コウノドリ(1) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
4.16
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本棚登録 : 927
レビュー : 91
  • Amazon.co.jp ・マンガ (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063872279

作品紹介・あらすじ

出産は病気ではない。だから通常の出産に保険はきかない。産科医療は怪我や病気を治す訳ではない。なので通常の出産に産科医は必要ない。だが、何かが起こりうるから産科医は必要なのだ──。年間約100万人の新しい命が誕生する現場の人間ドラマ、開幕!
モーニングで大好評だった「未受診妊婦」「切迫流産」「淋病」「オンコール」を収録。

出産は病気ではない。だから通常の出産に保険はきかない。産科医療は怪我や病気を治す訳ではない。なので通常の出産に産科医は必要ない。だが、何かが起こりうるから産科医は必要なのだ──。年間約100万人の新しい命が誕生する現場の人間ドラマ、開幕!モーニングで大好評だった「未受診妊婦」「切迫流産」「淋病」「オンコール」を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 医療をテーマにしたエンターテインメント作品は、漫画だったら自らが医師免許を持っていた手塚治虫の「ブラックジャック」を嚆矢とし(ていると思っていたけどWikipedia見るとそうじゃないらしい)、近年では「Dr.コトー診療所」や「ブラックジャックによろしく」など数多く、小説やドラマにまで範囲を広げれば、おなじみ「白い巨塔」や、この本棚にも登録してある「チーム・バチスタの栄光」など枚挙に暇がないほどの人気ジャンルです。自分も好物でよく読みます。

    人の生死や医師という職業に賭ける使命感というドラマチックなテーマが日常的に扱われるからではないでしょうか。
    この「コウノドリ」は、そのことに加え、子供の誕生という幸福で重たいテーマが扱われているのですから、面白くないわけがありません。

    …なんて、つい偉そうに書いてしまいましたが、そんな他人事みたいな話ではなく、この「コウノドリ」では、扱われているテーマの多くが「自分事」です。幸い、医療モノのテーマになるような重篤な病気や大きな怪我、神の手を持つお医者様なんかとは縁の薄い人生を送ってきましたが、妊娠出産とそれにまつわるトラブルは、実際に直面したかもしれないものばかり。もう食いつくようにして読みました。「出産は奇跡なんだ」というサクラ先生の言葉(2巻だったかな?)が、本当に実感を持ってそのとおりと感じられます。

    リアリティのある院内の様子や症例・事例は綿密でしっかりした取材の賜物でしょう。そして、主人公サクラ先生の言葉がいちいち心に沁みます。取材に協力した医師の考えや言葉なのでしょうか。サクラ先生やそのモデル・取材元のような先生が増えるといいなと思います。

    ドラマも見ました。
    親子みんなでです!
    コミックスを読んでいた頃はほんとにちゃんと生まれてくるのかな、なんて心配だった子供と一緒にドラマを見られるなんて、とってもうれしく、膝に乗った子供が画面を見て「赤ちゃん可愛いねえ」なんて言うなんて、やっぱり奇跡だよなあなんて思いながら。
    綾野剛のサクラ先生は、最初から綾野剛をモデルにしてサクラ先生をキャラデザしたんじゃないのってくらいはまり役。星野源の四宮先生も見ているうちになじみました。そして何よりも赤ちゃんをたっぷり画面で見ることができて満足満足。再放送、しないかなあ。

    この第1巻に収録されているのは4編。
    「受け入れ拒否」「切迫流産」「淋病」「オンコール」です。

    巻が進むに従って登場人物が増え、それぞれのキャラクターがそれぞれの事情を抱えて努力し、悩み、成長していく姿が描かれる群像劇の色を濃くしていきますが、この巻で名前が与えられているキャラクターはまだサクラ先生と下屋先生だけ。

    でも、最初のエピソードの冒頭から、サクラ先生の「未受診なのは母親のせいでお腹の赤ちゃんは何も悪くないだろ」って言葉で心を鷲掴みにされました。

    ところで、サクラ先生の好物はポヨング焼きそば。
    もちろんぺヤングのもじりでしょうけれど、ぺヤングのもじりで有名だった「ペヨング焼きそば」が実際に発売されてしまって使えなくなってしまったのでやむなくこの名前にしたのかなあ、って可笑しくなりました。

    以下、各編に一言ずつ。

    「受け入れ拒否」
    未受診妊婦(野良妊婦)の話。
    上に書いたとおり「未受診なのは母親のせいでお腹の赤ちゃんは何も悪くないだろ」って言うサクラ先生の言葉が心に沁みます。赤ちゃんの身の上に重ねてサクラ先生本人の出自が語られるのですが、「人の何倍……何十階も辛いことがあるかもしれない ……でも人一倍幸せになることはできる」との言葉も。掴みは十分です。
    あと、下屋先生はこのままでは一生ベイビーのライブには行けませんね。

