決して奇跡をもたらす存在ではなく、現実に沿った治療や対処を提案する。
    しかし患者側には当然さまざまな事情や問題があり、その部分が漫画としての盛り上がりをつけている。

    リアルであり、フィクションである。そのバランスの良さが魅力的な作品だと思う。

  • 今さらなんですが、このマンガ、イイですね。名場面の連発です。ブログに、ネタバレも含みますが、感想書きました。
    https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201912190000/

  • 出産は奇跡だと思いました。
    コウノドリは妊婦さんやその家族の勉強にも打ってつけな漫画ですね。

  • 妊娠は病気ではない。だけど何が起こるか分からない。だから産婦人科医がいるんです。

    **
    あまり産婦人科医にお世話にならず出産できたことは本当に奇跡だったんだと思います。健やかに眠る我が子の顔をみて泣きそうになりました。

  • 産科医が主人公の漫画。

    面白いですな、これ。

    (以下、本文より)

    「確かに僕らは、正解のない決断を
     患者にさせている。
     だからこそ、正しい情報を
     正確に伝えて
     真剣に患者と向き合って
     話をしなきゃいけない。
     そして、その決断に対して
     ベストをつくすんだよ。
     僕らだってただの人間だから
     迷うこともあるし
     これでよかったのか...
     他に方法はなかったのか...
     そう思うこともあるさ。
     もしかしたら間違いだって
     起こしちゃうかもしれない。
     お前がもし
     それを怖いと思っているなら
     産科医をやめて逃げ出すか
     次に繋げるしかないんだよ。」

  • 髪型だけが残念。

  • 少しずつ全巻そろえよう。

  • 図書館にて読了。
    コウノドリは結構借りられていて中々読むことがなかった。でも、ようやく見ることができた!
    以前にドラマでも見たことがあるが、ドラマはドラマでのいい所があり、漫画は漫画でのいい所があるなと思って読んでいた。
    それぞれの話が、ジーンときた。妊娠と出産は、命懸けなんだなと改めて気づかされた
    産んでくれたお母さんに感謝しないといけないなぁと思う作品。
    次巻があったら、読んでいこう!

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著者プロフィール

1973年、山梨県生まれ。大学卒業後、ロックミュージシャンを目指したが、突然、漫画家の道へ。2007年『東京フォークマン/都会の月』が第52回ちばてつや賞準入選。2010年『えびチャーハン』が第57回ちばてつや賞入選。その後、週刊漫画雑誌『モーニング』(講談社)で、短期連載を行った『コウノドリ』が人気となり、2013年より週刊での連載がスタートした。2015年10月には綾野剛主演の連続ドラマとして放送。2017年10月に第2弾となる連続ドラマが放送された。2020年5月、『モーニング』での連載最終回を迎え、10月23日発売の単行本32巻が最終巻となる。単行本は、累計(電子版含む)800万部の大ヒットとなった。

「2020年 『コウノドリ はじめての妊娠・出産ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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