甘々と稲妻(5) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
4.09
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本棚登録 : 1013
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063880786

作品紹介・あらすじ

『good!アフタヌーン』で大人気連載中!既刊も続々重版、いま最も注目を集める食卓ドラマ。妻を亡くした高校教師・犬塚は、単身で娘・つむぎの子育て中。料理が苦手な彼だが、ひょんなことから教え子の小鳥と一緒にご飯を作って、娘と3人で食べることに!体も心も、ぐんぐん成長していくつむぎ。料理も料理以外でも、娘のためにしてあげられることはなんだろう――?父の奮闘はまだまだ続く、にぎやかホームドラマ第5巻。

感想・レビュー・書評

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  • 今更、そこに気付いたのかい、と呆れられそうだが、ホント、この『甘々と稲妻』はタイトル通りのストーリーだな、そう、しみじみと、この5巻を読んで思った
    全体的に甘さがほのかに漂う話なのだが、時に、稲妻のごときインパクトで、読み手のハートを無遠慮で貫いてくる
    あくまで、私が勝手に思っている事だが、どのジャンルにしろ、5巻ってのは、どっか、節目みたいな感じがする。五巻目に突入すれば、質が落ちてきているか、維持できているか、むしろ上がってきているか、が分かると思う
    この『甘々と稲妻』は、当然、ますます、質が良くなってきているタイプの作品だ
    豊田悠先生が、『パパと親父のウチご飯』で追い上げてきたかと思ったが、そう、簡単には先頭を譲らないなあ、雨隠先生
    これからも、是非、切磋琢磨して、私らファンを満腹にさせてほしい
    どちらかっつーと、料理漫画じゃなく、育児日記を読んでいるような気分が強まる、この五巻でも、日常的だけど、親子にとっちゃ、実に大事なイベントばかりが発生する
    男の子の友達が家にやってきたり、誕生日のパーティーを催したり、子供らしい見栄から初めて嘘を吐いてしまったり、大怪我をしてしまったり、そんな風に父と娘の毎日は賑やかしい
    言い方は悪いかも知れないが、『甘々と稲妻』は、つむぎちゃんと同年代の子供がいる親の読み手の方が、共感の度合いが深まって、面白く感じられるんじゃないだろうか。もちろん、独身の人、まだまだ夫婦だけでいたい人も、料理漫画が好きな人も、子持ちの人とは違った切り口から、異なる魅力を見つけられるだろう
    ただ、やっぱ、犬塚先生がするつむぎちゃんの褒め方、叱り方、認め方、受け入れ方は、今現在、子育てに悩み始めている人にとっちゃ、目から鱗だと思うのだ。そりゃ、子供の育て方は千差万別、人それぞれだが、「こういうやり方もあるんだ」ってコトを知っていれば、子供との接し方にも、良い余裕が生まれるのは確かなはずだ
    また、親子の絆だけでなく、犬塚と小鳥の距離感にも、少し変化の兆しが見えだしてきており、これからが楽しみだ
    くっついて欲しいっつーより、小鳥には犬塚への恋愛感情を、愛する誰かと結ばれて、子供が出来て、子育ての難しさにぶつかった時、それを乗り越える為に役立つ人生の糧にしてもらいたい、そんな感じかなぁ
    どの話も、ストーリーは面白く、登場する料理も美味しそうで、どれを推薦するかを悩んでしまうのだが、共感って点で選出するなら、やはり、その25「夜空の下のほくほくコロッケ」だ。つむぎちゃんの、我儘とも言えない、父親へのモヤモヤとした感情のぶつけ方、これは誰でも経験があるだろう。いいこでいたくない、そう思うのは、子供も大人も同じだ。無理に我慢せず、思いっきり、そのイライラを外側に出せる子供の方がエラいよなあ。また、私のお気に入りキャラである八木さんが、好い味を醸しているってトコも薦めたい理由だ。友達にガス抜きさせてやり、ささくれだった親子の絆を修復するのに一役を買ってくれる人間が身近にいるだけで、どこか心強いもんだ
    この台詞を引用に選んだのは、私もつむぎちゃんを凄いな、と感じたので。嘘を吐いちゃいけない、そんな当たり前の事は誰だって分かってる。けど、自分を自分で傷つけたくなくて嘘で己を守りたくなる時だってある。しかし、結局、嘘は嘘で、いつかは自分にダメージが返ってくる。子供に嘘はいけないって事をちゃんと教えられる親はカッコいいと思うのは私だけじゃないだろう