    「切迫流産」
    切迫は「非常に差し迫ること」。
    ですから「切迫流産」は今にも流産しそうな状態、なのですが、恥ずかしながら流産してしまった状態だと間違って覚えていました。
    「今お話ししたことをふまえて 今日中…2日以内にお2人で決断してください 赤ちゃんを助けるのか 助けないのかです」。今後も度々出てくる「言わなければいけないことは客観的データに基づききちんと言う」サクラ先生の本領発揮。
    小さく生まれてしまった赤ちゃんがお父さんの指を握るシーンで不覚にも涙腺崩壊。

    「淋病」
    打って変わってちょっとコミカルに妊娠中の注意事項を啓発する話、かな。お説教臭さを感じることなく読むことができました。
    正直に告白して検査を勧めた旦那は、最低限の人としての良識だけは守ったんだけど、でも文化じゃねえだろうがよ。

    あと、このあたりで反響から連載が揺るぎないものとなったからでしょうか、2巻の重たいエピソードの登場人物がチラッと出てきます。

    「オンコール」
    大切な商売道具に傷をつけられちゃ困る、と帝王切開に同意しないお母さんのお話。
    帝王切開と母乳の話はどんどんやって欲しい。どんどん、何度でも。

  • 医療漫画の中では、理想と現実のバランスが絶妙な作品だと思う。

    医者同士の人間関係にはあまりスポットを当てず(そのためドロドロすることもない)、淡々と患者一人一人のケースを描いている。
    主人公の医師は決して奇跡をもたらす存在ではなく、現実に沿った治療や対処を提案する。
    しかし患者側には当然さまざまな事情や問題があり、その部分が漫画としての盛り上がりをつけている。

    リアルであり、フィクションである。そのバランスの良さが魅力的な作品だと思う。

  • 出産は奇跡だと思いました。
    コウノドリは妊婦さんやその家族の勉強にも打ってつけな漫画ですね。

  • 出産にまつわる医療モノといえば
    ブラよろのNICU編のドラマティックなリアルか
    こちら椿産婦人科のようなホンワカ人情ドラマ
    しか知らなかった私ですので
    本作のようにリアルにトツキトオカに向きあう
    作品は新鮮でした。

    おめでたいコトで、妊娠すればあとは産まれるのが
    当たり前と思われがちですが、トツキトオカを
    無事に乗り越えて出産の日を迎えられることが
    どんなに感謝すべきことであるか。

    ただ、真摯に向き合うが故にトツキトオカに
    読み物としてのドラマ性を見い出すのは
    なかなか苦労が要るところではないかと思いますので
    作者の方には是非頑張って頂きたいと思います。

  • 妊娠は病気ではない。だけど何が起こるか分からない。だから産婦人科医がいるんです。

    **
    あまり産婦人科医にお世話にならず出産できたことは本当に奇跡だったんだと思います。健やかに眠る我が子の顔をみて泣きそうになりました。

  • 産科医が主人公の漫画。

    面白いですな、これ。

    (以下、本文より)

    「確かに僕らは、正解のない決断を
     患者にさせている。
     だからこそ、正しい情報を
     正確に伝えて
     真剣に患者と向き合って
     話をしなきゃいけない。
     そして、その決断に対して
     ベストをつくすんだよ。
     僕らだってただの人間だから
     迷うこともあるし
     これでよかったのか...
     他に方法はなかったのか...
     そう思うこともあるさ。
     もしかしたら間違いだって
     起こしちゃうかもしれない。
     お前がもし
     それを怖いと思っているなら
     産科医をやめて逃げ出すか
     次に繋げるしかないんだよ。」

  • コウノドリ第二シーズンのドラマを一気見したら漫画も読みたくなって1巻から最新25巻までこちらも一気読み。

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  • 主人公の苗字が産婦人科医との関連を匂わすのはわかるが、同僚の下屋先生もそうだとは知らなかった。下屋が昔の産院だと初めて知る。

  • 購入本。生まれてくることの奇跡の物語。しっかり噛み締めて読みたい漫画。ドラマも2シーズン目。初回から見てます。(「未受診妊婦」「切迫流産」「淋病」「オンコール」)

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著者プロフィール

鈴ノ木ユウ(すずのき ゆう)
1973年、山梨県出身。中華料理屋の長男として生まれ、幼少期からチャーハンを作り続ける。大学卒業後はミュージシャンとして活動。Bambi、Spring Bell、POWDER、Bellboroとバンド活動やソロ活動を展開したが、友人の漫画家たまちゆきのすすめで漫画を描くことを思い立つ。
2007年『東京フォークマン/都会の月』が第52回ちばてつや賞準入選。2010年『えびチャーハン』が第57回ちばてつや賞入選と同時に本誌初掲載。2011年『おれ達のメロディ』を短期集中連載。
『コウノドリ』は2012年8月の短期集中連載の時に大好評だったため、2013年春、週刊連載となり戻ってきた。同作は2015年10月に実写テレビドラマ化し、2016年には第40回講談社漫画賞・一般部門を受賞した。

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