  • つむぎがだんだん複雑な思いを持ち始めていておもしろい。成長してるなぁって。

  • 初版 帯 小ヤケ

  • カルボナーラよりミートソースが食べたい

  • 今回はつむぎちゃんとのお話がメインなので、
    小鳥ちゃんとどないなんねん的な展開はあまりなし。
    子供って、5冊目ともなると着々と成長してるんですねー。
    おすしケーキ食べてみたいなぁと思いました(^^)。
    それにしても、次巻予告のアレが気になります。

  • 【あらすじ】
    妻を亡くした高校教師・犬塚(いぬづか)は、単身で娘・つむぎの子育て中。料理が苦手な彼だが、ひょんなことから教え子の小鳥(ことり)と一緒にご飯を作って、娘と3人で食べることに! 体も心も、ぐんぐん成長していくつむぎ。料理も料理以外でも、娘のためにしてあげられることはなんだろう――? 父の奮闘はまだまだ続く、にぎやかホームドラマ第5巻!

    【感想】

  • つむぎちゃんの成長がまた見られた今回。
    おもちを作る時に、ママが病院にいる友達に対して
    つむぎちゃんが言った言葉が身に染みました。
    そして、はじめてのおつかいでの失敗もありました。
    それでも前を向いたつむぎちゃん。
    とても成長していますね。じんときました。

  • 1.つむぎの成長
    大人になると、本人の意識次第ではあるけれど「できることが増える」という感覚を味わうことが難しくなるのではなかろうか。そのまま、自分にできることはみんな誰もができることなのだと思い込んでしまうと、他人の実力を認めることは難しくなる。
    だから、ちゃんと成長した分「自分を誉めて」「次をやらせて」と主張できるつむぎさん、それに応えて単に褒めるだけでなく、程よいレベルの課題を課して、さらに向上心と自信を身に付けさせる大人たち。うらやましい。

    2. 犬塚さんと小鳥さんの関係
    小鳥さんは一人で家事と仕事を頑張る犬塚さんに敬愛の念を抱いていて、犬塚さんは小鳥さんのことを場所やレシピ、セッティングで頼りにしている。
    お互いに補い合う関係が見ていて心地よい。

    3.小鳥家のこと
    犬塚家だけでなく小鳥家の親子関係も焦点。それなりに仕事と家族を両立させる犬塚家とは対照的に、小鳥家は夫婦が疎遠で、かつ母親は仕事でひっぱりだこになって、家を空けることが増えてきた。そこへ犬塚家が入ってくるようになる。食事会が「家族」ではないけれど「家庭的」な空気を補い、さらにそのことがレシピを教えてもらったり会話のきっかけになったりして、小鳥家のつながりをやんわりと繋ぎ止めている状態。
    小鳥家自体は冷え切っているわけではなく、今回のエピソードではつながりを絶たないようにしようと、そして小鳥さんを大切にしようとする温かい意志が読み取れる。今後小鳥家は変わっていくのか。

    4.登場人物のつながり
    つむぎの友達、犬塚先生の友達の八木、小鳥さんの友達・家族、いろいろな人たちが出てくる。犬塚家はどうしてこうもオープンでいられるのか、と思ってしまうくらい、簡単に人を受け入れていて、そのかかわりがつむぎの成長にも大きくプラスになっている。
    保護者同士、子ども同士、友達同士、と近しいところから人間関係を広げて、秀くんや小鳥家の心の問題を解決し、それをつむぎの成長にもつなげていく。無心で真心を働かせる犬塚先生だからこそ、なのかもしれない。


    ちちこぐさも同様のコンセプトの話だが、ちちこぐさが仕事仲間と家族に重点を置いているのに対し、
    甘々と稲妻は、食が人間関係を生み出し、団らんが大きく広がっていく様子がいきいきと描かれている。

  • つむぎが、お母さんがいなくて寂しいって気持ちが伝わるエピソードに弱い。
    泣ける。
    つむぎがあくまになるエピソードも可愛かった。

  • どんどん成長していくつむぎちゃんの、行動のあれこれが本当に可愛らしい。
    つむぎちゃんがおいしそうに食べるので、食べ物がより一層おいしそうに見える。

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著者プロフィール

2007年に「Wings」(新書館)でデビュー。
代表作に『ファンタズム』『まぼろしにふれてよ』(新書館)、『恋煩いフリークス』(エンターブレイン)など。
2013年2月より、「good!アフタヌーン」で『甘々と稲妻』を連載開始。

「2018年 『甘々と稲妻(10)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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